ハナ様がそろそろ起き出してくる時間だな。
寝室は真っ暗だから
分からないけれど
居間の方のカーテンが明るくなってきた。
陽が長いのは嫌いだ。
白夜にならない
極夜だけの国があったら
すぐに引っ越すのに。
いや
ここを離れたら
娘が帰ってきても分からない。
もっとも
帰ってくる当てなんか
まるきり無いのだが
家は残しておいてやらないと。
最近踏切を通るたびに
「ここに座り込んでれば楽になるかな」
と考えるようになった。
まあ
死んだところで
娘が気がつくはずもし
ただ
もう自分が嫌になってきただけ。
苦しすぎる。