角灯と砂時計 

その手に持つのは、角灯(ランタン)か、砂時計か。
第9番アルカナ「隠者」の、その俗世を生きる知恵を、私にも。

#077 「過ち、潔く認めるべきだ」「お前もな!(ハロ風に)」

2015-07-22 06:47:28 | 来し方、行く末
〈「日本が過ち、潔く認めるべきだ」学者ら74人が声明〉
というニュースが、ちょっと前にありました。
〈戦後70年の節目に安倍晋三首相が出す「安倍談話」をめぐり、国際政治学者ら74人が17日、共同声明を発表した。1931~45年の戦争を「国際法上、違法な侵略戦争だった」と指摘し、侵略や植民地支配への反省を示した「戦後50年談話」や「60年談話」の継承を求めた〉
(全文:朝日新聞デジタル→http://www.asahi.com/articles/ASH7K3CTSH7KUTIL017.html

ちなみに、
記者会見の模様というのもあるのですが、
長い!ひたすら長い!!

作業用BGVにするにも苦痛でしょうが、
ま、一応これです。

「戦後70年総理談話に関する歴史家、国際法学者、国際政治学者の声明」会見 2015.7.17


ここのところ、
「〇〇の△△ら✕✕人が声明」みたいな話が多すぎて、
正直、何が何やら分からなくなってもいるのですが、

この〈学者ら74人の「戦後70年総理談話について」〉は、
「(何であれ)修正受け付けない主義者」達によるものとして、
それなりにオモシロイので、
ちょっと遊んでみようかな、と。

で、
長いのですが、思い切って全文引用しちゃいます。

ただ、途中でイヤになってしまうと申し訳ないので、
赤色でチャチャを入れておきます。

ご自身でもツッコミを入れながらであれば、
まあ、楽しめると思います。

では、イッてみましょう。

「戦後70年総理談話について」

この夏、安倍晋三総理大臣が戦後70年に際して発表すると報道されている談話について、日本国内でも海外でも強い関心が寄せられております。

 下記に名を連ねる私共国際法学、歴史学、国際政治学の学徒は、日本国の一員として、また世界に共通する法と歴史と政治の問題を学問の対象とする者として、この談話にかかわる諸問題について多年研究に携わってまいりました。
(この談話=70年談話にかかわる諸問題について多年研究してきた?)

 私共の間には、学問的立場と政治的信条において、相違があります。しかしながら、そのような相違を超えて、私共は下記の点において考えを同じくするものであり、それを日本国民の皆様と国政を司る方々に伝え、また関係する諸外国の方々にも知って頂くことは、専門家の社会的責任であると考えるに至りました。ここに以下の所見を明らかにする次第です。
(専門家の社会的責任、ですか・・・)

(1)戦後70年という節目に表明される総理談話は、なによりもまず、大多数の国民が飢餓に苦しみ、多くの都市が灰燼に帰していた1945年の日本から、今日の平和で豊かな日本を築き上げた先人達の努力に対して深甚な感謝の意を捧げ、そうした日本を誤りなく次の世代に引き渡して行くという国政の最高責任者の意志を日本国民に示すものであるべきであります。このことは、戦後50年、60年たると70年たるとを問わない、先世代と将来世代の国民に対する現世代の国民の責任であり、この点広く社会の合意があるものと考えます。
(ここは、確かにその通り、私も合意します)

(2)また、こうした戦後日本の復興と繁栄は日本国民の努力のみによるものでなく、講和と国交正常化に際して賠償を放棄するなど、戦後日本の再出発のために寛大な態度を示し、その後も日本の安全と経済的繁栄をさまざまな形で支え、助けてくれた諸外国の日本への理解と期待、そして支援によるものでもありました。このことは、さまざまな研究を通して今日よく知られております。こうした海外の諸国民への深い感謝の気持ちもまた示されるべきものと考えます。
(一般論として認めますが、どさくさまぎれに竹島を不法占拠した韓国や、条約を無視して参戦、8/15以降も戦闘を続けて占領地を拡大していったソ連=ロシアについては、どうなんでしょう?)

(3)さらに、戦後の復興と繁栄をもたらした日本国民の一貫した努力は、台湾、朝鮮の植民地化に加えて、1931-45年の戦争が大きな誤りであり、この戦争によって三百万人以上の日本国民とそれに数倍する中国その他の諸外国民の犠牲を出したことへの痛切な反省に基づき、そうした過ちを二度と犯さないという決意に基づくものでありました。戦争で犠牲となった人々への強い贖罪感と悔恨の念が、戦後日本の平和と経済発展を支えた原動力だったのです。戦後70年、80年、90年と時が経てば、こうした思いが薄れていくことはやむを得ないことかもしれません。しかしながら、実にこの思いこそ、戦後の日本の平和と繁栄を支えた原点、文字どおりの初心であり、決して忘れ去られてはならないものでありましょう。
(そろそろ異論が出てきますねえ。「台湾、朝鮮の植民地化」「1931-45年の戦争」という粗雑な言葉遣いも学者としてどうなの、と思います)

(4)このことは、戦後50年の村山談話に含まれ、戦後60年の小泉談話でも継承された「侵略」や「植民地支配」への「痛切な反省」、「心からのお詫び」などの言葉を継承すべきか否かという、世上論じられている点にかかわります。ある特定の言葉を用いるか否かで総理の談話の善し悪しを論ずべきものでなく、ましてや「村山談話」という特定の総理談話の個々の言葉を継承するか否かがその後の総理談話の質を決する基準でない、というのは多くの専門家、そしてなによりも多くの国民が同意するところかもしれません。しかし、いかなる言葉で語られるかは、それが国際的にも大きな影響をもつ責任ある文書を評価する上で、どの国でもどの時代でもきわめて重要な基準です。政治を司る者は、こうした言葉の枢要性を誰よりも深く考える責務を負っているはずです。このことは、歴史と法と政治を研究してきた私共が、日本の為政者に対して特に強く申し上げたいところです。
(それは、まず、村山さん、小泉さん、そして誰よりもご自分たちに言うべきではないかと)

(5)言葉の問題を含めて、「村山談話」や「小泉談話」を「安倍談話」がいかに継承するかは、これまでの総理自身の言動も原因となって、内外で広く論ぜられ、政治争点化しております。このことは、国内もさることながら、中国、韓国、米国などを含む、日本と密接な関係をもつ国々で広く観察される現象です。こうした状況の下では「安倍談話」において「村山談話」や「小泉談話」を構成する重要な言葉が採用されなかった場合、その点にもっぱら国際的な注目が集まり、総理の談話それ自体が否定的な評価を受ける可能性が高いだけでなく、これまで首相や官房長官が談話を通じて強調してきた過去への反省についてまで関係諸国に誤解と不信が生まれるのではないかと危惧いたします。安倍総理がしばしば強調される「村山談話」や「小泉談話」を「全体として継承する」ということの意味を、具体的な言語表現によって明らかにされるよう、強く要望するものです。
(言っちゃ何ですが、70年談話で米国と揉めることはありませんね。先の米議会演説で既にクリアしてます。中国、韓国に関しては、というか、その2カ国だけ(!)は、何を言ってもどっちにしても文句言ってくるでしょうから、放っとくのが正解。そもそも「国政の最高責任者の意志を日本国民に示すものであるべき」談話なんでしょ)

(6)以上に述べたことは、戦後70年談話が閣議決定を経ない「総理大臣の談話」であっても変わりはありません。日本の内外において総理大臣は国政の最高責任者として日本を代表する立場にあり、閣議決定の有無といった問題は、一般国民にとって、ましてや海外の諸国民にとって、ほとんど意識されることはありません。肝心なのは談話の中身です。70年談話がその「言葉」ゆえに国際社会で否定的に受け取られ、その結果、過去と現在と将来の日本国民全体が不名誉な立場に置かれ、現在と将来の日本国民が大きな不利益を被ることのないよう、安倍総理が「談話」で用いられる「言葉」について考え抜かれた賢明な途をとられることを切に望むものです。
(閣議決定の有無は、実際どうなるかわかりませんが・・・再度言っときます。学者である貴方達にこそ「『言葉』について考え抜かれた賢明な途をとられることを切に望むものです」)

(7)日本が1931年から45年までに遂行した戦争が国際法上違法な侵略戦争であったと認めることは、日本国民にとって辛いことであります。その時代、先人達は、現世代を含む他のどの時代の日本国民よりも厳しい試練に直面し、甚大な犠牲を被りました。そうした先人の行為が誤っていたということは、後生のわたしたちが軽々しく断ずべきことではないかもしれません。しかしながら、日本が侵略されたわけではなく、日本が中国や東南アジア、真珠湾を攻撃し、三百万余の国民を犠牲とし、その数倍に及ぶ諸国の国民を死に至らしめた戦争がこの上ない過誤であったことは、残念ながら否定しようがありません。そしてまた、日本が台湾や朝鮮を植民地として統治したことは、紛れもない事実です。歴史においてどの国も過ちを犯すものであり、日本もまたこの時期過ちを犯したことは潔く認めるべきであります。そうした潔さこそ、国際社会において日本が道義的に評価され、わたしたち日本国民がむしろ誇りとすべき態度であると考えます。
(いわゆる15年戦争史観に立っていらしゃるようですが、そこが既に大雑把であるし、仮にその「侵略」を行わなければ、日本が侵略されていた可能性があるのではないかと、学者さんは、そういうこと考えなくてもイイのかな?)

(8)この点に関連して、安倍総理を含む歴代の総理は、侵略の定義は定まっていないという趣旨の国会答弁などを行っておりますが、これは学問的には必ずしも正しい解釈とは思われません。なによりもそうした発言は、日本が1931年から遂行した戦争が国際法上違法な侵略戦争であったという、国際社会で確立した評価を否定しようとしているのではないかとの疑念を生じさせるものであり、日本に大きな不利益をもたらすものと考えます。
(「学問的に正しい解釈」を教えて下さい!「具体的な言語表現によって」!!ついでに聞きますけど「国際社会で確立した評価」って誰が言ってるんですか?何処かにそんな評定機関でもあるのですか?)

 20世紀前半の国際社会は、第一次大戦の甚大な惨禍を経験して、戦争を違法化する努力を重ねて来ました。1928年の不戦条約はその代表であり、日本も締約国であった同条約は自衛以外の戦争を明確に禁止しておりました。1931年に始まる満州事変が1928年の張作霖爆殺事件以来の関東軍の陰謀によって引き起こされたものであったことは、歴史学上明らかにされております。当時の日本政府はこれを自衛権の行使と主張しましたが、国際連盟はその主張を受け入れませんでした。その後の日中戦争、太平洋戦争を含めた1931-45年の戦争が名目の如何と関係なく、その実質において日本による違法な侵略戦争であったことは、国際法上も歴史学上も国際的に評価が定着しております。
(「張作霖爆殺事件以来の関東軍の陰謀」については「学問的に」いよいよ修正されつつあるのですが、ま、受け付けないでしょうね・・・)

 戦後国際社会は一貫してこうした認識を維持してきたのであり、これを否定することは、中国・韓国のみならず、米国を含む圧倒的多数の国々に共通する認識を否定することになります。戦後70年にわたって日本国民が営々と築き上げた日本の高い国際的評価を、日本が遂行したかつての戦争の不正かつ違法な性格をあいまいにすることによって無にすることがあってはならない。これが専門研究者としての私共の考えであり、同時に多くの日本国民が共有する考えでもあると確信しております。
(「こうした認識を維持してきた」のは中国・韓国のみです。「米国を含む圧倒的多数の国々に共通する認識」というものもありません。勝手に「確信」されましても、私は全く共有してません)

 1924年、神戸で行われた有名な大アジア主義演説において、孫文は日本が西洋覇道の鷹犬となるか東洋王道の干城となるか、と日本の国民に問いかけました。私共は西洋を覇道と結び付け、東洋を王道と結び付ける孫文の見解を必ずしもそのまま受け入れるものではありませんが、中国が欧米列強と日本によって半ば植民地の状態にされていた当時の状況下において、この問いかけはまことに正鵠を得たものであったと考えます。残念ながら日本は覇道の道を歩み、その結果ほとんど国を滅ぼすに至りました。
(これ、74人、皆さん、ホントに「考えを同じくするもの」なんですかねぇ)

 戦後日本はこのことを深い教訓として胸に刻み、世界に誇りうる平和と繁栄の道を歩んで参りました。日本が将来にわたってこの王道を歩み続け、戦後築き上げた平和で経済的に繁栄し安全な社会をさらに磨きあげ、他の国への経済・技術・文化協力を通してそれを分かち合い、国民が誇り得る世界の範たる国であり続けて欲しいと願わずにはいられません。私共は、歴史、国際法、国際政治の研究に携わる学徒として、いやなによりも日本国の一員として、そう考えます。
(この段落については、「王道」云々を別として、まあ、そんなに間違っているとは思いません。ただ、それで、何で(1)から(8)のような話になってしまうのかが謎ですが)

 総理が、戦前と戦後の日本の歴史に対する世界の評価に深く思いを致し、現在と将来の日本国民が世界のどこでもそして誰に対しても胸を張って「これが日本の総理大臣の談話である」と引用することができる、そうした談話を発して下さることを願ってやみません。
(「世界の評価」は一つではありません。何処の誰が何と言おうとも、日本国民が胸を張ればそれでイイんです)

2015年7月17日


いやはや、
最後はそれなりにキレイにまとめていらっしゃいますが、

いかんせん、
理論の部分が、

貴方達、一体何年前の講義メモをかき集めてきたんですか?

って感じで、
何か、哀れです。

安倍さんに対して「言葉」の重さを強調するわりには、
ご自分たちが使う「言葉」の定義には無頓着かつルーズ。

始めに申し上げた通り、
「〇〇の△△ら✕✕人が声明」流行りですから、
ちょろっと便乗したくなっただけなんでしょうね。

全く、誰かの受け売りなのか、思い込みなのか、
最初に「そうかあ」と思ってしまって、
後に「そうなのか?」と考えもしない。

昔のワカモノはなっとらんですな!

さて、自分で言うのも何ですが・・・

スミマセン、
今回、字ばっか!

もう、うんざりでしょうけど、

それでも、
賛同者一覧を見たいという素晴らしい方は、
引用元声明文の下の方にありますので、ご覧ください。
(朝日新聞デジタル→http://www.asahi.com/articles/ASH7K4CMVH7KUTIL027.html

次は、もう少し画像や動画で賑やかにしようと思います。
(・・・相対性理論?)


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