1月12日、六本木シネマートにて見てきました。
ダニエル・リー(李仁港)監督作品
この映画は以前香港版DVD「鴻門宴伝奇」を見て、感想を書いたことがありましたが、やっぱり中国語だけじゃ全然わかってませんでした(@_@;)
今回、日本で上映され日本語字幕付きでみて、なるほど!こういう話だったのかと、やっとわかりました。
勿論、基本の物語は日本でも馴染みのある物語で四面楚歌の言葉の由来になった「項羽と劉邦」です。
そして、やっぱり映画は大画面で見るべきですね!
戦闘シーンの迫力や臨場感が全然違うし、建物の立派さも映えてたし、何より画面いっぱいにアップされた俳優さんの美しさが際立ってました。
上映中だし、DVDも発売されたばかりなので、なるべくネタバレしないように書きたいと思います。
漢の劉邦
レオン・ライ(黎明)。中国生まれ香港育ちの香港俳優。
映画を見ていると、劉邦はいい人でいるがために消極的なところがあり、それを部下たちがじれてました。見ようによっては、そういう形で部下たちが目標を確認し士気を高めさせていたのかも。
また漢民族の祖である劉邦を人格者として位置付けたい中国人の気持ちもあるのかもしれません。実際のところ、攻め落とした街に兵が略奪や暴力を欲しいままにすることを禁じました。これまではそれが勝った者の当然の楽しみでもあったそうなので、先見の才を持った器だったのでしょう。
楚の項羽
ウィリアム・フォン(憑紹峰)。中国俳優。北京語で名前を読むと「フォン・シャオフォン」だけど、日本でのこの映画ポスターでは「ぺン・シャオぺン」となってます。
DVDで見る以上に銀幕で見るこの人はとてもきれいな顔立ちでした。
項羽の印象はずっと自信満々で己の能力を過信して、部下の失態に容赦なく、進言に耳を貸さず、讒言にそそのかされる人。虞姫が最後まで愛を貫くところを見ると美丈夫ではあったのだろうなというものでした。
この映画の項羽も大体そうでしたが、時にナイーブな表情を見せ、涙を流し、最後に見せる部下への温情と、虞姫に見せるやさしさが魅力的でした。
そして日本では虞美人という名で有名な項羽の愛姫である虞姫
リウ・イーフェイ(劉亦菲)。英語名は「クリスタル・リウ」。中国生まれで母とアメリカに移住し米国籍。14歳で中国芸能界デビュー、日本でも歌手としてデビューしてます。
前回、虞姫は幼くて細すぎに思ったけど、今回は戦乱の中愛を貫く芯の強い女性の美しさを感じました。
この映画の虞姫は項羽以外の人からも秘かに想われてました。
それぞれの軍の策略家も魅力的です。
劉邦軍の軍師、張良
チャン・ハンユー(張涵予)中国俳優
映画で兵には町の略奪や暴力を禁ずることを劉邦に進言してます。
いかにも頭脳明晰な軍師の風貌。
以前「戦場のレクイエム(集結號)」で中国内戦で最後まで戦いながらも忘れられてしまった自分の部下たちの名誉回復に奔走する泥臭い軍曹の役で見たことがあります。そのハスキーな声とともに泥臭さを持った俳優さんの印象が強かったのですが、この映画のハンユー氏は端正なので意外でした。
項羽軍の軍師、范増
アンソニー・ウォン(黄秋生)香港俳優
香港映画でいつも重要な役で登場する演技派。存在感が凄いです。
項羽から「亜父」と呼ばれ慕われ、この映画では盲目の軍師。
武将のなかで印象的だったのは
劉邦軍の樊噲(はんかい)
ジョーダン・チャン(陳小春)香港俳優
前に「君さえいれば金枝玉葉」で飄々とした気のいい兄さんの役を見たことがあったけど、良い雰囲気に中年に。
映画では単純だけど腕の立つ武将で、純粋に劉邦を主と思い仕えてます。だからこそ、終わり近くに流す涙に万感の思いが見えてジーンとしました。
史実の人物とはちょっと違うみたいだけど、この映画のこの人の樊噲は好きだ~
項羽軍の龍且(りゅうしょ)
ドゥ・ユイミン(杜玉明)中国俳優
迫力のあるお顔で非情な戦士の雰囲気がもりもりあって目立ってました。
敵には容赦しないけど、主には忠実な龍且は何となく陰の雰囲気があって、樊噲の陽の雰囲気と対象をなしてました。
項羽軍から劉邦軍に入った韓信
アンディ・オン(安志杰)香港俳優
項羽軍で認められてない不満から劉邦軍に入り、劉邦を救い、勝利に貢献した武将。
身体能力がすごくて、めちゃめちゃ強いです。そしてこのやさぐれた感じの色気☆。
まだまだ名だたる武将は登場しますが、自分なりに気になった人をピックアップしました。
物語を詳しく書くことはやめておきますが、映画を見て途中から気づいたことがあります。
この映画の戦場での戦いはもう一つの戦いと二重になっている。
そしてこの映画の本当の主役は・・・・。
二人とも本当の主役たちに翻弄されていく。
漢帝国を築き、皇帝となった劉邦の代価は・・・
White Vengeance (白き復讐)とはあの人をさすのでは・・・。
それに気づくと最初から納得するものがありました。
戦場での戦いのシーンは迫力がありドキドキしました。娯楽性の高い映画なのでそんなに残酷ではありません。でも、とあるシーンは怖くて目をつぶりました(小心者)
また、建物や小道具の精緻な作りも楽しめます。戦乱の世にふさわしく豪快で美しい。
勿論あの時代、戦乱の世だしこんなに凝った品々が揃っていたかな、という気持ちはあります。登場人物の服装もちょっと不思議だし。でも、これを含めてこの映画の娯楽性なんじゃないかなと思いました。
項羽の情感のある表情に何度かもらい泣きしてしまった(:_;)です。
項羽と虞姫の二人が並ぶシーンは夢のよう。
監督はじめ役者もスタッフも、熱い気持ちと意気込みが伝わってくる映画でした。
面白かった!
六本木シネマートにて1月19日まで上映。
そしてDVDは1月15日に発売されました。
レンタルも開始されるのではないかな。
見る時の参考になってくだされば嬉しいです☆
ダニエル・リー(李仁港)監督作品
この映画は以前香港版DVD「鴻門宴伝奇」を見て、感想を書いたことがありましたが、やっぱり中国語だけじゃ全然わかってませんでした(@_@;)
今回、日本で上映され日本語字幕付きでみて、なるほど!こういう話だったのかと、やっとわかりました。
勿論、基本の物語は日本でも馴染みのある物語で四面楚歌の言葉の由来になった「項羽と劉邦」です。
そして、やっぱり映画は大画面で見るべきですね!
戦闘シーンの迫力や臨場感が全然違うし、建物の立派さも映えてたし、何より画面いっぱいにアップされた俳優さんの美しさが際立ってました。
上映中だし、DVDも発売されたばかりなので、なるべくネタバレしないように書きたいと思います。
漢の劉邦
レオン・ライ(黎明)。中国生まれ香港育ちの香港俳優。
映画を見ていると、劉邦はいい人でいるがために消極的なところがあり、それを部下たちがじれてました。見ようによっては、そういう形で部下たちが目標を確認し士気を高めさせていたのかも。
また漢民族の祖である劉邦を人格者として位置付けたい中国人の気持ちもあるのかもしれません。実際のところ、攻め落とした街に兵が略奪や暴力を欲しいままにすることを禁じました。これまではそれが勝った者の当然の楽しみでもあったそうなので、先見の才を持った器だったのでしょう。
楚の項羽
ウィリアム・フォン(憑紹峰)。中国俳優。北京語で名前を読むと「フォン・シャオフォン」だけど、日本でのこの映画ポスターでは「ぺン・シャオぺン」となってます。
DVDで見る以上に銀幕で見るこの人はとてもきれいな顔立ちでした。
項羽の印象はずっと自信満々で己の能力を過信して、部下の失態に容赦なく、進言に耳を貸さず、讒言にそそのかされる人。虞姫が最後まで愛を貫くところを見ると美丈夫ではあったのだろうなというものでした。
この映画の項羽も大体そうでしたが、時にナイーブな表情を見せ、涙を流し、最後に見せる部下への温情と、虞姫に見せるやさしさが魅力的でした。
そして日本では虞美人という名で有名な項羽の愛姫である虞姫
リウ・イーフェイ(劉亦菲)。英語名は「クリスタル・リウ」。中国生まれで母とアメリカに移住し米国籍。14歳で中国芸能界デビュー、日本でも歌手としてデビューしてます。
前回、虞姫は幼くて細すぎに思ったけど、今回は戦乱の中愛を貫く芯の強い女性の美しさを感じました。
この映画の虞姫は項羽以外の人からも秘かに想われてました。
それぞれの軍の策略家も魅力的です。
劉邦軍の軍師、張良
チャン・ハンユー(張涵予)中国俳優
映画で兵には町の略奪や暴力を禁ずることを劉邦に進言してます。
いかにも頭脳明晰な軍師の風貌。
以前「戦場のレクイエム(集結號)」で中国内戦で最後まで戦いながらも忘れられてしまった自分の部下たちの名誉回復に奔走する泥臭い軍曹の役で見たことがあります。そのハスキーな声とともに泥臭さを持った俳優さんの印象が強かったのですが、この映画のハンユー氏は端正なので意外でした。
項羽軍の軍師、范増
アンソニー・ウォン(黄秋生)香港俳優
香港映画でいつも重要な役で登場する演技派。存在感が凄いです。
項羽から「亜父」と呼ばれ慕われ、この映画では盲目の軍師。
武将のなかで印象的だったのは
劉邦軍の樊噲(はんかい)
ジョーダン・チャン(陳小春)香港俳優
前に「君さえいれば金枝玉葉」で飄々とした気のいい兄さんの役を見たことがあったけど、良い雰囲気に中年に。
映画では単純だけど腕の立つ武将で、純粋に劉邦を主と思い仕えてます。だからこそ、終わり近くに流す涙に万感の思いが見えてジーンとしました。
史実の人物とはちょっと違うみたいだけど、この映画のこの人の樊噲は好きだ~
項羽軍の龍且(りゅうしょ)
ドゥ・ユイミン(杜玉明)中国俳優
迫力のあるお顔で非情な戦士の雰囲気がもりもりあって目立ってました。
敵には容赦しないけど、主には忠実な龍且は何となく陰の雰囲気があって、樊噲の陽の雰囲気と対象をなしてました。
項羽軍から劉邦軍に入った韓信
アンディ・オン(安志杰)香港俳優
項羽軍で認められてない不満から劉邦軍に入り、劉邦を救い、勝利に貢献した武将。
身体能力がすごくて、めちゃめちゃ強いです。そしてこのやさぐれた感じの色気☆。
まだまだ名だたる武将は登場しますが、自分なりに気になった人をピックアップしました。
物語を詳しく書くことはやめておきますが、映画を見て途中から気づいたことがあります。
この映画の戦場での戦いはもう一つの戦いと二重になっている。
そしてこの映画の本当の主役は・・・・。
二人とも本当の主役たちに翻弄されていく。
漢帝国を築き、皇帝となった劉邦の代価は・・・
White Vengeance (白き復讐)とはあの人をさすのでは・・・。
それに気づくと最初から納得するものがありました。
戦場での戦いのシーンは迫力がありドキドキしました。娯楽性の高い映画なのでそんなに残酷ではありません。でも、とあるシーンは怖くて目をつぶりました(小心者)
また、建物や小道具の精緻な作りも楽しめます。戦乱の世にふさわしく豪快で美しい。
勿論あの時代、戦乱の世だしこんなに凝った品々が揃っていたかな、という気持ちはあります。登場人物の服装もちょっと不思議だし。でも、これを含めてこの映画の娯楽性なんじゃないかなと思いました。
項羽の情感のある表情に何度かもらい泣きしてしまった(:_;)です。
項羽と虞姫の二人が並ぶシーンは夢のよう。
監督はじめ役者もスタッフも、熱い気持ちと意気込みが伝わってくる映画でした。
面白かった!
六本木シネマートにて1月19日まで上映。
そしてDVDは1月15日に発売されました。
レンタルも開始されるのではないかな。
見る時の参考になってくだされば嬉しいです☆
そうなんですか~
ということはこれ広東語なのかな
”オニマル”って”おーいハニ丸”(古っ)みたいで
つい古墳時代の髪型”みづら”のアンディさんを想像してました・・・なんか似合いそう
教えてくださりありがとうございます
どーしてかは、わかりませんが(笑)
カワイイですよね←え?w
ブツは、日本で上映されるかわからなかったので予約して購入しました。
ちゃんと日本語で確認したかったし、惹かれるものがあったので☆
同じく「王的盛宴」も上映か日本版ブツがでたら必ず見ようとずっと思ってたので、まだ上映がわからない時に予約しました
じつはドラマ「大漢風 項羽と劉邦」もお借りして見始めました
えへへ今楚漢祭り中です♪
もちろんふっと見たくなった時に見てくだされば嬉しいです・・・てあたしはこの映画の関係者か(^_^;)
ところで、どうして安志杰さんのあだ名はオニマルなんでしょう(?_?)
教えてくれてありがとで~す!
って、買うかどーかは、ごにょごにょ^^;
ちょっと別ブツをポチったんで~w、
って、ソレは3月発売なので、コレ、買えるっしょ~と自分に突っ込んでおく(笑)
2月頭の『王的盛宴』には遠征しようと思ってるので、やっぱ、コッチも観ておこうかな~(笑)
オニマルの韓信たん、やっぱ観たいし!
ハンユーさんの張良サマももちろん!
『王的~』の後でもいいかしら?←相談?w
髭散らかしブン殴りーみん
あはは(^_^;)
《孫文の義士団》のは無精髭
《項羽と劉邦》のは武将髭
《コンシェンス》のは、バイオレンスですから、元来優しい顔立ちの人だからちょっと荒んだ感じを見せてくれたのでは。
確かにバイオレンスものが多いですね、香港映画。実は時々辛くなるのです。
だから《ラブソング》でほんわかするのいいですね~♪ピーター・チャン監督の90年代の映画は他にも《月夜の願い》とか《尽きせぬ想い》とか《君さえいれば金枝玉葉》とかほっこりする映画が多くて、見たいです。やってくれないかな、ピーター・チャン特集。
そして、今回久しぶりに映画館で見て、真っ暗な部屋で大画面の映画だけに集中できる状態で見る映画の良さを再確認しました。
すっかり入り込んで最後は泣きっぱなしでした
そしてあったかい気持ちで出て行ったのです。
映画上映を教えてくださりありがとう
パーで殴っていた・・・。血ィ出しているこちらの方が痛みの軍配上がりそう
《孫文の義士団》→《コンシェンス裏切りの炎》→《項羽と劉邦white Vengeance》と
髭散らかしブン殴りーみんばっかりスクリーンで観てるんじゃん
「殴るのばッカリじゃないノ!恋愛ノ映画観ないノ?!」とまた
台湾の整体の先生に怒られるワ
どこかで《ラブソング》あたり
上映してくれないかな・・・