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宙わたる教室

2024-12-21 13:53:57 | 科学と教育
 2024年10月8日から10回にわたって放映されたNHKのドラマ10「宙わたる教室」を見ました。ひさしぶりに良いドラマ、心にしみるドラマでした。

 定時制高校の生徒たちが、教師に導かれ科学部で火星のクレータの研究を行い、学会発表に臨むという実話を元にした青春物語です。物語の詳しい内容やレビューは他に譲り、自分なりの感想を書いてみます。

 定時制高校には、様々な生徒さんがいます。このドラマにも年齢も経歴も異なる生徒が登場します。金髪でたくさんの耳飾りをつけたやんちゃな柳田岳人(小林虎之介)、保健室登校を続ける名取佳純(伊東蒼)、フィリピン二世の越川アンジェラ(ガウ)、元工場経営者の長嶺省造(イッセー尾形)。そして理科教師の藤竹叶(窪田正孝)と養護教諭の佐久間理央(木村文乃)などなど。

 このドラマで感心したのは、キャスティングの良さもあるのですが、生徒役の表情がどんどん変わっていくことでした。藤竹先生と出会って科学(たぶんこれは科学でなくても良かったのでしょうが・・)の面白さに気づき仲間と活動するようになってくると表情が変わり目に光が宿るのです。演技・演出のすばらしさですね。特に柳田役の小林虎之介の演技はすばらしかったと思います。また、藤竹先生役の窪田正孝の感情を抑えた演技(一度だけ声を荒げる場面がありました)もすばらしかったと思います。

 ドラマをすべて見終わって感じたことがあります。人間にはそれぞれ持った能力(ポテンシャル)があるのですが、持っているだけではそのエネルギーは使われることはありません。しかし、エネルギーが流れるように障壁を崩してあげたり、ちょっとした溝を作ってあげるだけで、そのエネルギーは流れ出すのです。それをやってあげるのが教師の役目なのだと思いました。

 ドラマが終わって、原作を読んでみたくなり、さっそく購入しました。文芸春秋社刊、伊予原新著「宙わたる教室」です。帯をとってみると、大きな火星をバックにした定時制高校の校舎に明かりが灯り、窓に人影が見えます。これは藤竹先生かな。



 本を読み始めるとドラマが原作にほぼ忠実に作られたことが分かりました。読み進めるとドラマの各場面や登場人物の顔が浮かんできました。ここはあのシーンだな、ここをあんな風に演じたんだ、物語がよりリアルに感じられました。ドラマを見てから小説を読むというのもよいものですね。

 

 

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2 コメント

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Unknown (あきこ)
2024-12-23 00:57:21
お久しぶりです
あきこ(郡山)です
わたしは本が先でドラマが後でしたが、この本を読んだ時、真っ先に先生のことを思い出しておりました。そしてブログに書いていてくださったので勝手に以心伝心と思い、コメントせずにはいられませんでした。
伊与原さんは現在直木賞候補にもなっていますし、他の作品も面白くて読んでいます!
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お久しぶりです (JH7UBC)
2024-12-23 10:51:14
あきこさん こんにちは
久しぶりですね。お元気でしたか?
コメントありがとうございます。
そうですね、伊予原さんの他の作品も読んでみたくなりました。

私は退職して13年経ちました。あちこちガタがきていますが、元気で暮らしています。

ご一緒したころ、ちょうど「ふくしま未来博」の頃でしたね。郡山での仕事や生活のことを今でも思い出します。
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