元日を中心とした「正月(大正月・おおしょうがつ)」に対し、1月15日を「小正月(こしょうがつ)」と言います。
元日が正月として定着すると、小正月は豊作を占ったり、鬼追いをしたりと、大正月とは違う特殊な行事が中心になりました。
また小正月は、お嫁さんが里帰りしたり、大正月に忙しく立ち働いた女性たちも一休みすることができるので、「女正月」とも言われているそうですよ。
小正月の代表的な行事に、豊作祈願の意味を込めた「団子下げ」や、正月飾りを燃やす悪霊払いの行事「さいとう焼き」があります。
団子下げは稲作の成功を願う「予祝行事」のひとつと言われています。
団子の木は普通ミズキ(水木)といわれる赤味を帯びた茶色の木です。
団子さげは、この木を切ってきて枝や枝先にいろいろなものを飾り付け、茶の間などに取り付けて秋のみのりが立派なことを願う行事です。
水木の枝先には団子を付け、枝の途中にはふな菓子を下げ、茶の間の大黒柱やえびす神・大黒神をまつる神棚の脇の柱に飾り付けられます。
団子下げは通常1月15日に行いますが、15日は当地区の「新春の集い」という地区の大きな行事が控えていますので、1週間前倒しの本日7日の実施となったものです。
今年は民生委員の上浦さんが、手作りの4宝蹴鞠を15個寄贈戴き、下げさせていただきましたので一層豪華な団子の木となりました。
子供たちと保存会の皆さんが一緒に団子下げを行っている姿はとてもほほえましいものでした。
子供たちは各々自分の願いをこめた短冊も下げていました。
30分ほどで、公民館玄関ホールと2階の大会議室に見事な団子の木が飾られました。
どうぞみなさん、是非見物においでください。
団子下げが終わってみんなでもちを食べ歓談しました。
昔は1月20日におろして食べるという家が多く、正月の終わりを祝う意味があるようです。
団子下げは、このように昔から伝わる伝統行事でどこの家庭でも行っていたものです。
しかしながら、今では子供も少なくなってきたせいでしょうか?各家庭で余り行われなくなってしまいました。
この伝統行事を大事にしようと、金山では高橋長三さんたち有志が中心となって「団子下げ保存会」を作りながら、この団子下げを毎年行って来られました。
折角のこの行事を子供たちにも見せたい、参加させたいということから「ふるさと塾」の行事として共催させていただいて3年目になります。
子供さんの参加はいただきましたが親の姿が少なかったのが残念です
伝統行事は、親から子へ、子から孫へと絶え間なく伝えていかなければ何時か途切れてしまいます。
今後ともこのような素晴らしい伝統の団子下げを金山に伝承していきたいものです。