「松本清張」の時代小説集『軍師の境遇 新装版』を読みました。
『表象詩人』、『溺れ谷』、『新装版 遠い接近』、『半生の記』に続き、「松本清張」作品です。
-----story-------------
「松本清張」がつむぐ、軍師「黒田官兵衛」の波乱にみちた生涯。
天正三年、「羽柴秀吉」と出会い、軍師「黒田官兵衛」の運命は動き出す。
「秀吉」の下で智謀を発揮して天下取りを支えるも、その才ゆえに不遇の境地にも置かれた「官兵衛」の生涯を描いた表題作ほか、二編を収めた短編集。
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「羽柴(豊臣)秀吉」の下で智謀を発揮した軍師の「黒田官兵衛(如水)」、戦国大名「細川忠興」に仕えた鉄砲の名人「稲富直家」、江戸の板元「蔦屋」の使用人である男… 時代の脇役から描かれた3作品が収録されています。
■軍師の境遇
■逃亡者
■板元画譜 ――耕書堂手代喜助の覚書
■解説 葉室麟
やはり… 本書全体の3分の2を占める表題作『軍師の境遇』が最も印象に残りましたね、、、
「黒田官兵衛」は、2014年(平成26年)のNHK大河ドラマ『軍師官兵衛』の主人公だったので、当時、知名度が一気に向上した人物ですが、残念ながらドラマは観てないんですよね… 本書を読んで、観ておきゃ良かった と感じましたね。
天正3年、軍師「黒田官兵衛」の運命が動き出す… 播州御着の城主「小寺政職(まさもと)」の家老だった「官兵衛」は、「毛利」を捨てて「織田」につくよう進言し、自ら使者として「豊臣秀吉」に謁見する、、、
軍師としての才を認められ、「秀吉」の中国攻め以来、参謀として縦横の機略を振るい、その天下取りに絶大の功をたてたが… 余りに卓越した才知ゆえに不運の境遇を味わうことに。
「おれが死んだら、あとはだれが天下を取るか遠慮なくいってみよ」―侍臣たちの返事に首を振った「秀吉」が頭に想い浮かべるのは、片足が不自由で、風采の上がらぬ「官兵衛」の姿だったらしいですからね… 実力が認められているが故に、「秀吉」から警戒され、疑惑が身にふりかかるという皮肉な運命を受け入れることに、、、
ホントに、部下には欲しい人物だし… 知力だけでなく、精神面の強さにおいても、自分もそうありたいと思う人物でしたね。
鉄砲の技術が認められ「細川忠興」に仕えるが、名人気質が災いして「忠興」とは反りが合わなかった「稲富直家」… 彼は「忠興」の留守中、愛妻「於玉(おたま)」(受洗し「ガラシャ」と名乗る)の護衛を命ぜられるが、その際、敵側に逃亡したことから、「忠興」に憎まれ、他の大名への仕官を妨害される、、、
したたかな軍人ではなく一介の砲術師で、愚直なまでの技術者の正直さが不運をもたらした運命を描く『逃亡者』。
かつて一世を風靡した板元「蔦屋重三郎」は、「松平定信」の寛政の改革という政治に翻弄され、弾圧により店の経営がじり貧となる… 「重三郎」は再起を図って「写楽」の絵に賭けるが失敗する、、、
いかに努力しても政治の狭間に沈むしかなかった「重三郎」の不運を使用人である男の視点から描いた『板元画譜 ――耕書堂手代喜助の覚書』。
うーん、やはり、『軍師の境遇』に比べ後の2篇は印象が薄かったですねー
『表象詩人』、『溺れ谷』、『新装版 遠い接近』、『半生の記』に続き、「松本清張」作品です。
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「松本清張」がつむぐ、軍師「黒田官兵衛」の波乱にみちた生涯。
天正三年、「羽柴秀吉」と出会い、軍師「黒田官兵衛」の運命は動き出す。
「秀吉」の下で智謀を発揮して天下取りを支えるも、その才ゆえに不遇の境地にも置かれた「官兵衛」の生涯を描いた表題作ほか、二編を収めた短編集。
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「羽柴(豊臣)秀吉」の下で智謀を発揮した軍師の「黒田官兵衛(如水)」、戦国大名「細川忠興」に仕えた鉄砲の名人「稲富直家」、江戸の板元「蔦屋」の使用人である男… 時代の脇役から描かれた3作品が収録されています。
■軍師の境遇
■逃亡者
■板元画譜 ――耕書堂手代喜助の覚書
■解説 葉室麟
やはり… 本書全体の3分の2を占める表題作『軍師の境遇』が最も印象に残りましたね、、、
「黒田官兵衛」は、2014年(平成26年)のNHK大河ドラマ『軍師官兵衛』の主人公だったので、当時、知名度が一気に向上した人物ですが、残念ながらドラマは観てないんですよね… 本書を読んで、観ておきゃ良かった と感じましたね。
天正3年、軍師「黒田官兵衛」の運命が動き出す… 播州御着の城主「小寺政職(まさもと)」の家老だった「官兵衛」は、「毛利」を捨てて「織田」につくよう進言し、自ら使者として「豊臣秀吉」に謁見する、、、
軍師としての才を認められ、「秀吉」の中国攻め以来、参謀として縦横の機略を振るい、その天下取りに絶大の功をたてたが… 余りに卓越した才知ゆえに不運の境遇を味わうことに。
「おれが死んだら、あとはだれが天下を取るか遠慮なくいってみよ」―侍臣たちの返事に首を振った「秀吉」が頭に想い浮かべるのは、片足が不自由で、風采の上がらぬ「官兵衛」の姿だったらしいですからね… 実力が認められているが故に、「秀吉」から警戒され、疑惑が身にふりかかるという皮肉な運命を受け入れることに、、、
ホントに、部下には欲しい人物だし… 知力だけでなく、精神面の強さにおいても、自分もそうありたいと思う人物でしたね。
鉄砲の技術が認められ「細川忠興」に仕えるが、名人気質が災いして「忠興」とは反りが合わなかった「稲富直家」… 彼は「忠興」の留守中、愛妻「於玉(おたま)」(受洗し「ガラシャ」と名乗る)の護衛を命ぜられるが、その際、敵側に逃亡したことから、「忠興」に憎まれ、他の大名への仕官を妨害される、、、
したたかな軍人ではなく一介の砲術師で、愚直なまでの技術者の正直さが不運をもたらした運命を描く『逃亡者』。
かつて一世を風靡した板元「蔦屋重三郎」は、「松平定信」の寛政の改革という政治に翻弄され、弾圧により店の経営がじり貧となる… 「重三郎」は再起を図って「写楽」の絵に賭けるが失敗する、、、
いかに努力しても政治の狭間に沈むしかなかった「重三郎」の不運を使用人である男の視点から描いた『板元画譜 ――耕書堂手代喜助の覚書』。
うーん、やはり、『軍師の境遇』に比べ後の2篇は印象が薄かったですねー
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