OTA(Now On The Air)

JF3TBMの無線道楽雑記帳。その他、社会随筆も不定期に掲載。明日の活力にと、スパイスの効いたサプリのような。

●成長と学び:アマチュア無線家が直面する課題とは。

2024年02月06日 | アマチュア無線

11月の『こだま旅館』と、某局との交信を聴いていると『聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥』のような会話が目立っています。確かに『そのとおり』だと思います。しかし、自分で本を読むなり『一定のところまでは調べたが、どうしてもここがわからない』というのは、いいと思います。アマチュア無線家は『何でも聞いたら教えてもらえる』という風潮が、私は本人の成長にも『よくない』と感じます。丁稚の使いじゃあるまいし・・・。


【写真:どの分野も『教え魔』はいます】
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◆『聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥』の裏側に迫る。
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和文電信でも『デンシン ヤッテイル キヨクハ ミンナ ヤサシイデス』とか。

 

ある程度は『そのとおり』だと感じます。

PSE QRSと打たれれば、速度を落とさないと、

こちらの電文が『理解できない』のですから、

OM局は、リクエストに応えて送信速度を落とします。

 

そうしないと『599BK式』で、

味気ない交信になるから『仕方がない』のです。

 

それを『ミンナ ヤサシイ デス』で片づけていいものなのでしょうか?。

 

仮に『ヨソの店の丁稚が御用聞き』に来たとします。

いくら『丁稚どん』とはいえ『他店の人』ですから、

そんなに『キツく』は接しないでしょう。

ときには『ヒマつぶし』で『話くらいは聞いてやろうか』という、

ヤサシイ番頭さんもいるでしょう。

それを有頂天になって『手ぶらで店に帰った』としたら、

 

番頭さんから『あほか!手ぶらで帰って来やがって!』と怒鳴られます。

 

ムセンに話をもどしましょう。

 

例えば、コンテスト。

コンテストナンバーの送り方がわからないから教えてほしい、という場合。

本来ならば『コンテスト規約に目を通して出てこいよ』と思うでしょう。

しかし、コンテストが行われていること自体『知らなかった』ため、

できれば、1点でも・・・というサービス精神から、

いわゆる『お声がけ』をすることも、たまにはあるでしょう。

そういうときは、CQ出している局も、点数稼ぎになるので教えてくれます。

 

これを『利害の一致』といいます。

 

しかし『それが当たり前』になってはいけないと思います。

CWを習得しようと頑張っているとします。

その話題を、Phoneの交信で言うと『みんな言うことがまちまち』です。

 

教えてもらうのが当たり前だったら、当然ながら『混乱』します。

 

・A局は『ゆっくりの打鍵速度で練習しましょう』

・B局は『符号速度は速く、スペースを開けて受信練習をしましょう』

 

似たような回答ですが、中身は全く異なります。

 

・A局がいうスロー打鍵は『1分間45文字でゆっくりと』とします

・B局がいうのは『1分間100文字の速度で文字間をあけて』という意味です

 

効果が上がるのは『B局』の方だと、私は思いますが、

1分間45文字の速度が『今の限界』だったら、

1分間100文字の速度は『まったくついていけず、符号がわからない』です。

 

もっと丁寧に教えるならば・・・。

 

『まずは、旧第二級の電気通信術試験の欧文1分間45文字から、

 旧第一級の欧文1分間60文字が確実に受信できるまで練習しましょう。

 旧電信級の欧文1分間25文字では使い物になりませんし、誰も相手にしません。

 できれば、コンテストで通用する欧文1分間100文字までは、

 マスターできるようにしましょう。

 そこで、自身が確実に受信できる速度がわかりますので、

 送信速度も、おのずと決まってきますね。

 欧文1分間60文字で満足してしまうと、

 CWの標準的な交信速度である「1分間100文字」が壁になってしまい、

 そのうち「イヤになってやめてしまう」のですよ。

 いいですか、自分が受信できる速度で打てば、

 相手局も、それに合わせて打ってくれます』くらい伝えないといけません。

 

みんな大人ですから、言い方は優しいでしょう。

 

しかし相手局の『主観』をたくさん聞いても、

自身が一定限わかっていないと、

いくら『ミンナ ヤサシイ デスヨ』としても、

 

本当に、自分の『モノにならない』のです。

 

ニューカマーを『ばっさり切り捨てるOM』はいません。

多くの局が優しいのは『ムセン界のレベル底上げで、遊び相手が減らない』とか、

そういった『大人のふるまい』をされるからです。

 

・まずは、自分で調べる

・調べたうえで、やってみる

・自分に何が不足しているのかを認識し

・その『不足分』を、OMに『具体的にたずね』て

・さらに『成長』を目指す

 

あたりまえのことです。

 

なんでもかんでも『聞けばいい』というのは甘いです。

OM側も、本音は『あんたに教える義理はないのだけどな』と思っています。

それでも『手垢にまみれたような普遍的なコトくらい』なら教えてくれます。

 

その程度のコトなら、自分で調べようとしたら、調べられます。

 

職業的に師弟関係があるとしたら、

当然、師匠は『見て盗め。盗んで覚えるものだ』です。

今は、ちょっとしたことでも『叱った』りすると、

パワハラだのモラハラだの、と逆に『そしり』を受けます。

かといって、なんでもかんでも人に聞けば済むという考えは甘いです。

 

私は『丁稚の使い』に、教える義務はないと思っています。

 

毎度おおきに。ほんじゃーね!!

 

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