風の声

想いつくまま

「民主主義の死に方」が警鐘するもの

2018年11月12日 | 日記
気になる本がある。

『民主主義の死に方』という本。
サブタイトルに「二極化する政治が招く独裁への道」とある。
今、アメリカで話題の一冊だ。

著者のレビツキー氏はハーバード大学の教授。

タイトルから分かるように、トランプ現象の危機を分析している。

民主主義がどうやって「死ぬのか」を深く追求した内容だ。
過去の民主主義が死んだ事例を振り返り、その危うさを分析する。

当たり前と思っている民主主義だが、実は微妙なバランスで成り立つ。

興味深いのは、独裁者を排除する責任は有権者ではないという。
民主主義の門番である政党と指導者にあるとレビッキー氏は指摘する。

政党の弱体化が民主主義を殺し独裁者を生むということだ。

安倍一強と揶揄される今の日本の政治状況。
野党は弱体化し与党の自民党内も偏ってバランスを失ったままだ。
民主主義の門番である政党の機能不全を、この本は警鐘している。

「民主主義の死に方」は、海の向こうの他人事ではない。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする