神奈川工科大学/災害支援関連ブログ

2011年4月開始の「東日本大震災被災者支援ブログ」を名称変更し、さらに広い支援活動に関する実践、教育、研究を掲載します

トンガの生活者状況をお知らせします

2022-01-25 10:42:16 | 支援
 2022年1月20日、岸田首相は、日本政府として次のことを参議院議会で表明していました。
・トンガ政府に対して100万ドル(約1億1417万円)以上の緊急無償資金協力
・飲料水
・火山灰の撤去のための用具など
そして、自衛隊のC130輸送機の出発、輸送船おおすみの呉港出発などニュースとなっています。

 しかしながら、現地の直接の声を聞く機会がなかなかありません。そこで、現地支援を続けている南太平洋医療隊の歯科医師・河村康二先生からの情報をここに転載します(河村先生のご了解済みです)。ぜひ、お読みください。

「昨日(注: 2022年1月23日)トンガとメッセンジャーで通話が出来ました。
先週の土曜日から電話が使えるようになったとのことです。
 私が話しているのは保健省歯科室の歯科医師シシリア先生です。日本滞在中7年間私の家で過ごしていた方です。
シシリア先生と話した事ですが、火山灰はひどいが室内は問題無いので生活に支障はない。当時は赤い空で小石混じりの雨が降ったそうです。家族、歯科スタッフは全員無事で被害はないそうです。
 王宮は海側が少し被害を受けたが問題無い、並びにあるイタリアンレストラン、ブラックパールホテルも海側が少し被害を受けたが問題無いとの事でした。保健省バイオラ病院も火山灰の問題はあるが支障無く稼動していますが、現在は歯科室は急患のみの扱いにしているそうです。全体では海に近い箇所は被害がある。ヒヒホ地区の被害はちょっと大きい様です。
 離島の方はトンガタプ本島に避難しました。
 ババウ諸島に滞在していた歯科部長アマナキ先生は一昨日帰宅したそうです。
 障がい者施設OTAとALONGAは歯科スタッフはサポート出来ているとの事でした。
 トンガは今冬休みなので小学校は休みだと思いますが、障がい者施設にはサポートは大丈夫だと思います。
 要望では歯ブラシが欲しいといわれましたが、現地のスーパーマーケットでは豊富にあるので現地で購入すればと考えています。

 日本政府も今回は対応が早く出動している。
 今のところ私の知り合いではけが人等はいないのでちょっと安心しました。

 まだ被害の状況は把握出来ませんが火山灰と海の護岸に問題があるようです。
 農業の被害は大きいかも知れません。
 以上ですが、シシリア先生と話したので情報をお伝えしました。」

 歯科医師の河村先生ですから、トンガにコンタクトしている先生も歯科医療分野のことが記述されていますが、そこから、全体の様子として死者、重傷者などがあまり出ていないように、現在のところ感じられます。今後、全容が明らかになってくることで、支援すべき内容もはっきりしていくものと思います。
 以上、河村先生の情報を記載しました。

 今後とも新たな情報が入れば、提供していきたいと思います。よろしくお願いいたします。

ブログ管理者
地域連携災害ケア研究センター幹事