兄は人を食う鬼となり、妹がそれを退治するために
石を入れた餅と普通の餅を作って持っていく。
石を入れた餅を食べた鬼は、こんな堅いものでも
妹は食うのかと驚く。また妹が足を開いて座って
いると鬼は「その下の口何か」と尋ねる。
妹が「上の口は餅食う口、下の口は鬼食う口」を
答えたので鬼は恐れて逃げ、崖から落ちて死ぬ。
沖縄に伝わるムーチー(鬼餅)伝説。
旧暦12月8日 今年の新暦では1月20日は、
ムーチ(鬼餅)の日
家庭で作ったり、スーパーでも鬼餅が売られている。
出来立てを神仏に供えて家族の健康を祈願する。
ムーチ(餅)はサンニン(月桃)の葉やクバの葉に
包んで蒸して作るが、
蒸した後の湯を裏戸や門にまいて厄を祓う。
本土の節分のように、湯が冷めない内に
「鬼はいないねぇ~?いたら熱い湯を
ぶっかけるよぉ~」と言いながら昔の人は
湯を撒いたそうだ。
季節もちょうどこのころ寒さが
一番厳しい時期を迎える。
この寒さのことを沖縄では
「ムーチービーサー」という。
風邪をひきやすい時期でもあるので厄を祓い、
ムーチー(餅)を食べて
病に負けない体力のつける意味があったと
いわれている。
チマキのような餅なのだが、甘さ控えめで、
初めてオバァからもらって食べたとき
美味しくなかった。
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