木彫り倶楽部 more

本来は、木彫り教室のブログでしたが。。。還暦を迎え自然農にはまり、自然からの恵みや日々の気づきを気ままに綴っております。

母のイライラ

2021年01月20日 | 日記
おはようございます

昨日、墓前で感じたこと
母のイライラの原因は
一言で言えば、父の老化

『言ったことを忘れる』
『簡単なことができない』
『見た目が年寄り臭い』 動かないので、筋力が衰えたのか、それとも前立腺がんの後遺症なのか、歩き方がおぼつかない
介護パンツを履いているので、腰周りがもたついているのも気に入らないのだろう

そして臭い…外では気にならないけれど、家の中は若干臭う

仕方のないことなのに、諦めきれない悔しさから来る怒り。ストレス。

共に暮らす相手に将来の不安を感じ、自分のこれからを重ねて怖れているのだと思う

老いを受け入れられない母のこころが
イライラの原因
裏を返せば、それだけ母が健康でしっかりしているということ
私にとってはありがたい。



元々御坊っちゃんで、家事いっさいやったことがない父

当然のごとく上げ膳据え膳
身の回りの事は、妻がするのが当たり前

男は外へ出て仕事をし、家族を養う
女は内を守り、夫を立て、子を育て、親を看るのが仕事

そんな時代で、それが当たり前に育った人
曾祖母の影響で、私の中にも染み込んでいる😅

そんな父に、「お茶ひとつ淹れられん」と怒ってみても仕方ない

怒られるから、こころを閉ざす
こころを閉ざせば、思考はストップする
そんな状態で、短期記憶が衰えてきた脳へ記憶される訳がない。

人間は嫌なことを忘れるようにできているのだから

小さい子どもに、「勉強しろ。勉強しろ」と言ってみたところで、効果がないのと一緒
一夜漬けのテスト勉強がテストが終わると同時に忘れるのと一緒(経験談😜)

人間はガミガミ怒られたり、自分を否定されるような言葉と共に記憶したものは即消去するようにできている

自分もそうだったし、父を見ていてそう思う

昨日母が言ったこと
「お父ちゃん、あんたの事は覚えとるのに、○子の事はすぐ忘れる。」
「あんたに来んでええゆうた日(先週土曜日)に、○子が来たんや。そいで昨日(月曜日)○子から電話があったときに、『あんたどなんしょんな?もう長いこと顔見んけど元気にしとんな?』やって…もう情けのうて…」
「土曜日に○子に『お父さん、動かないかん』ゆうて、運動までさせてもろとんのにやで。全然覚えてない言うんやで💢信じられんわ💢情けない💢○子やって怒ってしもうて…」

「おまけに今やって、銀行のリニューアルオープン行くゆうけん行ってきたんやけど、知った人でもおるんか思たら、用もないのにロビー座るんやで❗ロビー係の人が用件聞きに来ても『いやいや』ゆうて座っとるけん恥ずかしわ。何も用事無いくせに意味がわからん💢ボケてしもとる💢」

…(¬_¬)

母の気持ちも
妹の気持ちもよくわかる
みんな一生懸命

でもね…
不自由になる身体を持つ私には、父の気持ちがわかる気がする

いくら叱咤激励されてもできないことはできないし、何より本人がそれを自覚するのが辛く苦しいんだよ
元気なあなたたちにはわからないだろうけれど。老いを迎えるとはそういうこと

できていた事を、ひとつひとつ手放して行くこと

成長には喜びがあるけれど、
老いには哀しさしかない。

老いを受け入れるには覚悟がいる

衰えていく自分自身を受け入れ、気持ちを整理しなければ、怒りをぶちまけるしかなくなる

老人が狂暴になるのは、本人も含め周囲の無理解があると思う

一見意味のわからない行動にも、その人の
人生からくるそれなりの理由があるはず

高卒だった父は、支店長にはなれずに終った
銀行員時代、新規オープンの店舗準備要員として点々と開拓畑ばかりを歩いた
苦労が多かったと思う

母の話を聞いて、もしかしたら新しい店舗のロビーに座って、準備の為に働いてきたであろう行員にかつての自分を重ねていたのではないかと思った

それを伝えたら、母の怒りは一気に消えた

共に歩んだ夫婦
父の悔しさや苦労は、私以上に知っているはず。ただ、母も年老いて今しか見えていない。それも仕方のないこと

「なんでやろの?○子や友達と話をすると焦るけど、あんたと話ししたら楽になる」

そっか…
楽になるのなら良かった
以前は怒らすばかりの娘だったものね
ごめんね

介護のためにUターンしたけれど、
おかげさまで、母が頑張ってくれているから、今は何もしていない。

代わってあげられないのなら、気休めにでもなれたら御の字

父に一言
「お父さん。お母さん大事にしとかな、自分が困るんやで(笑)」
「おう。感謝しとるわい(笑)それをこの人が気付かんだけや。この人ボケとんや」ですって😱

会話はボケていない父です

「お母さんが先逝ったら『嫌や』言うても、うちの借家に来てもらうけんの。テレビないで(笑)」
「それ、困るのぅ(笑)大事にしとるけん大丈夫や。この人長生きしまっせ。」

「うん。お父さん死んだら、お母さん長生きするやろな。」
「殺すな。おら、まだ死なんぞ」
「なら、○子に言われたように身体動かさないかんで。動かさな死ぬで」
「わかった」

墓前での誓い?(笑)

もう何度もこの会話を繰り返してる
さすがに墓前ではしたことなかったけど
毎回初めて交わす会話のように
二人は思っている(笑)

そのうち私も、二人と同じことをするようになるのかなぁ?

二人が長生きしてくれるおかげで、老いへの向き合い方や覚悟ができる

ありがたい事だと思います



お立ち寄りくださいましてありがとうございました







コメント (4)
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