コブリのひげをひっぱりながら…

ある日 上肢局所性ジストニア と診断され
 とうとう愚痴り相手の猫もいなくなった
  元小動物臨床獣医師の独り言

高円寺保健センターの親心

2012年08月14日 | 日記
Aさん家族からの電話

「家族全員で揃って入院することになって…」

だれも家にいなくなるので動物を預かって欲しい、という内容

お盆のド真ん中で 突然 預かって欲しいと言われても

申し訳ないけど こちらにも都合がある…

まず 第一に お盆期間中は預かり動物が多く

部屋数が足りないから無理 預かれない

第二に 無理して預かると

預かった本人にも 他の動物にも

どちらにも無理のシワヨセが行くので無理できない 

さらに申し訳ないことに 今はワタシの躰も無理できない

第三に Aさん一家には 複雑すぎる背景があって

全員入院となれば いつ退院できるかわからない

つまり 預かった動物のお迎えがいつになるかわからない

(そもそも普通は 「お盆に家族全員入院」 なんてハナシは まず信じないけど

Aさん家なら あり得るから そっちの意味でもコワイ)

等など…

「ご事情は重々わかりますが…」

申し訳ないけど お盆でいっぱいだから ご期待に添えない

ご近所やお知り合いで お願いできる方に頼んだ方が良いでしょう

と お答えして 電話を切った





すると 暫くして 行政の名前で電話がかかってきた

電話のヌシは 自分の名前は名乗らず 杉並区であると宣言する

冒頭は丁寧でへりくだり 「Aさんは そちらにかかってますか?」

っと 問うのだが

「残念ですが 守秘義務があって業務上知り得た情報は喋れない」

「個人情報保護法の観点からも ハイそうですかと言えない」

したがって Aさんを知っているとも知らないとも答えられない

「そもそもアナタ個人はどなたですか?」

っと 問いかけて やっと自分の名前を言ってもらったら

とたんに態度がきつくなって

こちらが喋っている上に被せてきて

「このままにしたら動物が死んでしまうんです!」

と 宣う…


こちとら この商売でおまんま喰って短くねぇんだ

そんなオドシ 屁でもねぇぞ バァたれ!




どんな バァたれでも区の職員なら

獣医師法獣医療法

我々には 守秘義務が課せられていることをしらなくても

個人情報保護法くらい 知っていて当然だろうに

まして 感情にまかせて

イキナリこちらの喋っている上に被せるのは非礼だろうに…

上から とは まさに「お上」のなせるワザ?

あんた個人は そんなにエライのかい?

だったら あんたが預かりゃ イイんじゃない?

は 

ぐっと飲み込んで…






「そう言うことなら獣医さんの出番かもしれませんね…」

でも杉並区の事なら 杉並区の獣医さんの出番じゃないですか?

(Aさん ごめんね…)



行政のご威光を笠に着て

居丈高に物申しても そりゃ 通らねぇぜ…

Aさんには申し訳ないけど

現実に Aさんサイドの事情も関係するんだし

こちらとしては

知に働いても

出来ないことは 出来ないんだし

情に棹さして こちらが流されるわけにも

いかない

意地を通して 突っぱねられないから

だから「満室で預かれない」と答えたワケで (嘘じゃないし)

杉並区がなんぼのもんか知らないが

民間の それも個人の業務にまで 口出しされては困るのよ







やいっ 杉並区!! 

そのエラそーな押しつけがましい 親心

間違ってねーか?















コメント
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