KONASUKEの部屋

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オオシロカゲロウ(アミメカゲロウ)♀20190903

2020年02月18日 | カゲロウ目
オオシロカゲロウのメス。
尾が3本あります。
オスでは2本。

時に大発生することで知られます。
この時も水銀灯の下に多数の死骸があり、その存在に気付きました。
時刻は19:30頃。
日没後30分~1時間に一斉に発生するそうで、成虫の寿命は長くて2時間。
この日の日没が18:05とのことなので、羽化して30分~1時間というところでしょうか?

極めて良く似た種にアカツキシロカゲロウがあり、形態で区別することは困難です。
ただ、発生時刻が日の出前の限られた時間であることから、オオシロカゲロウと判断しました。

別名:アミメカゲロウ(アミメカゲロウ目の昆虫とは別種、紛らわしいため現在は使われない)
RDB:栃木県・要注目、埼玉県絶滅危惧Ⅱ類
分類:カゲロウ目マダラカゲロウ亜目シロイロカゲロウ科シロイロカゲロウ属
体長:15mm内外 尾の長さ(♂成虫)35mm内外
翅を広げた長さ:約20mm
分布:本州、四国、九州
   平野の渓流、河川中流~下流域の瀬、堰堤、ダム周辺
成虫の見られる時期:9月(年1化、初秋の1週間~数週間)
          卵で冬越し
エサ:成虫・・・食べない
   幼虫・・・砂の中のデトライタス(生物遺骸)、藻類
その他:白くて大型のカゲロウ。
    尾は♂で2本、♀で3本。♂成虫は半透明の翅に白色の翅脈を持ち、腹部背板の模様は明瞭。
    シロイロカゲロウ科は、♂成虫の陰茎が左右に大きく開き、♂成虫の中・後脚、♀亜成虫の全脚が機能的でない。
    幼虫は平地渓流や平地流の砂泥中に棲み、通常、砂で埋まった礫(はまり石)の側面を利用してU字型のトンネルを作る。
    時に石の面を利用せずに、固い泥土の中にU字型のトンネルを作ることも分かってきている。
    かつては瀬で生活すると考えられてきたが、ダム湖内部にも生活することが分かってきている。
    水中から浮き上がり、水面で羽化する(水面羽化)。
    一斉に発生し、交尾飛翔、群飛が認められる。
    どのようにして羽化する時期を決めているのか、ハッキリ分かっていない。
    ♀は亜成虫のまま成虫にならないが、そのまま♂成虫と交尾する。
    単為生殖が行われる♀のみの個体群も知られる。
    成虫の寿命は2時間以下。
    灯りに集まる。
    時に死骸が雪のように降り積もり、車がスリップするほど大発生する。
    大発生の原因の一つとして、ダムや堰堤の建設・運営との関係を指摘する研究もある。
    産卵時には♀は水面に降下し、腹部の先端を水につけて、腹内の全卵を一斉に放出する。
    約半年を休眠卵で過ごす。
    幼虫は突出した大きなあごを持ち、腹部にふさふさとしたエラを持つ。
    体長は20mmに達する。
    特徴①頭部前縁中央部の突起は半円形あるいは三角形で、中央部で凹まない。
    特徴②大あごは前方に伸張し、先端は内側に曲がる。
    特徴③大あごの上側面に無数の突起がある。
    特徴④鰓は第1~7節にあり、第1鰓は単位として棒状、その他は二叉する。

    シロイロカゲロウ属3種の違い
    ※DNA解析では、オオシロカゲロウとビワコシロカゲロウとの間に差異はなく、ビワコカゲロウは湖に適応したオオシロカゲロウの1タイプだとする意見もある。
    ①羽化・産卵の時間帯
     アカツキシロカゲロウ:7~10月の日の出前1時間半前~日の出
     オオシロカゲロウ・ビワコシロカゲロウ:9月の日没後30分~1時間
    ②分布
     オオシロカゲロウ:本州、四国、九州
     ビワコシロカゲロウ:琵琶湖
     アカツキシロカゲロウ:関東平野を流れる荒川や利根川とその支流、那珂川、久慈川
     ※2018年7月、北上川(登米付近)にも大量に生息することが報道された
参考:原色 川虫図鑑 成虫編(全国農村教育協会)
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