オオタコゾウムシ。
残念ながら、顔が写っていません。
このあと、逃げられました。
まぁ、笠間に居ると分かっただけでも、意味はありますね。
ヨーロッパ原産の特定外来生物。
クローバーなどのマメ科の植物につきます。
上翅には縦条があり、淡色と濃色に染め分けられて、ストライプ状になっています。
ところでこの虫の生活環について。
ネット上では、成虫の出現時期を10月~4月とする説と、6~10月とする説があるようです。
前者は成虫越冬だと言い、後者は幼虫越冬と言うことになるようです。
なぜこんな混乱が生じたのでしょうか?
これは、近似種、アルファルファタコゾウムシとの混同があるのではないか、と思われます。
アルファルファタコゾウムシは、マメ科植物を食草とし、秋から活動が活発となります。
この点はオオタコゾウムシも同じなので、それ以外の生態も似通っている、と考えるのが普通だと思います。
しかし、実際には、ちょっと違うのではないか、と思われるのです。
アルファルファタコゾウムシは真冬も活発に活動し、♀は条件が良ければ、冬じゅう産卵し続けるそうです。
春に幼虫が見られ、羽化した新成虫は夏眠して、秋から活動を再開する、というサイクル。
一方、オオタコゾウムシは、通常10~11月まで、長くとも12月くらいまでしか成虫は見られないようです。
(ネット上の画像の日付を数十件、確認した結果)
逆に冬に幼虫が見られた例があります。
幼虫越冬なのではないか、と思われるのです。
イリノイ大学の資料を見ると、あちらでは秋に成虫が活発化、交尾・産卵して、秋に孵化。
幼虫で冬を越し、翌春、早い段階で蛹化・羽化する。
短期間摂食した成虫は休眠し、秋に活動を再開するというサイクルだと書かれています。
勿論、日本とアメリカでは気候が違いますから、単純に結論は出せませんが。
日本では、初めて上陸が確認されてから、しばらくの間、定着しているのかどうかに力点が置かれて調べられていて、生活史については、あまり解明されていないようです。
ともあれ、当ブログは、幼虫越冬を支持することとしておきます。
分類:コウチュウ目ゾウムシ科タコゾウムシ亜科
体長:7.5~8mm
分布:北海道、本州、四国、九州
平地~山地
成虫の見られる時期:6~10月(年1化)
幼虫で冬越し
※10月~4月とするサイトがあるが、アルファルファタコゾウムシとの混同か?
米国のサイトで「クローバーリーフウィービル」とあるのは本種のこと、「アルファルファウィービル」とあるのはアルファルファタコゾウムシのこと。
エサ:クローバー(シロツメクサ)、アカツメクサ、カラスノエンドウ、レンゲ(ゲンゲ)などのマメ科の植物
その他:ヨーロッパからの外来種。
1979年に横浜市で見つかって以来、日本各地に広がった。
北海道では2003年に初報告。
貼り芝の移動に伴って拡散している?
丸味を帯びた体型で、胸背と上翅側面は淡褐色で、灰色、褐色、黄色の鱗片に覆われる。
上翅には縦条があり、凸部は淡色で、凹部は濃色のストライプ状。
凸部には黒色鱗が散らばる。
上翅が全体的に黒化する個体もあるようだ。
(アルファルファタコゾウムシは上翅中央部が濃色。)
アルファルファタコゾウムシと比べて、口吻は太短い。
日本に生息するマメ科を食草とするタコゾウムシ属は、上翅の鱗毛を顕微鏡で観察すれば識別できる。
芝地、牧草地、遊水池、水田畦畔、路傍、荒地などの草原に生息する。
成虫は秋に、茎や葉柄、地際の植物体に産卵する。
1mm程の卵は、産卵直後は淡い黄色だが、孵化が近づくにつれ次第に暗くなり、黒くなる。
秋に孵化した幼虫は、食草の地際や土中で越冬する。
(イリノイ州では、一部の卵は冬を越して、春に孵化するという。)
幼虫は頭の色が茶色、体色は緑色で、背面中央にピンク~赤で縁取られた白い縦帯がある。
(アルファルファタコゾウムシでは、頭は黒、白い帯に縁取りはない。)
※幼虫の側面にある気門の形で、ツメクサタコゾウムシ・アルファルファタコゾウムシの幼虫と区別できる。
脚がなく、粘液を出し、食草にへばりついて摂食する。
(※タコゾウムシ類の幼虫の特徴。)
幼虫は夜行性で、夜間に摂食し、昼間は食草の根際や土中に潜む。
暗い場所や曇りの日には、日中に摂食することがある。
老熟幼虫は、体長12~13mmになる。
土中で繭を作り、蛹化する。
蛹は黄緑色で5.5~7mm。
羽化した新成虫は、短期間摂食した後、休眠に入り、秋に再び活動する。
参考:ポケット図鑑日本の昆虫1400②(文一総合出版)
イリノイ大学
こんちゅう探偵団
東京23区内の虫2
探蝶逍遥記
長坂蛾庭
オオタコゾウムシの分布と生息実態
奈良病害虫防除所
植物防疫害虫情報
虫ナビ
自然観察雑記帳
北海道外来種データベース
昆虫研究所
残念ながら、顔が写っていません。
このあと、逃げられました。
まぁ、笠間に居ると分かっただけでも、意味はありますね。
ヨーロッパ原産の特定外来生物。
クローバーなどのマメ科の植物につきます。
上翅には縦条があり、淡色と濃色に染め分けられて、ストライプ状になっています。
ところでこの虫の生活環について。
ネット上では、成虫の出現時期を10月~4月とする説と、6~10月とする説があるようです。
前者は成虫越冬だと言い、後者は幼虫越冬と言うことになるようです。
なぜこんな混乱が生じたのでしょうか?
これは、近似種、アルファルファタコゾウムシとの混同があるのではないか、と思われます。
アルファルファタコゾウムシは、マメ科植物を食草とし、秋から活動が活発となります。
この点はオオタコゾウムシも同じなので、それ以外の生態も似通っている、と考えるのが普通だと思います。
しかし、実際には、ちょっと違うのではないか、と思われるのです。
アルファルファタコゾウムシは真冬も活発に活動し、♀は条件が良ければ、冬じゅう産卵し続けるそうです。
春に幼虫が見られ、羽化した新成虫は夏眠して、秋から活動を再開する、というサイクル。
一方、オオタコゾウムシは、通常10~11月まで、長くとも12月くらいまでしか成虫は見られないようです。
(ネット上の画像の日付を数十件、確認した結果)
逆に冬に幼虫が見られた例があります。
幼虫越冬なのではないか、と思われるのです。
イリノイ大学の資料を見ると、あちらでは秋に成虫が活発化、交尾・産卵して、秋に孵化。
幼虫で冬を越し、翌春、早い段階で蛹化・羽化する。
短期間摂食した成虫は休眠し、秋に活動を再開するというサイクルだと書かれています。
勿論、日本とアメリカでは気候が違いますから、単純に結論は出せませんが。
日本では、初めて上陸が確認されてから、しばらくの間、定着しているのかどうかに力点が置かれて調べられていて、生活史については、あまり解明されていないようです。
ともあれ、当ブログは、幼虫越冬を支持することとしておきます。
分類:コウチュウ目ゾウムシ科タコゾウムシ亜科
体長:7.5~8mm
分布:北海道、本州、四国、九州
平地~山地
成虫の見られる時期:6~10月(年1化)
幼虫で冬越し
※10月~4月とするサイトがあるが、アルファルファタコゾウムシとの混同か?
米国のサイトで「クローバーリーフウィービル」とあるのは本種のこと、「アルファルファウィービル」とあるのはアルファルファタコゾウムシのこと。
エサ:クローバー(シロツメクサ)、アカツメクサ、カラスノエンドウ、レンゲ(ゲンゲ)などのマメ科の植物
その他:ヨーロッパからの外来種。
1979年に横浜市で見つかって以来、日本各地に広がった。
北海道では2003年に初報告。
貼り芝の移動に伴って拡散している?
丸味を帯びた体型で、胸背と上翅側面は淡褐色で、灰色、褐色、黄色の鱗片に覆われる。
上翅には縦条があり、凸部は淡色で、凹部は濃色のストライプ状。
凸部には黒色鱗が散らばる。
上翅が全体的に黒化する個体もあるようだ。
(アルファルファタコゾウムシは上翅中央部が濃色。)
アルファルファタコゾウムシと比べて、口吻は太短い。
日本に生息するマメ科を食草とするタコゾウムシ属は、上翅の鱗毛を顕微鏡で観察すれば識別できる。
芝地、牧草地、遊水池、水田畦畔、路傍、荒地などの草原に生息する。
成虫は秋に、茎や葉柄、地際の植物体に産卵する。
1mm程の卵は、産卵直後は淡い黄色だが、孵化が近づくにつれ次第に暗くなり、黒くなる。
秋に孵化した幼虫は、食草の地際や土中で越冬する。
(イリノイ州では、一部の卵は冬を越して、春に孵化するという。)
幼虫は頭の色が茶色、体色は緑色で、背面中央にピンク~赤で縁取られた白い縦帯がある。
(アルファルファタコゾウムシでは、頭は黒、白い帯に縁取りはない。)
※幼虫の側面にある気門の形で、ツメクサタコゾウムシ・アルファルファタコゾウムシの幼虫と区別できる。
脚がなく、粘液を出し、食草にへばりついて摂食する。
(※タコゾウムシ類の幼虫の特徴。)
幼虫は夜行性で、夜間に摂食し、昼間は食草の根際や土中に潜む。
暗い場所や曇りの日には、日中に摂食することがある。
老熟幼虫は、体長12~13mmになる。
土中で繭を作り、蛹化する。
蛹は黄緑色で5.5~7mm。
羽化した新成虫は、短期間摂食した後、休眠に入り、秋に再び活動する。
参考:ポケット図鑑日本の昆虫1400②(文一総合出版)
イリノイ大学
こんちゅう探偵団
東京23区内の虫2
探蝶逍遥記
長坂蛾庭
オオタコゾウムシの分布と生息実態
奈良病害虫防除所
植物防疫害虫情報
虫ナビ
自然観察雑記帳
北海道外来種データベース
昆虫研究所
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます