Hamza el Din さん 没後今年で10周年 Vol.1
私が1989年にFM東京ホールで尺八演奏家三塚幸彦さんとともに
初共演し、音楽的にも世界観的にもカルチャー・ショックを受けた
ハムザ・エルディーンさん(アラブの民族楽器ウード、タールの
世界的演奏家、歌手)が、2006年5月22日夜(現地時間)、
アメリカ・カリフォルニア州オークランドの病院で感染症で亡くなって(享年76歳)から今年で10年。
その記念すべき出会いのコンサート、1989年11月30日作曲家
池辺晋一郎先生が企画構成する「TOKYO Sound Splash 」第三夜
(砂漠からのメッセージ) のリポート記事が
月間誌・音楽芸術(音楽之友社)1990年1月号に掲載されていた事を、FBやブログで
初公開します。
ハムザさんの曲「ESCALEY 」(エスカレイ/ヌビア語で水車の意味)
私はクラシックギターをピックで弾きましたが、恐らく20分以上
の演奏だったと記憶しています。
この曲はリズムが8分の10拍子で延々繰り返され、ハムザさんの
サイレントで確実なウードのリズムと語るような歌と私達の演奏がやがてすごいバイブレーションとなり、空気が渦巻いて行くような
感覚にとらわれました。
三塚さんと私は、ハムザさんとの共演に感銘を受け、その後尺八とギターの自分達のユニット名を、「ESCALEY」として活動をしていました。
このコンサートに出演依頼をしていただいたのは、長年親交のある作曲家上田亨さんです。
改めてハムザさんとの出会いを作っていただいた事に深く感謝申し上げます。