彼岸

ついこの前まで青かったリンゴも真っ赤になった。

霊峰白山のお陰で台風18号の影響はない。

同じ市内でも数キロ離れたところはかなりの風が吹いたようだ。

が、　ここは無風状態。たわわに実ったリンゴがそれを証明している。

「初めはこの階段が上れなくてよ。みんなになぜ遠回りするんだよと笑われたものだよ。だがね、今は大丈夫なんだ。慣れだね。運動不足だったんだね。」

ここで最初にラジオ体操をしようと言い出した人が話してくれた。

みんな仲良くなって体操だけでは物足りないから山を歩こうと言いだした人がいてそれから始めたそうだ。かれこれ10年以上になるかなと言っていた。

　お年寄りばかりだがみんな元気、往復3キロちょっとの山道、もちろん山だから勾配がある、が、そんな山道を屁とも思わぬお年寄りばかり、負けてたまるかと必死でついて行くがやはりきつい、心の中ではもう根をあげそうになっているが、決して顔には出さない。年寄りに笑われたら恥ずかしいもん。

彼岸に咲くから彼岸花。

彼岸花って人が植えた物ではなかったの。

あっちこっち、とんでもない所に咲いているのを見てそう感じた。

暑さ寒さも彼岸まで、どんなに暑い夏も彼岸になるとウソのように涼しくなるから不思議だ。

それでも、家内は暑い暑いと言っている。

どうなっているのか。