2021年秋期合宿報告
<PL総括>
文責:3回生Y
第一に遅刻や忘れ物、道中の荷物の紛失が見受けられなかった。八ヶ岳の環境に対する装備の充実度は概ね適正であった。しかし、一部で過剰に荷物を持ってきている者がおり、余計な疲労のもととなっていた。本合宿は当初の予定より時期がずれ込んだため、気温や山の状態など含め冬口の山行となった。正規の宿泊合宿は初である2回生には、求めるものが多い合宿となってしまった。それに加え、計画書の掲載していたCTが思いのほかシビアであったり、水場が使えなかったりなど問題はあったが、それでも計画が遂行できたのは一重に夏からの体力の向上と、2回生の適応力が大きかった。食当や被服管理、岩場やツボ足での歩行技術など慣れないことを比較的スムーズにこなせていた。ただ、天気図作成とアイゼン装着についてはかなり練習の不足が感じられた。読図に関してもダウン中は確認している様子であったが、行動中の積極性は無かった。意識の改革が求められる。SLに関しては優秀であった。小休止のタイミングや他部員への配慮、ルートへの理解、ペース配分が的確であり、今後の活躍が期待できる。今回、全体の疲労も鑑み、一部ルートの変更を行ったが、シーズンの違い等も考慮して事前の見直しを行うべきだったと感じる。不足していた様々な経験の補填と今後の課題が明瞭化したという点を踏まえて、有意義性の高い合宿であったと言える。
<反省と改善>
文責:2回生Y
【反省】
- 女神茶屋・麦草峠に水場がない、双子池の水場は煮沸消毒が必要であるなど、事前に調べていた情報が間違えていた。
- 二回生は初めての宿泊を伴う合宿であり、三回生は1年半ぶりの宿泊を伴う合宿であったため、不必要な荷物や過剰な飲料水を持ってくる者が多く行程に支障が生じた。
- 2泊3日のテント泊登山のため荷物が通常より重くなりペースが遅くなるにもかかわらず、行程に考慮していなかった。また、休憩時間についても考慮をしていなかった。
- 二回生はアイゼンの装着にかなりの時間がかかった。また、アイゼン歩行に慣れておらず、下りの道でペースが落ちた。
- 今回の合宿だけでは、テント場での生活技術の継承が不十分であった。
- 「もうしんどい」「エスケープしたい」などの士気を下げるネガティブな発言が多くあった。
【改善】
- 水場情報・崩落情報などの重要な情報は計画者一人に任せるのではなく、複数人で事前調査を行うようにする。
- 事前ミーティングにて、荷物の軽量化のアドバイスを積極的に共有していく。
- 次回計画書作成時は80%のペースで行程を組み、その時間に×1倍をして行程時間とする。また、部員の体力の向上を図る。
- アイゼン装着訓練、歩行訓練を行う。
- テント場でのマナーや常識などを二回生にしっかりと継承していく。
- パーティーリーダーやサブリーダー、上回生が励ますなどして、チームのモチベーションを保つようにする。
<行動時間>
10月31日
時間 |
場所・行動日程 |
所要時間 |
9:10 |
女神茶屋・入山 |
|
10:05 |
2113のピーク手前・ダウン1 |
0:55 |
10:15 |
同上・出発 |
0:10 |
11:06 |
2300地点・ダウン2 |
0:51 |
11:21 |
同上・出発 |
0:15 |
12:23 |
蓼科山頂ヒュッテ・ダウン3 |
1:02 |
12:33 |
同上・出発 |
0:10 |
13:40 |
蓼科山荘・ダウン4 |
1:07 |
13:50 |
同上・出発 |
0:10 |
14:46 |
大河原ヒュッテ・ダウン5 |
0:56 |
15:01 |
同上・出発 |
0:15 |
16:04 |
双子池ヒュッテ(TS1)・行動終了 |
1:03 |
11月1日
時間 |
場所・行動日程 |
所要時間 |
5:00 |
(TS1)起床、朝食 |
|
6:04 |
同上・出発 |
1:04 |
6:57 |
亀甲池・ダウン1 |
0:53 |
7:07 |
同上・出発 |
0:10 |
8:30 |
北横岳・ダウン2 |
1:23 |
8:45 |
同上・出発 |
0:15 |
9:38 |
坪庭・ダウン2 |
0:53 |
9:48 |
同上・出発 |
0:10 |
10:58 |
縞枯山展望台・ダウン3 |
1:10 |
11:13 |
同上・出発 |
0:15 |
12:16 |
2232地点・ダウン4 |
1:03 |
12:26 |
同上・出発 |
0:10 |
13:30 |
白駒池分岐・ダウン5 |
1:04 |
14:00 |
同上・出発 |
0:30 |
14:40 |
高見石小屋(TS2)・行動終了 |
0:40 |
11月2日
時間 |
場所・行動日程 |
所要時間 |
4:00 |
(TS2)起床、朝食 |
|
5:00 |
同上・出発 |
1:00 |
6:14 |
中山・ダウン1 |
1:14 |
6:24 |
同上・出発 |
0:10 |
7:00 |
黒百合ヒュッテ・ダウン2 |
0:36 |
7:15 |
同上・出発 |
0:15 |
8:03 |
天狗岳稜線上・ダウン3 |
0:48 |
8:18 |
同上・出発 |
0:15 |
8:49 |
東天狗岳・ダウン4 |
0:31 |
9:09 |
同上・出発 |
0:20 |
10:14 |
天狗岳稜線上・ダウン5 |
1:05 |
10:24 |
同上・出発 |
0:10 |
11:40 |
渋の湯/唐沢温泉分岐・ダウン6 |
1:16 |
11:50 |
同上・出発 |
0:10 |
12:32 |
行動終了・唐沢鉱泉 |
0:42 |
<食料報告>
文責:3回生F
今回の合宿では、経験の少なさから少し時間がかかったものの、全体的には失敗することなく作ることができた。一日目の夜はカレーライスであった。米は少し焦げてはいたものの大部分は質の良い状態で炊くことができた。二日目の朝と三日目の朝はラーメンであった。ラーメンに関しては、参加者全員が作った経験があったため、スムーズに作ることができた。二日目の夜はスパゲッティであった。こちらも経験がない者がいたものの、スムーズに作ることができた。
<装備報告>
文責:2回生S
カート使用量:1個
気象装備の温度計が破損した。
その他、装備の紛失はなかった。
<気象報告>
文責:2回生N
時間 |
天気 |
気温 |
風向 |
風力 |
雲形 |
雲向 |
11:10 |
曇り |
8℃ |
南 |
2 |
× |
× |
14:51 |
曇り |
5℃ |
南 |
1 |
× |
× |
低気圧の接近により、行動開始直後に小雨が確認された。雨は次第に弱くなったが、ガスが発生し、視界が悪い状況だった。また、気温が低く、体温調節が難しい1日だった。
時間 |
天気 |
気温 |
風向 |
風力 |
雲形 |
雲向 |
8:30 |
曇り |
3 |
南 |
3 |
× |
× |
11:2 |
曇り |
7 |
西 |
2 |
× |
× |
13:54 |
曇り |
8 |
西 |
1 |
× |
× |
低気圧の影響により、薄い雲が広く発生した。しかし、降水などはなく、山行に適した気候であったと言うことができる。朝晩は非常に気温が低く、十分な防寒対策が必要だった。
時間 |
天気 |
気温 |
風向 |
風力 |
雲形 |
雲向 |
8:3 |
曇り |
2 |
東 |
1 |
× |
× |
10:35 |
晴れ |
7 |
南 |
1 |
× |
× |
低気圧が日本から遠ざかり、高気圧が近づいてきたため、天気が曇りから晴れに変化した1日だった。そのため、山頂からの景色を十分に楽しむことができた。
<まとめ>
3日間を通して、天候が大きく崩れることはなかった。しかし、気温が低かったため、体温調節に苦労する場面があった。
山域一帯で積雪があったと考えられる場所が幾つもあり、今後の活動の参考にしたい。