金沢駅西口観光バス待機場に着くと数人のガイドさんに混じって丸々太った体格のいいおばちゃんがいた。もしかして・・・。そう、そのもしかしてだった。
金沢を出て、ずーっと天気はぐずついていたが、新潟県境を越えて長野県に入ると青空が顔を出してきた。
「実は私、夕べ遅くなって、4時間しか寝てないんです。今朝は速く起きなければと思って寝たのですが、30分ごとに目が覚めてトイレに行き、今日は眠むくてしようがありません。長年ガイドをやっていますと、口の方が勝手に動いていて、もしかしたら眠っているかも知れません。そのときは遠慮なく起して下さいね」。羨ましいなあ、私は喋りたくても言葉が出てこなくて苦労しているのに。
B4の紙一杯に描かれたブタの顔が高々と持ち上げられた。「このバスのNoは151ですがもし分からなかったら、この絵をバスの前に出しておきますから、探して下さい」。結局1度も出されなかったけど・・・。
高速道路ではガイドも着席です。一般道では殆どのガイドさんは立ったままのガイド。が、彼女は体重が重いので立っているのが辛いのでしょう。座席中間の補助席を倒してどっこいしょ。重いよーとばかり補助席が10cmばかり沈み込む。普通のガイドさんは客席から見えないところに座るのだが、でぶっちょガイドさんはこの巨体を見てくれと言わんばかり1番目立つ所に座ります。目的はお客さんの顔をよく見たいから。廻らないかぼちゃのような顔を乗せた首を無理して後へ向けてガイドをしている。歌もちゃんと歌ってくれた。生意気にもエコーをきかせて。
「前方に、凸凹した山が見えますね。あれはどっこい山といいます」。さっぱり分からなかったけど。「昔、ここにどっこいという怪物が住んでいて、それがどっこいしょといって座ったのがこのお山です。どっこいと言うたいそう力の強い怪物がいると聞いた仁王は「よし、わしとどっこいとどちらが強いか1度勝負してみようじゃないか」とどっこいの家に向かって行きました。途中お坊さんに会い、「このヤスリを持って行きなさい、きっと役に立つと思うよ」と言って渡されました。「こんな物でどうしろっていうのだろう」半信半疑で仁王はヤスリを懐に入れました。どっこいの家に着いたらおかみさんが出てきて「どっこいなら今でとるわ。もう少ししたらあの山から顔を出すと思うので一寸待っていてください」。仁王は表に出て待っていました。すると、山のてっぺんから大きな顔がにょっきりと出てきました。これは大変。「こんな化け物とはとても勝負にならんわ」と一目散に海岸に向かって走り去りました。
どっこいは家に着くと、おかみさんから「いま、仁王という者があんたと勝負したいと尋ねてきていたよ」「なに、わしと勝負がしたいと・・・。それでそいつは何処へ行ったのだ」「海の方へ走っていった」どっこいは早速追いかけていった。一方、仁王は海岸で船を見つけると飛び乗って、少しでも海岸から離れようと一生懸命漕いで沖に向かいました。そこへどっこいが現われて「このやろう逃がすものかと、クサリガマを思い切って船めがけてよいしょとばかり投げつけました。クサリガマは見事船をひっかかり、ぐいぐいと船は海岸に引き寄せられました。さあ大変。そのとき仁王はここへ来るときお坊さんから貰った鉄のヤスリのことを思い出しました。
仁王は懐からヤスリを取り出すと、夢中でクサリを擦りました。海岸に着く寸前のところでクサリが切れ、危うく仁王は灘を逃れることができました。
ネット検索してみたけど出てこなかったので一寸書いてみました。
今日のツアーの目的地は松本城。
最上階の天井に明かりが見える何だろう?後で調べたら、どうやら神様がいるらしい。気が付かなかったなあ。
博物館には巨大な履物が展示してあった。
四柱神社。今日はお祭りらしい。
そして、NHK連続ドラマロケ地安曇野。
安曇野大王わさび農場
幸いの橋
おや?こんなところなぜ耕運機が・・・
「水車小屋は何処」とガイドに聞いたが「この前はここに有ったのだが・・・無くなっているわ。向こうに洋館の建物が見えるが、何か工事しているみたい」「水車が見たかったのに」と妻は不満ぎみ。
わさび農場なんて見てもしょうがないとブツブツ、帰ろうとしていたとき、一寸気になった所があったので寄ってみた。
あった水車小屋が。しかも幾つも並んでいる。陽子の初恋相手の川原功一がしょげてうずくまっていたのはこの辺りかな。
黒澤監督の「夢」と言う映画もここでロケしたと案内看板に書かれていた。
水車のある風景はこんなのかな・・・
一寸と遠かったが工事中?の洋館を見に行った。
井上真央さんの大きな写真が載った看板があった。そうなんだ、これは工事中の建物ではなくドラマのセットだったのだ。
セットの裏はこうなっているのだ。ガイドの言うよう工事中みたい・・・
あのでぶっちょガイド、いいかげんなこといいやがって!!。
なんて行ってはいけません。100キロ?(失礼)はいうに越える大きな体では歩き回るのは大変。彼女が歩き回るのはお客様がいなくなったときだけ・・・。
だけど、ガイドの話を真に受けてセットを見に行かなかったお客様可愛そう。
何とか今日も無事、帰ることが出来た。
ガイドさん御免なさい。