JH7UBCブログ

アマチュア無線 電子工作 家庭菜園など趣味のブログです

FT-301

2023-02-28 12:00:58 | アマチュア無線
 先日、故JA7SSB齋藤さんが所有されたリグが、回り回って私のところにやってきました。FT-301です。


 このリグを送ってくれた方によれば、電源を入れたらポンという音がして煙が出たそうです。処分したいと思ったけれど、どうしたものかと相談を受け、一応私が引き取ることにしました。

 実は、私が開局した昭和52年(1977年)当時のHFのリグがFT-301SD(10W機)でした。現在でもそのリグは保存しています。FT-301(左側)とFT-301SD(右側)を並べてみました。


 FT-301SDは周波数がデジタル表示になっていますが、他のつまみ類は同じです。ただ、FT-301は100W機ですから出力トランジスタを冷却する大きなヒートシンクが背面についおり、その分重いです。

 私のFT-301SDは以前に少し調整して使用できる状態ですが、受信感度が悪くなったと感じていました。今回のFT-301はまだ通電していませんが、これから各部をチェックしてみたいと思います。

 いずれももう40年以上前のリグですから電解コンデンサー類はだめになっていると思われます。少しいじってみて、思い出の多いリグを使える状態にしてみたいと思います。ただ、すでに新スプリアス基準には適合しないリグなのでこれで運用する考えはありません。


トップバンドコンテストに参加しました

2023-02-13 12:56:59 | アマチュア無線
 2月11日(土)21:00から12日(日)21:00まで開催された第39回KCJトップバンドコンテストに参加しました。

 このコンテストはトップバンドと呼ばれる1.9MHz帯でのCWモードだけコンテストです。1.9MHz帯のバンド拡張により、昨年からコンテスト周波数が1.801MHz~1.820MHz変更されました。(海外局のCQに応答する場合は1.820MHz~1.825MHzも使える)

 当局JH7UBCは、昨年はこのコンテストバンド変更にアンテナ調整が間に合わず、参加できませんでしたが、今年は調整も終わり1年ぶりに参加することができました。アンテナ調整の記事はこちら

 2月11日(土)は21時から24時まで、CTESTWINを使って呼び回りとCQランニングで88局と交信できました。コンディションはまずまずだったのですが、弱いで信号の局がなかなか聞き取れず、また1回で聞き取れないこともあり、久しぶりのコンテストでやはり聞き取りの力が落ちていることを実感しました。

 2月12日(日)は、19時過ぎから21時まで運用して30局と交信できました。コンテストバンド内をサーチしていくのですが、昨日交信してしまった局ばかりで、新たな局がなかなか見つかりません。このコンテストやはり初日が勝負なんですね。その後、CQランニングを続けたのですが、局数は伸びませんでした。

 アンテナを整備したので、1年ぶりのトップバンドコンテストを十分に楽しむことができました。交信いただいた各局、ありがとうございました。

3月5日追記

 KCJコンテスト委員会から速報順位のメールが届きました。
 当局JH7UBCはシングルオペ部門で19位(173局中)でした。
 アンテナを整備したこともあり、これまでで最高の順位でした。
 コールの受信ミスが2局ありました。まだまだですね。

3月13日追記
 KCJコンテスト委員会から最終結果と福島県1位の表彰状が届きました。


阿部薫を知っていますか

2023-02-09 10:17:23 | JAZZ
 阿部薫というミュージシャンがいたことをご存じでしょうか?

 阿部薫は1949年に生まれ1978年に29歳の若さで亡くなった天才と呼ばれた伝説のフリージャズ・ミュージシャンです。メインはアルトサックスですが、ハーモニカ、エレキギター、ドラムス、シンセサイザーなど様々な楽器を演奏しました。生前より亡くなった後の方が評価されるようになり、今でも時々話題に上ります。

 私が彼に会った(演奏を聞いた)のは、1973年頃で福島市にあった喫茶店カフェ・パスタンででした。当時パスタンは普通の喫茶店でメゾン・ド・ミヌールというビルの張り出した2階にあり、そこで演奏会が行われました。

 阿部薫は小柄で色白、坊ちゃん然とした風貌で少し上目遣いでぼそぼそと話す、そんな印象でした。しかし、一旦演奏を始めると、どこにこんなエネルギーが潜んでいるのだろうと思えるような音を奏でました。時にやさしく、時に激しく。

 パスタンのママ松坂敏子さん(以後ママと書きます。)は、彼のことを「きれいな音の人」と言っていました。

 パスタンはその後隣の昔花屋さんがあった1戸建てに移って本格的なジャズ喫茶として営業を始めました。そこでは、たくさんのミュージシャンがライブ演奏を行いました。阿部薫もたくさん演奏をしています。その演奏も1,2度聞いています。私は既に仕事で福島市を離れ、パスタンを訪れる機会は少なくなりました。パスタンでの演奏をYouTubeで見ることができます。こちら

 パスタンでは自由に演奏してそれをママの息子の亨(すすむ)くんがTEACの2トラ38を回して録音しました。その音源でいずれレコードを出しましょうというのが阿部薫、ママ、亨くん、3人の約束だったそうです。

 1978年、ママから電話がありました。
 「阿部さん 死んじゃった ・・・・」

 それから20年以上経ったころ、出張の帰りにパスタンに寄ると、ママが一生懸命CDを作っていました。阿部薫がパスタンでレコーディングした演奏のCDです。CDRに一枚一枚手作りをしていたのです。その時に買ったCDが今手元にあります。録音された時期は、1974年から1977年です。制作は1999年9月です。

これは10枚組のボックス。

他に3枚。

 たぶんその後だったと思いますが、市販の阿部薫のCD「暗い日曜日」も買いました。



 朝ドラ「あまちゃん」の音楽を担当した有名な大友良英さんは、高校時代にパスタンで阿部薫の演奏を聴き、衝撃を受けたと書いています。記事はこちら。ひょっとすると同じ時間、同じ空間に私もいたかも知れませんね。

 阿部薫のCDを聞くことはほとんどありません。でも彼の演奏は記憶の中にしっかりと残っています。命を削って演奏したミュージシャン。もう少し長く生きてほしかったなー。

A1 CLUB STRAIGHT KEY コンテストの結果が発表されました

2023-02-05 17:10:07 | アマチュア無線
 昨年10月30日に開催された第7回A1 CLUB STRAIGHT KEY コンテストの結果が、A1 Clubのサイトに発表されました。結果はこちら

 このコンテストは、CWモードで縦振電鍵など単一接点のキーを使うユニークなコンテストです。バンドは7MHzと3.5MHzを使用します。

 昨日、結果が発表され、当局JH7UBCは、総合14位(126局中)で、7エリア1位でした。本日pdfで7エリア1位の賞状が届きました。

 今回は、電鍵をHK808からGHDのGT706KITに変えて臨んだのですが、これが失敗でした。
 KEYの名称を打つときに、どうしてもリズムがとれず何度も打ち直すはめになり、結果としてスコアダウンを招いてしまいました。次回は、この反省をもとに対策をしていきたいと思います。

 コンテストでお相手いただいた各局、ありがとうございました。

2023.2.28追記

 本日、郵便で7エリア1位のカンバッジがA1 Clubから届きました。


 ありがとうございました。今年もがんばるぞ!

ALN(あいづ ローカル ネットワーク)の思い出

2023-02-02 18:26:14 | アマチュア無線
 今から30年ほど前、今のようにインターネットが普及する前のアマチュア無線におけるパケット通信によるネットワークの話です。

 1980年代からアマチュア無線では、144MHz帯、430MHz、1200MHz帯を使ってパケット通信というデジタル通信が盛んにおこなわれました。パソコンとTNC(Terminal Node Controller)と無線機を接続し、電波回線を使って通信を行うシステムです。

 通信速度は、はじめ1200bpsでした。変調はF2で、音声で聞くとピーギャーと聞こえました。後期には9600bpsに高速化されシャーといいう音で聞こえました。下の写真は、当局が使っていた9600bps対応のTNC TASCOのTNC292です。



 TNCには、メールボックス機能や中継機能があり、無線機と繋いでおくだけでそれらの機能は使えました。他に大容量のメールボックスをもつTNCや中継機能に特化したNETROM、144MHz帯と43MHz帯をゲートウェーするTNCもありました。

 各地のアマチュア局がそれぞれの機能を利用し、メールボックスを利用したRBBS(無線掲示板システム)でコミュニケーションをとっていました。当然チャットもできました。

 会津方部でもたくさんの局がパケット通信を行っており、1990年8月5日に「第1回10会津パケッターズ アイボール会」が開催されました。その後、10月28日に第2回、1991年2月10日に第3回、5月12日に第4回とアイボール会を重ね、1991年10月にALN(あいづ ローカル ネットワーク)を結成が結成され、当局JH7UBCが代表になりました。この時のALNの名簿を見ると75局のコールサインがありました。

 ALNではまず、初心者でもパケット通信に取り組みやすいように、パケット通信を分かりやすく解説した「パケット通信 入門マニュアル」(全36ページ)を作成しました。(非売品)


 原稿は、JH7UBC畠,JR7DKF佐藤さん,JR7UNT秋山さん,JH7AUY古川さん,JA7SSC阿部さん,JH7MPD玉川さん,JE7AII本田さんが分担して執筆しました。

 1992年1月1日からは、ALNかわら版をオンラインで配信しました。(実際はRBBSに記事としてアップロードし、いつでも読める状態にしました。)
 このALNかわら版は、1996年10月20日まで47号まで発行されました。



 ALNでは、年に数回のアイボール会(今風に言えばオフ会)や書き込みコンテストなどを開催し、特に秋に行う芋煮会は楽しかったです。下の写真は、1994年10月16日に大川(阿賀野川)河川敷で開催された芋煮会です。
 参加局は、JA7FLD,JH7KUK,JH7MTX,JH7UBC,JR7DKF,JR0DBR,JG7RIC,JG7SIU,JJ7CZT,JL7FZP,JL7RSYでした。懐かしいですね。そして皆、若いなー。


 こうしてにぎわったALNですが、1996年頃からのインターネットの普及に伴い自然消滅してしまいました。
 アマチュア無線版のSNSであったパケット通信によるネットワーク。今では懐かしい思い出です。