産経新聞12/1大阪6版
Web産経ニュース:子連れ熊本市議を厳重注意 議事遅れに責任、本人謝罪
→http://www.sankei.com/west/news/171129/wst1711290078-n1.html
Web産経ニュース:子連れ熊本市議を厳重注意 議事遅れに責任、本人謝罪
→http://www.sankei.com/west/news/171129/wst1711290078-n1.html
えー、緒方夕佳さんの件についてはですね、
既に賛否両論出尽くした感があって、
今さらワタクシごときが何か言うのもねえ、
・・・と思っていたんですが、
〈それに、我が子は静かだったし、議事進行に全く支障がない状況だった。開会時間も15分ぐらいと聞いていたので、問題なく座って過ごせると思っていた〉
〈とても機嫌の良い子で開会日は静かに過ごせると確信していた〉
*Yahooニュース:<乳児連れ議場に>子育てと仕事の両立「個人の問題と片付けないで」 緒方夕佳・熊本市議に聞く
→https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171129-00000001-maiall-soci
というご本人の後日談に、
何とはなしにニュースをフォローしてた他ならぬウチの奥様が、
ちょっとばかしカチンときましてですね、
「何じゃそりゃ、うちの子自慢? じゃ、静かにできない子は、やっぱりダメってこと?」
と受け取ってしまって随分ご立腹、
やっぱり今週のネタはコレでと仰りまして・・・
では、改めまして、
事ソコに至る経緯とその是非については、
ご本人の言い分と事務局側の説明とで食い違うところもあり、
言った言わないの世界なんで、とりあえず置いといて、
緒方夕佳さん、一人の市議会議員としてどうなの?
というところを見ていきましょう。
まずは、上のインタビューでワタクシが気になったところを。
〈事前に会議規則を読み込み、できないルールがないと調べていた〉
〈ルール破りを批判する意見もあった。ルールを破っていないということが伝わっておらず、残念だった〉
こういうの、子供の理屈だなと思います。
「子供を連れて本会議に出席できない」のはあまりにも自明でして、
そういう自ずから明らかなことは、罰則付きとかでない限り、いちいち明文化されないものでしょ。
まして赤ん坊ちゃんを議場に入れるなんて「想定外」ですから。
〈北欧では日本より人口が少なく、国内総生産(GDP)が低くても予算配分によって国民の暮らしが支えられ、ゆったりと生きている。福祉が充実し、男女共同参画も進んでいる。一方、日本は経済格差が広がっている。ひとにぎりの富裕層がいる一方で、生活保護受給者が増え続けている。富の集中が進み、多くの人の暮らしは厳しくなった〉
ああ、どっかで聞いたような話。
鵜呑みの思い込みの受け売りの典型ですね。
〈デンマークやノルウェーもだが、特にスウェーデンは参考にできる。手厚いセーフティーネットで生活弱者への支援が充実し、教育に配分される予算も多い。税金が高いという批判もあるが、支え合いのために有効に使われている。日本は人口が多く経済規模も大きいので、北欧より国民負担を少なくしながら高福祉が実現できるはずだ。熊本市も大型集客施設を建てるお金を熊本地震で生活基盤がなくなった人に回すなど、暮らしを支えるために配分すべきだ〉
「〇〇では」式「ではの神」理論ですが、
「人口が多く経済規模も大きい」から「国民負担を少なくしながら高福祉が実現できる」というのは意味不明です。
この方「一人当たり」って計算できないんでしょうか?
文春オンラインのインタビューでは、
もっとはっきり子供の理屈を展開してます。
―― 熊本市議会の会議規則には「本会議中はいかなる理由があっても議員以外は議場に入ることができない」と定められていると報じられています。ルールを作る側である議員が、決められた規則に従わないのはおかしいという批判もありました。
緒方 これは報道に不正確な部分があって、実は「破ったルール」なるものは存在しないんです。もちろん、私もこういう行動をするからに会議規則はしっかり読み込んでいます。会議規則には、ご指摘のような点は一切書かれていません。議場には記者さんや市役所の職員のように議員以外の人間もおりますから。
後から事務局が主張したのは、熊本市議会の傍聴規則の中に「傍聴人は、会議中いかなる事由があっても議場に入ることはできない」との規定があって、事務局の解釈としては「赤ちゃんは傍聴人である」と。個人的には賛同しかねる解釈です。
*文春オンライン:“子連れ市議”緒方夕佳さん激白「あの日の行動はまったく後悔していません」 渦中の熊本市議が、すべての疑問と批判に答える
→http://bunshun.jp/articles/-/5143
緒方さんにとっては、
赤ん坊ちゃんも「記者さんや市役所の職員」と同じなんでしょうか?
もっとも、
事務局側の「赤ちゃんは傍聴人である」という理論も無理筋だな、
とは思いますけどね。
ルール違反ではない、という主張にはよほど自信があるのか、
さらに他のインタビューでも繰り返してます。
ーー市議会は、厳重注意とする処分を決めました。「議会のルールに抵触し混乱を招いた」という理由だそうです。
今回の議会前には、議会の会議規則・傍聴規則も十分読み込んでいて、私としては違反ではないという認識です。
会議規則にはそのようなルールはありません。議場には議員だけでなく市の職員も入っていますよね。「破った」とされているのは傍聴人規則で、「傍聴人はいかなる事由があっても議場に入ることはできない」という部分があることです。
しかし、私は、赤ちゃんのいる議員にとって、赤ちゃんは活動する上で連れていることが必要な場合があることから、「傍聴人」ではないと判断しています。
*huffingtonpost:赤ちゃん連れの熊本市議に真意を聞いた 「子育て世代の悲痛な声、見える形にしたかった」 「これが、皆が体験している難しさ」
→http://www.huffingtonpost.jp/2017/12/01/kumamoto-yuuka-ogata_a_23293696/
なんかね、
こういう愚にも付かない理屈で人を論破した気になってるところ、
枝野クンに似てません? あ、似てませんか、スミマセン。
いずれにせよ、
世間には同じことをしたくても、
自分の職場じゃ無理だと言って反発する人、
自分の立場では出来ないからこそ応援したいという人、
どちらも有り得るし、
場合によっては一人の人間の中でも、両者はせめぎ合ってるわけで、
その中で、どうにかこうにか折り合いつけてくのが政治であり人生であり、
にも関わらず、緒方議員の言動にはそういった重さが感じられないのがチト残念です。
なんてことを思いますね。
・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
この件に関してはワタクシ自身(世の大勢も同じ?)、
緒方議員の意図(心情)は理解できないこともないけど、それでもやっぱり行為(手順)には賛同しかねる、
というところなんですが、以下、参考までに。
こういう「ソコだけ」切り取ってモノ言うの、どうなの?な「ではの神」記事。
*togetter:赤ちゃんを同伴した熊本市議が処分されるようですが、ここで欧州議会における赤ちゃん達の様子を御覧下さい
→https://togetter.com/li/1174629
tgogetterからのリンクもあるのだけれど「まあ確かに、社会の進歩(退行)に関してはそういう側面もあるからなあ」な記事。
*Yahooニュース:赤ちゃんを市議会に連れ込むことは、悪いことなのか?
→https://news.yahoo.co.jp/byline/komazakihiroki/20171124-00078501/
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