KONASUKEの部屋

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ウスベニスジナミシャク20210227・28

2021年03月03日 | チョウ目
ウスベニスジナミシャク。
早春に見られるナミシャク。

こちらは後ろの帯が濃色になっています。

ウスベニスジナミシャクには、シロシタコバネナミシャクという類似種がいるんですが。
「みんなで作る日本産蛾類図鑑V2」では、
・ウスベニ・・・前翅が短く太目
・シロシタ・・・前翅がより縦長
とあります。
しかしこれは相対的な違いなので、相当な個体数の画像を集めないと、比較出来そうもありません。
この識別方法は、KONASUKEにはお手上げですな。

「富山県産蛾類博物館」では、シロシタコバネナミシャクについて、
「最基部の帯が途中で120°ぐらいに折れることが多く、後縁直前でピョンとごく小さく突出する」
とあります。
一方でウスベニスジナミシャクについては、
「前翅の大きな淡色部(中央から内側の半円と、後角域)が目立つ」
とだけあり、比較はされていません。

そこで、「富山県産蛾類博物館」の画像およびネット上の画像を比較検討してみました。
その結果、
ウスベニスジナミシャクでは、
「最基部の帯」と後縁のなす角は90°以上で、途中で90°±α程度で曲がって、前縁にぶつかることが多いのではないか、と思いました。
一方で、
シロシタコバネナミシャクでは、
「最基部の帯」と後縁のなす角が90°より小さく、途中で120°程度で曲がって、前縁にぶつかることが多いのではないか、と感じました。

そうしてみると、今回掲載した画像は、色彩は別種のように違いますが、最基部の帯と後縁のなす角(a)は90°以上で、途中で90°程度曲がって(b)、前縁にぶつかっています。
よって今回は、ウスベニスジナミシャクとします。

分類:チョウ目シャクガ科ナミシャク亜科
翅を広げた長さ:19~25mm
分布:北海道、本州、四国、九州
   平地~山地
成虫の見られる時期:3~4月(山地4下旬~5中旬)
          越冬形態?
エサ:成虫・・・花の蜜
   幼虫・・・アベマキ、飼育記録(アラカシ、イヌブナ、ナラガシワ)
その他:前翅の二帯は黄緑色斑の列で、基部、外縁、ことに翅頂近くに同じ色を表わすことが多いが、変色しやすい。
個体変異が大きく、時に帯が黒褐色になることもある。

シロシタコバネナミシャクに似るが、前翅は太く短め。
前翅最基部の帯と後縁のなす角は90°以上で、途中で90°±α程度曲がって、前縁にぶつかる。
(シロシタコバネナミシャクでは、後縁との角は90°未満で、途中120°程曲がる。)

♂後翅後縁の袋は比較的大きい。
♂♀とも後脛節の距は一対。
触角は♂♀ともに糸状(♂では微毛が生じる)。
普通種。
雑木林で見られ、昼間も飛んでいることがある。
灯火にも来る。
終齢幼虫の体長は約16mm。
参考:富山県産蛾類博物館
   Digital Moths of Japan
   みんなで作る日本産蛾類図鑑V2
   虫ナビ
   北河内昆虫記
   渓舟の昆虫図鑑
   昆虫エクスプローラ


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