8時15分、ヒロシマの空に向け黙祷する。
被爆した親父が、そうしていたように。
78年目の今年、G7サミットの開催地としてヒロシマに世界の視線が注がれた。だが、残念ながら「核抑止力」にのめり込むメッセージしか発信されなかった。
そのヒロシマに生まれた岸田総理。核兵器廃絶はライフワークだという。しかし、今朝の平和式典のスピーチにも新たなものは何もない。
被爆国として日本が「核兵器禁止条約」に批准するのは当たり前のこと。それを、ヒロシマ出身の首相がやらないで誰がやれるというのか。
日米同盟と核の傘を気にして「核保有国と非保有国のかけ橋になる」とうそぶくのは見苦しい。
「核兵器禁止条約」の条文と日米同盟は相反するものではない。NATOに加入するアイルランドが条約制定をリードし批准していることがそれを物語っている。
その国としての独自性を発揮できない同盟などありえない。なのに、アメリカに忖度し腰が引けた外交しかできない日本が恥ずかしい。
世界は被爆国日本が「核兵器禁止条約」に批准しないのを不思議がっている。核禁会議へのオブザーバー参加すら決められぬ岸田総理の覚悟のなさを嘆く。財源も示さずに軍事費を倍増したくらいの勢いでやったらどうだ。
岸田総理よ、「過ちは繰返しませぬから」と誓ったヒロシマの使命を果たせ。