静寂の葦のしげり、所々にある浮島の間をフゥフゥと荒い息つかいで泳ぐ牛、ミヤンマー・インレー湖の情景です。周辺には筆者と足漕ぎ(あしこぎ)小船のインダ―族の友人のほか誰もいない。食肉処理場も牧舎も牧場もない。ただ必死に湖を泳いでいます。確認はしていませんが野性の牛でしょう。
日本では島根県隠岐に離島の牧草を目指して牧畜家が海を泳がせている「海を泳ぐ牛」がいると検索しましたが他は承知していません。BBC NEWS Japanの今年2月の記事でポーランド南部のニスキエ湖で食肉処理場に移送予定の牛が、 牧童の腕を骨折し鋤骨(じょこつ)を痛めて柵を突き破り泳いで島に脱走した事件があった。多くの市民がその牛のト殺に反対し「この牛の強力な意志を讃え牛の英雄」として救ったそうです。
今年1月オランダでも雌牛が食肉処理場から脱走し6週間川を渡り森に隠れていた。市民がその牛のト殺に反対し、クラウドファンディングで資金を集め安全に暮らせる場所に救いました。脱走した牛は幸せに多数の牛はト殺された。
大自然の中で自由活発にト殺の心配もなく餌を求めて泳ぐ後進国、以前の仏教社会主義のミヤンマーの牛、利他(りた・自己の善行によって他者を救済する)功徳(現世に幸福をもたらす善行)の国の牛。先進国の柵で飼いながらト殺しうま~と食べられる牛。他方で牛を心配し市民に救済され幸せな牛もいる善悪混在の社会。地球自然と人間、動物にとって何が善行?・。
まあ世相川柳でも(作者不詳)
スマホ病 何の話も うわの空
アイライン 今朝も角度に 命かけ
夫みて 今の不運に 天あおぐ
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