HAYASHI-NO-KO

雑草三昧、時々独り言

2005.11-3

2004-12-16 | 過去ログ


ナンキンハゼ 南京櫨
ナンキンハゼの果実が弾けて、公園の芝生に白い種子が散らばっている。
自転車止めて写真を撮っていたら、近所のオバアサンが近付いてきた。
「間違えるんだよ、銀杏と……」 直ぐ隣には、黄色く色付き始めた公孫樹が一本あった。


ナンキンハゼ 南京櫨
大船への途中、JR線路をくぐる高谷の地下道を抜けて、右に折れると小さな公園。
何時も近くの子供たちが遊んでいる。
ナンキンハゼの果実が弾けて、白い種子が飛び出していたし、遠目にも葉の色付きが見渡せた。
最近まで気付かなかったのは、自転車で走る時以外、その道を通ることはないからだ。
直ぐ隣には、公孫樹が一本。
こちらももう黄色く色付いている。 贅沢言わなければ、何処にも秋の深まりはある。


ナンキンハゼ 南京櫨
こちらは、大船の紅葉類が茂っている場所に、何本か植えられたナンキンハゼ。
まだ緑色の葉も残しているから、葉裏の白さも目立つけれど、果実のほうはすっかり落ちてしまっている。
午後の陽射しは随分西に傾いてしまっていたから、順光でしか撮れなかった。


ナンキンハゼ 南京櫨


ニシキギ 錦木
新林よりも大きい錦木が、誰も居ない湿地の奥まった場所で赤い実を付けている。
こんな場所は、都会では捜さないと見つからないのだろうけれど、
自然のままに残された場所では、鳥が運んだこの果実があちこちで芽吹くのだろう。
それでも、いつかはそんな場所でさえ、平坦地に開発されてしまうのだろう。
ここも、周囲の状況から見れば間違いなく人が住む場所になってゆく。


ニシキギ 錦木
大船の紅葉類が植えられている一区画は、普段は殆ど通ることは無い。
それでも、今の季節、紅葉や南京櫨の秋色が日に透けて輝く午後には、そこに足を運ぶ。
思いがけず、ニシキギが残っていた。
足元には、この果実と、南京櫨の果実を包んでいた殻が、桜葉などの間に埋もれていた。


ニシキギ 錦木
通りすがりに撮った、ニシキギ。
まだ少し紅葉には早いのだけど、カエデが一本並んで植えられていた。


ヌマツルギク 沼蔓菊
水田雑草だそうだ。
湿り気のある、畑の周辺に咲く。
菊の仲間は、恐ろしいくらいの繁殖力だから、確かに増えると困るだろう。


ノコンギク 野紺菊
ノコンギクとヨメナの区別は、冠毛の長短。
二つの野菊は、咲いている環境では花色も白に近い色から
かなり濃い青紫まであるのだから、区別は付きにくい。
葉のギザギザや光沢まで言及されていたりするから、余計に難しい。
おまけに、秋の野の花に、名札が付けている場所なんて植物園くらいだし。
だけど、それとても正しい名前だ、と誰が証明するのだろう。
と、最近では区別の付きにくい花を、敢えて検証しようとは思わなくなってきている。
歳のせいだとは思いたく無いけれど……。
それでも、この花はノコンギクだと思う。近くに咲いていたのがヨメナだとすれば。


ノコンギク 野紺菊
無理せずに登れる、一番の高みに咲いていたノコンギクの群生。
遠目に、少し色付き始めたけれどもまだまだ黄緑色の方が濃い公孫樹。
大勢のハイキングの人たちは、ここまでは登ってこない、
と思ったけれど、やはり公孫樹の黄葉を目敏く見つけられた人たちが何組か登ってこられた。


ノコンギク 野紺菊
自転車で大仏坂から鎌倉に入るのは何度目だろう。
高徳院前の混雑は何時も通りだし、狭い歩道に溢れる人ごみは車道にまで溢れているし、
駐車場の付近は、車が溢れている。
その混雑に紛れ込む直前、隋道を抜けて大きく右にカーブする手前にある、
高徳院の裏口の傾斜地に、ヒメツルソバとノコンギクがびっしりと咲いている。


ハシカンボク 波志干木 ノボタン科 Bredia hirsuta
可愛い野牡丹である。
鉢植えしか見たことが無いのだけれど、暖地では自生しているそうだ。
そういえば、大船の温室で何時だったか見かけたのもこの花だったか。


ハゼ 櫨
>♪ ハゼの葉 赤くて 入り日色 ♪ だけど、
ここの櫨は、去年はもっともっと入り日色に染まっていた。


ハゼ 櫨
真っ赤な櫨の木は、藤沢から大船に向うJR線の敷地内に何本もある。
大船から戸塚の間の方が多い。
背丈は一メートル程度だから、さして立派には見えないけれど、
勿体無いほどに真っ赤に色付いている。
これは、川名から手広に向う途中の駐車場で色付いていた。


ハナイソギク 花磯菊
普通、舌状花の無いイソギク。
わずかばかりの白い花弁を持っているので、ハナイソギク。
大船の、三波川冬桜のそばに、去年偶然見つけた花。
これは、川名の民家の庭先から、道路にはみ出していたのを撮った。


ハナミズキ
新宿御苑のハナミズキは、桜の頃に見事な咲きっぷりだし、秋の赤い実は楽しみの一つ。
それでも、一番早く紅葉するはずのこの葉が、今年はどうも不調だった。
他の樹木の葉も、同じように紅葉が今ひとつだ。
ところが、場所によってはこんなにも紅葉している。


ハマギク 浜菊
栽培もされているけれど、どことなく野暮ったい。
だからこそ、浜菊。


ハマベノキ
キク科 Baccharis halimifolia 木場の帰化植物見本園に大きな木があった。
 花の咲いた状態は見たことが無かったし、去年の度重なる台風来襲で
かなり大きくなっていた樹は途中から折れてしまっていた。
今年、その場所にあるハマベノキは、
折れてしまった場所から細い枝を茂らせ始めたが、花は付けていなかった。
ところが、その幹に付けられていた説明書きにはこう書かれていた。
【管理事務所の前に、ハマベノキの花が咲いています】
その花がこれである。
菊の仲間は多いし、古くなると中には木化しているものも多いけれど、
これほど大きな樹になるとは知らなかった。
花は、これが菊?の大きさ、ゴマギク程度である。


バラ シャルダン・ドゥ・パガテーユ c05
ハマナスが咲いている側から入って、一番近いところにさいているのだけれど、
やや奥まっているので目立たない。
「ラベンダー・ドリーム」という名の、小型のバラが咲き始めると、その影になってしまうから余計に目立たなくなる。


バラ ドルス・リーカース p49
Dorus Liekers


バラ ラバグルート r06 lavaglut
真紅の薔薇 休憩所の前に咲いている。


ヒメジョオン 姫女苑
荒れるに任せた空き地には、不思議にこの花が似合う。
明治時代には、わざわざ栽培用として輸入までされた花なのに、
今では手入れもされずに荒れ野で咲いている。
隣には、すっかり花の終わったアキノノゲシが綿毛を飛ばし始めている。
そんな野の花を、小春日和の午後に撮っている。


ヒメツルソバ
大仏坂のトンネルを抜けると、道は高徳院に向かって緩やかに右にカーブしている。
車道の両側には、一段高く歩道が付けられてはいるけれど狭い。
二人並んで歩くのもやっとだ。
その片側は、崖になっいる地形だから、拡張の余地も無い。
そんな崖の、土砂崩れを防ぐ目的の石垣に、ヒメツルソバとノコンギクが一面に咲いている。
これだけ広がっているのは、雑草として引き抜かれないからなんだろう…、
このヒメツルソバも間違いなく延び続けている。


ヒロハカツラノキ
古い時代の人間には、愛染かつら。
鎌倉の寺には、その映画のヒロイン、小暮美千代の植えたカツラノキがあるそうな。
これは、新宿御苑の池の畔、かなりの古木だから弱っているのだろうか、莚を巻いて養生されている。


ベニニガナ
キク科ウスベニニガナ属 Emilia sagittata エフデギク(絵筆菊)
英名はTassel flower、房飾りの花。
収玄寺で去年見つけ、同じ秋に大巧寺でも見つけた。
「植えたのですか?」 『どうなんでしょう??…』 植木鉢には、この花だけが咲いていた気がする。


ホソバトキワサンザシ 常葉山査子
ヒマラヤトキワサンザシは、もっと色が濃い。
トキワサンザシは、もうすこし葉が広く大きいし、この色が普通。
橘擬きと呼ばれている、ホソバトキワサンザシは、黄色に近い橙から様々な色の果実が付くものもある。
だけど、園芸種として様々に交配されたり自然交雑しているそうだから、
これも果実の色だけで特定するのは危険。
だからどれも全て、ピラカンサ。


ホトトギス 杜鵑草
鎌倉の社寺には、秋の深まりのあわせて、それぞれの秋景色。
ホトトギスは、その境内にも、細い流れに沿った土手にも護岸の石垣にも咲いている。
収玄寺の境内は、そこここに咲いている。


ホトトギス 杜鵑草
もう、秋の深まりと言うよりも、冬が近いような季節。
ところが、今日は暖かささえ感じる鎌倉。
長い時間、この花は咲いている。
残暑の頃から、もう木々の葉が緑を少しずつなくし始めている時間になっているのに…。
ただ、陽射しがひところの刺すような強さから、柔らかな色に変わって、その分花を透かして見ても優しい。
これは、「ホトトギス」の名で売られているのだけれど、
ホトトギスとタイワンホトトギスの交雑種。 ホトトギスは、葉腋に花をつける。
タイワンホトトギスの、幾つも枝分かれして花をつける特徴がでている。


マユミ
春の花は、何度も撮っている。
なのに、秋の果実は、多分初めてだった。
果実が四裂して、赤く熟した液果がぶら下がった様は、ツリバナなんかと同じだ。
ニシキギも同じような姿。
上を向いて歩いていると、ポトンと落ちてきそうだ。


マンサク
大船の築山、二種類のシナマンサクが植えられているし、いずれも園芸種の説明がある。
こちらは、赤茶色の花が咲く、「エレナ」と名付けられた方の黄葉。
既に、枝の一部からは花芽が立っている。
Hamamelis x intermedia Rehd cv. Jelena

 (2005.11)
画像下のコメントは原文のまま、撮影順にはなっていない。
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