鏡海亭 Kagami-Tei  ウェブ小説黎明期から続く、生きた化石?

孤独と絆、感傷と熱き血の幻想小説 A L P H E L I O N(アルフェリオン)

生成AIのHolara、ChatGPTと画像を合作しています。

第59話「北方の王者」(その1)更新! 2024/08/29

 

拓きたい未来を夢見ているのなら、ここで想いの力を見せてみよ、

ルキアン、いまだ咲かぬ銀のいばら!

小説目次 最新(第59)話 あらすじ 登場人物 15分で分かるアルフェリオン

「迷い人よ」―アルフェリオン第二期主題歌

先日、連載小説『アルフェリオン』の第二期主題歌「迷い人よ」をアップしました。以下は、この歌に関するネタ話です。若干、ネタバレを含みます。

「迷い人よ」の歌詞は、『アルフェリオン』第二期の展開と深く関係しています。さらに言えば、主人公ルキアンの今後を暗示するような内容の詞です。

第一期の頃から、ルキアンの過去の話が時々出てきていました。ただのおとなしくて妄想好きの少年だと思いきや、彼の謎に満ちた過去が、悲しい過去が、徐々にほのめかされてゆくのでありました。継親から精神的虐待を受けていたルキアン、生まれた場所も本当の親も知らないルキアン、幼年期の記憶がかなり欠落しているルキアン…。

ルキアンの過去の真実が、第二期では明かされていくことになるでしょう。その点について暗に伝えるのが「迷い人よ」の歌詞です。

◆ 錆びた夕暮れの扉

 思いに眠る 錆びた夕暮れの扉
 禁じられし過去の小部屋
 僕は ただ立ち尽くして

この箇所は、先ほど述べたようなルキアンの過去のことを歌ったものです。現時点での不鮮明な記憶と、それに戸惑うルキアンの気持ち…。「錆びた夕暮れの扉」というのは、例の場面――飛空艦クレドールの最上層でルキアンが夕空をきっかけに幼い頃のことを少し思い出したシーンを、たとえたものです。記憶の夕闇の中、彼と手をつないでいた謎の少女とは?

そういえば、クレドール最上層の回廊って、印象的なシーンの舞台になることが結構ありますね。物語の初期にクレヴィスとランディが人生と死について話していた場面とか、これまたランディがルキアンに「贖えぬもの」について話した場面だとか。

「禁じられし過去」という部分が、何気に謎です。ルキアンの過去の記憶が「禁じられ」ているという意味でしょうから。単に過去を忘れているということではないようです。やっぱり、記憶を操作あるいは封印されているのでしょうか?

◆ 時の羅針のカケラ

 迷い人よ 時の羅針のカケラ
 届け 失われし人に
 再び ひとつに

「時の羅針のカケラ」? そういえば、他にも第一期主題歌「銀の荊」や挿入歌「時のくれた絆」の詞にもみられるように、アルフェリオン関連の曲には「時」にまつわる言葉が多く出てきます。現世界における謎が、かつて滅亡した旧世界の出来事と複雑に絡み合い、ストーリーを織り上げてゆく。過去と現在とのつながりが、物語にとって重要な意味をもっているのはいうまでもありません。時空を超えて散らばったカケラがパズルのピースのように次第にひとつの全体像となってゆく過程、それを楽しむのが『アルフェリオン』という小説の醍醐味でもあります。

◆ 絆を辿り

 刻まれた声 絆を辿り
 想いの力 常闇を駆け

「絆」という言葉も、「時のくれた絆」と共通する感じです。過去との絆という意味で言えば、ルキアンは旧世界のエインザール博士やパラディーヴァと密接な結びつきをもっています。しかし、「迷い人よ」に出てくる「絆」とは、ルキアンとエインザール(あるいはリューヌ)のことを歌ったものではありません。もっと別の人のこと。

◆ 願いの果て

 懐かしきその光を
 覚えてる ふれた指先
 あぁ 願いの果て 輝く

この部分、何だか希望のある雰囲気です。でも「懐かしい光」に「指先」が「ふれた」とき、実際に「願いの果て」に待っているものは…。唯一の希望として、前出の「想いの力 常闇を駆け」というところだけが残されるのでしょう。

今後、第二期の物語が進み、いずれルキアンの過去が明らかになるとき、「迷い人」の詞をもう一度じっくり聞き直してみてください。

以上
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鏡音リンがアルフェリオンを熱唱!

◆ 連載小説『アルフェリオン』第二期の主題歌ができました(仮)。

歌詞付きムービーデータはこちら(wmv形式 約1.5MB)

「迷い人よ」という曲です。今回も「鏡音リン」がヴォーカルを担当。ヴォーカロイドのおかげで、歌詞付きの曲が簡単に作れるようになったのは、ネット創作にとっては嬉しいことですね。伴奏部分は Singer Song Writer Lite 5.0 を使って作りました(^^;)。

曲についてのネタ話は次回。ちなみに歌詞の内容は、主人公ルキアンの過去の秘密と深く関連しています。

◆ 第二期?

はい、実は後から振り返ってみての話なんですが、40話から物語が第二期に入ったという解釈をしています。

主人公ルキアンの成長という意味では、例のゼフィロス・モード登場の第35話が物語上の大きな転機になっています。その後、36話でルキアンがエクターになり、37話では紫のフロックの男の正体が明かされる。ルキアンの因縁のライバル…。38話ではファルマス様の陰謀が本格的に動き出し、39話でついに帝国軍が登場、おまけにゼーレムも。物語は明らかに新たなステージに入った感じです。

そして第40話、ここから第二期。帝国軍のエース、ライ・ド・ランツェローが登場。
現在ブログで再掲中の41話では、ついに大地の巨人パルサス・オメガの姿が!

以上
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