『日本と北朝鮮の関係』
トルコのガイドさんは名前が難しいので『クドウさんと呼んで下さい』と自己紹介。山口大学に留学経験をもつ博学な方だから、日本
の歴史などについても私たちより詳しく、こちらが恥ずかしくなるくらいだった。色々と教えられたことの受売りシリーズ。昔からトルコとギリ
シャは仲が悪い。歴史的にみても領土を盗られたり盗ったりの繰り返しもある。
日本と北朝鮮の間にある深い溝の中身と、同じような中身ではないが、クドウさんの説明によると『日本と北朝鮮のよう』。私たちに
分かり易くするための比喩なのだろうが、本当にギリシャが嫌いらしい。遺跡に残る建築様式などギリシャのものをトルコの人はどうい
う目で見ていることやら。
『チューリップの原産国は?』
こう問われると日本人の殆どは『オランダ』と答える。
焼き物が有名だからとトイレ休憩とショッピングを兼て、焼き物工場へ。沢山の焼き物の図柄には必ずチューリップが描かれているし、
モスクのタイルなどにも。ありとあらゆる物と言うとオーバーだがトルコ=チューリップ。オランダへはトルコから輸出されたものが、多く生
産され外国に出回ったそうだ。トルコの左半分をバスで回ったが、チューリップ畑らしきものは一つもなかった。現在、トルコのチューリッ
プがどのような状況にあるのか分からないが、原産国はト・ル・コ。
『トルコのホテル』
今回、泊まったホテルは何れも観光地の中にあり5つ星と言われる所だった。星は勝手につけたものだろうから、権威あるものではな
い。しかし、観光地の中にあるというものの全てのホテルが辺鄙な場所にあり、周辺を散歩するなど向かないし、商店はおろか人家
さえ少なく、オーバーにいうと畑の真ん中にホテルがある。
更に、レジ袋なんかにペットボトルなどを入れたままホテルに入ると、『持ち込み禁止』と文句を言われるらしい。ホテルの作りは日本で
いうと、中くらいのビジネスホテル、ただロビーなどは建築様式が異なるから多少、上級に見える。
設備面では日本の方が圧倒的に優れている。スリッパなし、アメニティーグッズなし、ドライヤーなしは標準、冷蔵庫はあるが中身は
空、TVはリモコンの電池なし(2か所)、などなど、何処が5つ星なのか教えて欲しい。最後の日はイスタンブールに泊まるから、街中
か今までとは違う環境を期待していたが、街中には違いないが周辺は住宅街で、最後まで繁華街のホテルとは縁がなかった。
移動、移動で毎日ホテルを変わったから、落ち着く暇はなしの旅。ホテルは食事をとり寝るだけの役目になっており快適さは求めてい
なかったから不便でも不快でもなかった。しかし、5つ星のホテルに泊まって・・・・と思っていた人にはガッカリだったろう。
『草食系男子、肉食系女子』
合計38人のツアーで、男が7~8人と圧倒的に女子が多い。数の差だけではなく旅先で見た近年(10年スパンくらい)の男女気質
の変化ぶりをたっぷりと見せて貰った。『草食系男子』『肉食系女子』とはよく言い当てた表現だ。TVなどではお馴染みだが、若い人
たちと数日間でも一緒に生活や行動を共にすることはなかったので、感覚として理解していた。
だが、今回のグループでもかなり色濃くそれを表していた。食事時の飲み物注文で、殆どの男子はアルコール類の注文なし、女子
は少数だがビールありワインあり。癌病み上がりの爺さんは毎回『エフェス・ビール』あるいは『白ワイン』のご注文。
レストラン、観光地などでも非常におとなしく、馬やロバのよう、女子は我何事にも動ぜずと、はしゃぎ過ぎのライオンや虎のよう。私たち
には、今風の人たちに対するアレルギーはちっともないので、寛容な心で日々を過ごしたが、もっと昔気質の尺度を以てすれば、口
汚く罵りながら過ごしたに違いない。