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第59話「北方の王者」(その1)更新! 2024/08/29
拓きたい未来を夢見ているのなら、ここで想いの力を見せてみよ、 ルキアン、いまだ咲かぬ銀のいばら! |
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小説目次 | 最新(第59)話| あらすじ | 登場人物 | 15分で分かるアルフェリオン | ||||
年末恒例(?)ネタバレ大会

ということで、本年は、かねてよりの鏡海庵および、今年から立ち上げられたブログ鏡海亭(+週刊コラ友?)の読者の皆様に、大変お世話になりました。一年のご愛顧への感謝を込めて、今回は年末「出血大サービス」(古語)です!
いや、かえって迷惑だという方もおられるかもしれませんが――なにぶんにも、作者の私自身がネタバレ好きな性格なものでお許しください。以下、『アルフェリオン』の今後の第50話までの仮のサブタイトル(仮)と各話の解説を特別公開です。その、年末恒例のネタバレ御免のお祭りは「鏡海庵」の昔からの伝統です…ブログの読者様も何とぞご海容を。
ただし、ネタバレと言っても、以下はあくまで予定です。シナリオはできているにせよ、実際に原稿を書いてみると、予定通りに各話分の話に収まらなかったり、予定外のエピソードが加わったりもしますので…。これまでの実績から考えると、以下の各話の展開を終えるのは、実際には第60話くらいまでずれ込んでしまいそうですが(汗)。
第41話 封印の姉妹
第42話 届かない言葉
第43話 オメガの心音
第44話 逆同調(バーサーカー)
第45話 ブレニエル・パス
第46話 天弓、闇を撃て!
第47話 レンゲイルの壁
第48話 鏡のシェフィーア
第49話 舞い降りた騎士
第50話 黒いアルフェリオン
以下、ネタバレ要注意です。しかも今回は、かなり過激な、年に一度の強烈なネタバレ大会です(作者がそれをするかという説もありますが^^;)。例によって、ネタバレをご覧になりたくない読者様に配慮して、白い背景に白い文字で書いてあります。記事を読みたい方は、以下の部分をマウスでドラッグしてください。テキスト表示が反転し、読むことができます(^^;)。
かなり具体的なネタバレが含まれますので、バレが嫌いな方は、ご覧にならない方が賢明です。あるいは「薄目」(^^;)で眺めてみて、都合の悪そうな箇所はお読みにならないでください。
○ 第42話 届かない言葉
ルキアンとカセリナの運命の再会です。運命といっても、不運ですが…。この二人、一応の主人公とヒロインのはずなんですけど、初めて出会ったとき以降、どんどん関係が険悪になってきています。両人には悪意はなく、本当に「運命のいたずら」とでもいうべき不条理なすれ違いなのですが…。
この回以降、ルキアンは、カセリナにいわゆる「フルボッコ」にされてしまいます。「あなたみたいな弱いエクターにパリスが負けるなんて、どんな卑怯な手を使ったの?」とか言われそうですね。ルッキー、可愛そう。しかも敏捷性を誇るカセリナのイーヴァに対し、現在のルキアンは、リューヌが消耗中のために、高機動形態のゼフィロス・モードに変形できないんですよね。これは厳しい。しかし、カセリナに敗北するかというと…。
○ 第43話 オメガの心音
本当は「オメガの鼓動」というタイトルにしたかったのですが、どこかで聞いたことがあると思えば、Zガンダムの「ゼータの鼓動」という回のサブタイトルにそっくりですよね(笑)。そこで「心音」に変えました。「~の鼓動」より格好悪いですが。
このパルサス・オメガに関しては、いかにもありがちな(ひねりのない?^^;)ラスボス的メカ設定ゆえか、以前から諸々の作品と類似してしまい、本当に苦難続きです(汗)。同じくガンダムシリーズで言えば、「α・アポリオン」と「パルサス・Ω」というのは(元ネタは新訳聖書のヨハネの黙示録ですが)、これはこれでターンAとターンXの関係にそっくりなんです。ターンAガンダムよりも一年早くネット上に連載開始しているのですが、そこは知名度のないアマチュアの哀しさ、この問題があって、実はパルサス・オメガの設定を当時大幅に変更しました。パルサス・オメガは、本来はアルフェリオン(アルファ・アポリオン)の兄弟機だったんですよね。それが、ブログの方では次回(第30話)で明らかになるように、オメガはアルマ・ヴィオではなくアルマ・マキーナ(要するにロボット)であると変更されたんです。おまけに、アルフェリオンとは似ても似つかぬバケモノに姿も変わりました(結果的には、むしろこれが当たりで、怪我の功名だったと思っているのですが ^^;)。具体的な点で「似てる」とか「かぶっている」と言われるのは、いかに私がガンダム信者でガンダムシリーズをリスペクトしていると言っても、やっぱり書き手としては気持ちよくはないもので…。
そうそう、実は謎であるはずのパルサス・オメガの「姿」に関しては、何年も前に、すでにこれまでの本家の連載分の話の中にヒントが出ているんですよ(^^;)。ブログ版の方にもすでに掲載済みの回に出ています。過去のお話のうち、意味不明な予言めいた箇所を読み返してみてください。漢字二文字です(あ、言っちゃった!)。
ともかく「心音」が発せられたということは、結局のところ、イリスやチエルの願いも空しく、パルサス・オメガの封印は解かれてしまうということなんでしょうか…??
○ 第44話 逆同調(バーサーカー)
「逆」というからには、正常な「同調」もあるはずです。え、何の同調か? 実はアルマ・ヴィオの操り方には、大別して二つの方法があるんです。エクターの意思とは別に、アルマ・ヴィオが自らの意思を持っているということは、すでにご存じだと思います。
で、ひとつの方法は、アルマ・ヴィオをエクターがうまく乗りこなし(制御し)、アルマ・ヴィオの意思を自らの意思に従わせるというかたちです。これが普通の「同調」です。ただ、アルマ・ヴィオが言うことを聞かない場合もあるというのは、以前に本編の中でも出てきましたね(メイがアルフェリオンに試乗したとき)。大半のエクターは、この通常の同調(「正同調」)のかたちでアルマ・ヴィオを操っています。
もうひとつの方法が「逆同調」です。これは、エクターがアルマ・ヴイオを操るのではなく、エクターの方がアルマ・ヴィオの意思にに自らを順応させてゆくということなんです。分かりやすくいえば、要するにアルマ・ヴィオを本能のままに暴れ回らせるということです(^^;)。以前にルキアンが、シャノンの家を襲ったならず者たちと戦ったとき、アルフェリオンが「暴走」状態になっていたように見えました。あれは一種の「逆同調」です。
逆同調は、旧世界の時代には「バーサーカー・モード」と呼ばれていた、という解説も後々本編にでてきます。それをルキアンがやってしまう、やらかしてしまうというお話が第44話です。
逆同調は誰にでもできるわけではなく、特に共感レベルの高いエクターでなければ使いこなせません。ルキアンは「逆同調」という概念すら知らぬまま、戦いの中で追い詰められたとき、それを偶然にやってしまうわけです。ある意味で天才かも…。逆同調によって本性を解き放たれて凶暴化したアルフェリオンは(元々の設定的に、かつて天上界を滅ぼすために作られた凶悪なアルマ・ヴィオですから)、従来とは比較にならない強さを発揮します。ただ、そのとき、ルキアンは誰と戦っているのでしょう? そう、ヒロインを主人公が完膚無きまでに…(なんという救いようのない物語)。そこで色々なキャラがルキアンを止めようとするのですが、現時点での事実上のヒロインポジションのキャラが誰か、決まってしまうような皮肉な瞬間です(意味深)。
ちなみに「逆同調」の得意なエクターの代表は、実はカリオスなんです。すでに書いたかもしれませんが――たしかにそこそこ強いカリオスではあれ、彼がレーイやクレヴィスよりも上の「ギルド最強」の繰士だというのは、どうも実感がわかないという読者様も少なくなかったと思います。そう、カリオスは逆同調してこそ、本領を発揮するのです。彼の愛機であるキマイロスが「並外れて獰猛」という性格設定であるのも、実は逆同調で「暴走」させるときのためなのです。根が穏和なアルマ・ヴィオ(笑)に逆同調して暴走させたところで、たいした意味はないでしょう。
ただ、それでもカリオスが安易に逆同調しないのは、やっぱり「暴走」の結果が怖いからです。逆同調したアルマ・ヴィオは、ほとんど敵味方の見境がつきません。逆同調する前に、「とにかく目の前の敵をすべて殲滅しろ」とか「この場所から何人たりとも入らせるな」といった大まかな命令を事前にアルマ・ヴィオに与えておくことしかできません。
でも、イリュシオーネの世界に、自分の意思を明確に保ったままで逆同調できるエクターが一人だけいるんです。それがあの人…。ルキアンの成長にとって大事な人です。
○ 第45話 ブレニエル・パス
ブレニエル・パスと言えば、ガノリス王国とアディーエ公国の国境、峻険な岩山を越える峠道です。本家サイトの方ですでに明らかになっているように、もうすぐ、そこを帝国軍の輸送部隊が通ります。その荷の中には、新型のアルマ・ヴィオ、「パ・シヴァー」が隠してあるのでしたね(^^;)。
帝国軍の上層部にはどうも敵に内通している者がいるらしく、パ・シヴァーの件も(旧)ガノリス連合軍に、つまり現在のガノリスのレジスタンスに漏れてしまっている可能性があります。おそらくレジスタンスはパ・シヴァーの強奪をはかると予想されます(何とベタな、しかし燃える展開!)。例の「ゼーレム・プロジェクト」に関わっている帝国軍の新造艦アプゾルスは、パ・シヴァー奪取を阻止すべくレジスタンスと戦うでしょう。噂の帝国軍の問題児、ライ・ド・ランツェロー(本家の方では、すでに人気投票に3ポイント入っていました。感謝です ^^;)も、この戦いに関わります。
対するレジスタンスには、ガノリスにその人ありと言われたロスクルス隊長がいます。おまけに、謎の組織「鍵の守人」や、火のパラディーヴァ・マスターことグレイルも、レジスタンスに協力します。戦いの行方は…。
「パ・シヴァー」というネーミングは、実はアーサー王物語のパーシヴァルからきているんです。以前に「週刊コーラサワーの友」でも少し書いたように、私はアーサー王伝説に出てくるキャラの中で、パーシヴァルが非常に好きです。そしてランスロットは、正直、ファンには申し訳ないですが苦手です(・A・)。アンチ・ランスロットのメッセージは、実は、この物語にはず~っと昔から入っているんです。気づいていましたか? エレイン・コーサイスというキャラ(マクスロウ閣下の副官の妙に地味な女性 ^-^;)のネーミングも、実はランスロットに捨てられた可愛そうなお姫様のエレインに由来します。何かの物語の中で日陰の花に終わったキャラを、新たに密かにパロって一花咲かせてあげたい…というのは、『アルフェリオン』の中によく出てくる手法です。ということは、エレインも超覚醒するんでしょうか。妙に「地味」あるいは「平凡」だということを不自然に強調されているキャラに限って後で劇的に成長する、というのがこの物語の基本です(笑)。
そういえば、エレインの乗っているアルマ・ヴィオは普通ではありません。覚えていますか? 彼女はアートル・メラン(黒の貴公子ミシュアスの乗っている機体)を与えられており、しかも彼女のアートル・メランだけが、なぜか赤い色なんですよね。そう、アルフェリオンという物語では、些細な脇役に至るまで、こういう隠し覚醒可能性の設定が密かに忍び込んでいることがあるのです…。脇役万歳!な小説です(^^;)。
ランスロット――カンの良い方ならもうお分かりのように、ライ・ド・「ランツェロー」というのは、ランスロットのもじりです。ランスロット(Lancelot)、フランス語風に読めば「ランスロ」ですね。そして、さらにもっと濃いラテン系言語風味に「-ce-」の部分を「ツェ」と読み替えると「ランツェロ」になるんです。
アーサー王物語の中で、あの最強のランスロットと唯一渡り合えそうな円卓の騎士と言えば、パーシヴァルだけだと思うんですよ(パーシヴァルは地味に強い)。そして、これまた「週刊コラ友」で書いたように、ランスロットは聖杯を手にできなかったですが、パーシヴァルにはそれができました。……という話を聞くにつけ、ランツェローのルガ・ブロアは、結局はレジスタンスに奪取されたパ・シヴァーに敗れるんでしょうか? ただ、ひとつ言っておきますと、ランツェローに勝てそうなロスクルス隊長は、実はパ・シヴァーには乗らないのです(!)。彼の部下が乗ります。ただ、実はパ・シヴァーは結果的に「呪われた機体」みたいなもので、この機体の繰士は何度か変わります。変わるということは、はっきり言えば、パイロットが死ぬということです。ということは、これに乗った時点で死亡フラグ…(!?)。この点はパーシヴァルとは何の関係もないですが。
いや、肝心のグレイルとフラメアがへらへらしているので、コミカルな印象もありますが…実はガノリス方面でのレジスタンスの戦いには救いがないんです。いつも惜しいところで敗れ続け、やっと勝ったかと思えば勝利感の無い悲惨な戦い。この後味の悪さ、「なんで帝国軍死んでしまうん?」という読者様の疑問が、結局は人間同士の争いの連鎖の背後にいる「あの存在]や「御使い(時の司)」に対する怒りに変わってゆくと思うのですが(その点がなければ、この作品はSFでOK。ファンタジーである必然性はない)。
○ 第46話 天弓、闇を撃て!
ふふふのふ(^^;)。このタイトル、意味深です。天「弓」といえば、もう、誰かと結びつきそうです。『アルフェリオン』の中で、弓と関連の深いキャラと言えば、たしかにパラス騎士団のエルシャルトにも何となく弓が得意っぽいイメージがあります(RPGでいうところの吟遊詩人のクラスだから?)。しかし、弓と言えばあの人でしょう。自分が階段から豪快に落っこちても、大切な眼鏡が割れても、まず最初に自分の弓を心配したという、あの人。そう、リーン・ルー・エルウェンです。
オーリウムの王宮に渦巻く陰謀。すでにご推測の通り、もうすぐメリギオス大師が完全に権力を掌握してしまいます。対立していた東館の人々――内大臣派のキャラは、粛正される運命にあるかもしれません。しかも内大臣派を守る頼みの綱であるヨシュアンに対しても、この最大の障害を真っ先に除去しようと、ファルマスが敢えて大胆な賭けに出ました。
今やリーンやルヴィーナは、政争に巻き込まれて、実はかなり危ない状況なのです。しかも、よせばいいのに、彼女たちはメリギオス大師やパラス騎士団の企みを知ってしまいます。ピンチです…。設定的にルヴィーナはシャリオさんの妹分ですから、彼女を頼って逃げ延びようとするでしょう。しかしファルマス様たちが、それを見逃すはずは…。
リーンとルヴィーナのコンビというのも、何気に面白い組み合わせなのですが。逃げ切れるのでしょうか。これはもう――『アルフェリオン』という物語のお約束からすれば、リーンが超覚醒(^o^;)するしかありません。しかもリーン、この物語的には、いかにも超覚醒しそうな設定でこれまできています。女性版ルキアン(笑)といってもいいキャラです。
いや、リーンは、これからカセリナやエルヴィンを脅かすほどに成長しますよ…。
○ 続きの第47話~50話のネタバレ、もとい、先行特別情報は(要らないという声もありそうですが)、年明け後の新春特番あるいは(可能であれば)今晩・大晦日のスペシャル企画ということになりそうです。
今晩にも更新するかもしれませんが、念のため現時点で――このブログをご覧になっている皆様すべてに、幸せな新年が訪れますよう、心からお祈り申し上げております。私たちは、互いの素性も知らないどころか顔すら知らないですが、それでもこの広い(広くて狭い?)ネット上で出会えたことを幸運に思っています。来年も、ぼちぼち、自分らしく、たとえ地味でも一歩一歩をこの世界の歴史に刻んでいきましょう。
大切な読者様へ
鏡海
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名セリフ集ムービー・改訂

鏡海
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アルフェリオン主題歌をさらに改良です

曲のムービーファイルはこちらです(wmv形式 約1.3MB)
従来版から変更された部分は主に以下の通り。
○ 前奏の部分をオルガンによる分厚い演奏に変え、壮大な雰囲気(?)を出そうと試みました(笑)。
○ 伴奏にオルガンやストリングス等々を加えました。
○ ドラムのパートの所々に手を加えました。
特にクリスマスのサービスというわけでもありませんが、大幅に手を入れた主題歌をお楽しみください(^_^)。
親愛なる読者様へ
鏡海
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復帰しました

本日から、再びブログの更新を始めます。
現実世界は、何かと忙しいものですね(^^;)。
学生時代に自分のサイトやブログを持ちながらも、社会人になって以降は結局は閉鎖してしまわざるを得ない人が結構おられるのも、やむを得ないところでしょうか。いやはや…。
私も、残念ながら、小説を書くのは仕事ではありません。というより、現状を見る限りでは――たとえ可能であったとしても――小説を書くのを「仕事」にすることは、少なくとも私のような嗜好で物語を書く人間には向いていないと思います。非常に残念ですが。
でも、趣味だからこそできる、アマチュア小説の醍醐味…今後もお楽しみください。無料で毎日楽しめる娯楽だと割り切っていただいて、気軽に見守ってくだされば幸いです。
連載小説『アルフェリオン』、これから30話台に入っていくにつれて、物語がさらに面白くなって参ります。作品世界に大幅な広がりが出て参りますし、主人公ルキアンもやっと成長を見せてくれます(徐々にですが ^^;)。ご期待ください!
親愛なる読者様へ
鏡海
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主題歌「銀の荊」 歌詞の字幕付き

ムービーはこちらです(wmv形式: 1.25MB)
歌詞は今のところ一番のみです。以下の通り:
虚ろに芽吹いた銀の荊は、
凍った記憶の檻 そっと開いた。
描いた翼を放さぬように。
誓いが悲劇を呼び、闇に堕ちても。
実を結ばぬ花。報われぬ思い。
空しさ 胸に、それでも咲いたね。
君は往く、風に向かい、
震える翼 羽ばたかせ。
星も無い 暗き荒れ野を、
旅路の果てに 夢見たあの未来(とき)へ。
分かる方には分かるかと思いますが、詩の内容が、テラルキアン(爆)という感じです。まぁルキアンは主人公ですし、彼をテーマにした歌でも当然でしょう。
意味を書いてしまうとネタバレになる言葉も多いので、以下、歌詞のうち説明しても(あまり)問題のない部分だけに言及します。抽象的なネタバレは含まれるかもしれません。
「凍った記憶の檻」というのは、表面的な意味においては、クレドールに乗るまでのルキアンの過去のことです。そう、幼年期から現在まで、凍った記憶の檻にずっと彼は囚われ続けていたということになります。そしてルキアンが「凍った記憶の檻」の呪縛から本当に自らを解き放つきっかけになるのは、「銀の荊」云々という、とあるキャラの言葉です(第35話)。「おうちにかえりたいよぅ…」と泣いていた子供ルキアン(同じく第35話)は、ここにきて、やっと救われたのですね(涙)。
ちなみに「凍った記憶の檻」には、別の意味もあります。それは記憶の中身の問題です。考えてみると、この物語の登場人物のうち、ルキアンほど過去が謎に包まれているキャラは意外にいないかもしれません(汗)。第38話と39話において、一歩踏み込んだ伏線が出てきますが…。「凍った記憶」というのは、単にルキアンが自分の生い立ちに今も縛られている、というだけの意味ではないのでした。が、これ以上、具体的には書かないことにします(^^;)。
「誓いが悲劇を呼び、闇に堕ちても」、「描いた翼を放さ」ない…という部分は、何だか今後のストーリーを暗示しているような一節です。
「星も無い 暗き荒れ野」というのは、クレドールが中央平原を越えてラシュトロス基地に向かう際、ルキアンが夕暮れに浮かぶ「白い鳥の星」の伝説を思い浮かべていたシーンに由来します(第15話)。「白い鳥の星は、ああやって、独りでも輝かなきゃいけない。まだ他の星の出ていないこの空で、暗い野を急ぐ旅人たちに道を示すために」と彼が心の中でつぶやいていた箇所です。あの場面は、ルキアンの転機のひとつですよね。
最後の「夢見たあの未来へ」という部分は…。詳しくはコメントしません。一見すると普通にありがちな歌詞なんですが。「未来」とはそういう意味だったのか!と、いつか本編の中で明らかになるときが来るでしょう…。
以上
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【解説】パラディーヴァとマスターたち

主人公のルキアンは、戦士としては相変わらず頼りないです。さすがに以前、雑魚に瞬殺されて(「雑魚を瞬殺」の間違いではありません^^;)墜落したときに比べると、少しずつでも成長しているようですが…。まだ未熟なパイロットにすぎない主人公が、圧倒的な機体の性能を頼りに何とか敵と戦い抜くという流れは、ガンダムを始めロボットアニメのお約束かもしれません。が、それにしてもルキアン、あまりに弱すぎます。単に素人のパイロットだから…というより、平凡な一般人以下の運動神経や判断力しかない子ですから、そりゃ駄目です(泣)。
それに引き替え、底なしに強いアルフェリオン。あのルキアンが乗っていてさえ、一流の敵と何とか戦えるという驚異的な性能です…。第27話の最後のところでパラディーヴァ(リューヌ)と融合し、第28話の冒頭から、旧世界のアルマ・ヴィオの恐るべき力を見せ始めます。それにしてもルキアン、リューヌに頼りすぎです。ほとんど、のび太とドラえもんの関係を彷彿とさせますな(^^;)。でも実は、神頼みならぬリューヌ頼みも、今のうちだけなのでした。そう長くは続けられない運命が!?(謎)。
第28話の他の見所といえば、ギルドの艦隊を奇襲するナッソス家の空中竜機兵団と、レーイやメイ、プレアー等々のギルド側エクターたちとの戦いでしょう。設定的にはヒロイン候補(?)のはずなのに、もはやヒロインよりも「ライバル」といった方がよいカセリナです(^^;)。彼女の勇猛な闘いぶりをご覧ください。カセリナと対決するのは、ギルドの三強の1人、レーイ・ヴァルハート。ルキアンの情けなさに対し、これまたレーイがギルドのエースの貫禄を見せつけます。もう、誰が主人公だか分かりません(笑)。
---- 以下、ネタバレありです(^^;) ご注意を----
28話の見所、他には、やはり第三のパラディーヴァ・マスター、グレイルの登場でしょう。次の29話になれば、他のマスターもじきに出てきます。ということで、以下はネタバレも含みつつ、パラディーヴァ・マスター(あるいは「御子」)とパラディーヴァの紹介をしておきましょう。
【闇】
○ マスター: ルキアン・ディ・シーマー
いまさら説明は不要、情けない主人公(笑)。魔道士見習いの、暗くて地味で妄想の大好きな困った少年である(^^;)。
○ パラディーヴァ: リューヌ
パラディーヴァの中でも、その能力は他とは格が違う。また、他のパラディーヴァが多かれ少なかれ人間くさい面を持っているのに対し、リューヌだけは人間と全く違う存在だとしか思えない…。邪悪そうな「闇」属性のパラディーヴァだけあって、性格も冷酷。戦闘時には残忍ですらある。そのくせルキアンに対してだけは、こわいほどの執着心と母性愛(?)でもって守り抜こうとする。
○ アルマ・ヴィオ: アルフェリオン
これまた説明は必要ないだろう。ただし、闇の御子の操る機体としての本来の姿と名前は、別にあるのだが…。
【火】
○ マスター: グレイル・ホリゾード
三流魔道士兼アルマ・ヴィオのジャンク屋という、うさんくさいキャラ(笑)。ガノリス人の男性。性格は呑気で楽天的。ある出来事をきっかけに、なぜか転落一方の人生を…。他のマスターたちは陰気だったり妙にクールだったりするため、お笑い担当のグレイルがいないと、ほとんど真っ暗闇のお話になってしまう。そういう意味では、この物語にとって欠かせない大事なキャラかもしれない(?)。ギャグだけでなく、シリアスな場面もきっちりこなす芸達者な人。
○ パラディーヴァ: フラメア
赤い髪の少女の姿で登場する。やんちゃでお馬鹿な、あまりパラディーヴァらしくない性格である。マスターのグレイルを「アンタ」呼ばわりしたり、彼の言動にいちいちツッコミを入れたりと、唯一、マスターを尻に敷いているパラディーヴァ(爆)。30話台の後半では、もはや夫婦漫才を思わせる絶妙のコンビぶりを発揮…(^^;)。ただ、「火」属性だけあって、実はパラディーヴァの中で最も気性が荒く好戦的でもある。おまけに容赦という言葉を知らない。フラメアが本気になったときはかなり怖い。
○ アルマ・ヴィオ: エクシリオス
「魔界の重騎士」と恐れられる。二本の本来の腕の他に、数本の触手のような腕と一対の巨大なクローをもつ。鎧の騎士が昆虫やカニのバケモノを背負ったような姿をした、異形のアルマ・ヴィオである。分厚い装甲をまとっているうえに、あらゆる魔法攻撃を無効化する「アスタロン速度干渉結界」を発生することもできる。防御力とパワーに関しては、御子たちのアルマ・ヴィオの中でも最強クラス。
【水】
○ マスター: イアラ・トレーネア
引きこもりのお嬢。性格は悪い…(^^;)。自己中心的で、自らの内面にこもりがち。外部や周囲の人間に対しては攻撃衝動が強い。当分は、マスターとして活躍することは期待できないだろう。なぜか、いつも黒いヴェールを被って素顔を隠している。
○ パラディーヴァ: アムニス
長髪の美青年(笑)の姿で現れる。クールさの中にも情熱的な性格を秘めている。多分、パラディーヴァの中では最もマトモな性格。逆にマスターのイアラの性格には大いに問題がある。そのためイアラは、人間(?)のできたアムニスと敢えて組まされることになったのだろうか。
○ アルマ・ヴィオ: ???
【風】
○ マスター: カリオス・ティエント
ご存じ、ギルド最強のエクター。パラディーヴァを使わなくてもすでに最強なのに、そのうえパラディーヴァの力が加わったらどんだけ強いんだ?という、戦闘力インフレ気味の困った人である(爆)。すでにご存じの通り、最強というわりには性格は平凡?
○ パラディーヴァ: テュフォン
気まぐれな美少年として現れる。「風」のイメージにぴったり? 他のパラディーヴァとは異なり、マスターとは別行動を取っている。
○ アルマ・ヴィオ: キマイロス
すでに本編で何度か活躍。様々な動物をつなぎ合わせたような、いわゆる「キメラ」のごとき、獰猛な魔獣型アルマ・ヴィオ。まだまだ本領は発揮していないようだが…。
【地】
○ マスター: アマリア・ラ・セレスティル
「紅の魔女」の異名を持つ、タロス人の占い師。御子としては最も早い時点に、最も完全に覚醒していると思われる。優れた知性と落ち着いた性格、比較的高めの年齢、絶対に外れないという(もはや「予言」に近い)占いの才能、そして魔道士としての実力の卓越性…。これらの点ゆえに、将来的にはアマリアがマスター(御子)たちのリーダー的な存在になると思われる。実際の御子の長は、エインザールの後継者たる「闇の御子」として生まれてきたルキアンのはずだが……彼にリーダー役は無理だろう(^^;)。今のところアマリアは、遠くタロス共和国から水晶玉で他のマスターたちの様子をうかがっている。そのため、本家サイトの方では「実況のお姉さん」(意味は追々分かると思います ^^;)として知られている、かも。
○ パラディーヴァ: フォリオム
老人の姿をしており、パラディーヴァの中でもずば抜けた博識ぶりと英知を誇る。そのわりには、お茶目な可愛らしいおじいちゃんに見える部分も。ルキアンたちの戦いを実況役のアマリアが水晶玉に映し出し、適宜にフォリオムが解説する、というコンビネーションは絶妙である(笑)。ただ、お笑い担当のグレイル&フラメア組にせよ、実況担当のアマリア&フォリオム組にせよ、何かが違うという話もある。なお、外見的に老人を模した姿で生み出されたとはいえ、フォリオムの実年齢は、フラメアやテュフォンたちと変わらない(汗)。
○ アルマ・ヴィオ: ノヴィム・アーキリオン
タロスからガノリスまで一瞬で転移(瞬間移動)することも簡単だとアマリアが言っていることからもうかがえるように、恐るべき性能をもっている。まだ実態は不明だが…汎用型(人型)の機体であるということぐらいは、現時点でバラしても差し支えないだろう(^^;)。マスターたちのアルマ・ヴィオというのは、エクシリオスやキマイロスのように、なぜかゲテモノ系(悪役系?)の姿をしたものが多い。それに対し、アーキリオンは、わりと普通のスタイルである。また、実は名前だけでなく、姿もアルフェリオンにいくらか似ているのだった。その理由は…(以下、自重)。
【光】
マスター、パラディーヴァ、アルマ・ヴィオのすべてにおいて不明!! 本編の某シーンから想像する限り、旧世界の時代に光のパラディーヴァも存在していたことは確かなようだが…。これは、さすがに現時点ではバラせないネタ(^^;)。ただ、少し言ってしまうと、「えぇぇぇー!?」という意外なキャラが、光のパラディーヴァ・マスターなのだった。主人公が「闇の御子」であって「光の御子」ではないというのが、いかにも、この物語っぽい(笑)。
パラディーヴァ・マスターこと「御子」たちが、今後、イリュシオーネという異世界全体の運命にどうかかわってゆくのか、ご期待ください。なお、「御子」というのが何なのかは、そのうち本編で明らかにされます。まさに「御子」というサブタイトルの第31話にて、その秘密が明らかになるでしょう。
以上
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