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「“茶色の朝”を迎えたくなければ、思考停止をやめることです」 哲学者・高橋哲哉さん

2017-06-17 23:57:38 | 共謀罪 治安維持法

生協パルシステムの情報メディア
COCOKARA  http://kokocara.pal-system.co.jp/2017/06/12/brown-morning-tetsuya-takahashi/より転載

写真=深澤慎平

写真=深澤慎平

「“茶色の朝”を迎えたくなければ、思考停止をやめることです」 哲学者・高橋哲哉さん

  • 2017年06月12日
  • 環境と平和

「ごく普通の」国家が、日々の生活に知らぬ間に忍び込み、人々の行動や考え方をだんだんと支配するようになる――。フランスの寓話『茶色の朝』に描かれたこの世界について、「私たちと無縁ではありません」と語るのは、本書の日本語版にメッセージを寄せた哲学者・高橋哲哉さん(東京大大学院教授)だ。共謀罪の成立や憲法改正に向けた議論が進む中、「思考停止になっていると、日本も“真っ茶色”になりかねませんよ」と警告する。

「茶色」が広がっていくのをやり過ごしてしまった“俺”

 20年前にフランスで刊行されベストセラーとなった『茶色の朝』は、「茶色以外のペットは処分するように」という法律を皮切りに、“俺”と友人シャルリーの身の回りで次々に「茶色」以外の存在が認められなくなっていく物語だ。

なに色だって猫にはかわりないのに、とは思うが、なんとかして問題を解決しなきゃならんというなら、茶色以外の猫をとりのぞく制度にする法律だって仕方がない。

 新しい法律によって、“俺”もシャルリーもペットを始末させられてしまう。権威筋の説明を無批判に受け入れ、すぐに胸の痛みも忘れてしまう“俺”。そのうち、新聞、ラジオ、服装、言葉……とあらゆるものが茶色に染まっていくことに驚きつつも、その都度理由を見つけては違和感をやり過ごしていく。

すごく快適な時間だったし、すっかり安心していた。
まるで、街の流れに逆らわないでいさえすれば安心が得られて、面倒にまきこまれることもなく、生活も簡単になるかのようだった。
茶色に守られた安心、それも悪くない。

『茶色の朝』(2003年、大月書店)より(写真=編集部)

 不安や疑問を封印しているうちに、“俺”は他者の痛みにも鈍感になり、自ら進んで茶色に染まろうとさえする。そんなとき、「以前、茶色以外の犬を飼っていた」という罪でシャルリーが逮捕される。かつて白黒のぶち猫の飼い主だった“俺”は、自身の身も危うくなったと気づき、抵抗してこなかったことを後悔するが、次の瞬間には、抵抗しなかった弁明が次々に浮かんでくるのだった。

政府の動きはすばやかったし、俺には仕事があるし、毎日やらなきゃならないこまごましたことも多い。
他の人たちだって、ごたごたはごめんだから、おとなしくしているんじゃないか?

 だが、ついに、後戻りできない現実が“俺”にも突きつけられる。

だれかがドアをたたいている。
こんな朝早くなんて初めてだ。
……
陽はまだ昇っていない。
外は茶色。
そんなに強くたたくのはやめてくれ。
いま行くから。

 

90年代後半以降、日本でも進む“茶色化”

――特定秘密保護法や安全保障関連法、そして共謀罪と、国家主義的な傾向の強まりを懸念する声が上がるなか、『茶色の朝』は、まさに今の私たちの社会を彷彿とさせるかのようです。高橋さんは、今の日本の状況をどのように見ていらっしゃいますか?

高橋 心理と人権のスペシャリストであるフランク・パヴロフが『茶色の朝』を書いたのは、1998年。当時、西ヨーロッパ全体に広がっていた極右運動への危機意識からでした。

 本書のブームに火をつけたのは、2002年のフランス大統領選です。今回(2017年)の大統領候補だったマリーヌ・ルペン氏の父でもある極右政党の党首が決戦投票まで残ったことに人々が動揺し、人種差別と排外主義で知られる人物を大統領にしてはいけないと、にわかに本書が読み広められたのです。

写真=深澤慎平

 日本語版の出版はその翌年、2003年です。私は、1990年代の後半から日本でも少しずつ国家主義的な流れが出てきていることに懸念を覚えていました。学校で国旗・国歌への忠誠が強制され、反対する先生たちが処分されたり、住基ネットで個人情報を一元管理しやすくしたり、“盗聴法”(※1)をはじめとする国民への監視を可能にする法律が次々に成立したり……。『茶色の朝』は、日本に生きる私たちにとっても無縁ではないと考えました。

 人々の感情に不安や不満がたまっているような社会では、分かりやすい言葉を声高にぶち上げる相手を救世主のように信奉しがちです。強い言葉を発する政治家が出てくると、それによって何か現状の問題が一気に解決するんじゃないかという期待を多くの人が抱いてしまう。戦前の日本がまさにそうした状況でしたが、90年代後半から現在まで、それに似た危うい傾向が続いていることを感じますね。

※1:正式名は「犯罪捜査のための通信傍受に関する法律」

写真=深澤慎平

“茶色の朝”は、小さなやり過ごしの積み重ねの結果

――『茶色の朝』では、「茶色」以外の色というだけで自分のペットが殺処分されてしまうという理不尽なことが起こっているのに、主人公は、驚いたり悲しんだりしながらも、最後まで抵抗することはありません。ここから私たちは何を学ぶべきでしょうか。

高橋 従っていればそんなにひどいことにならないだろう、自分自身が危険にさらされているわけではないという感覚は、多くの人に共通のものかもしれません。心のどこかに引っかかるものがあっても、日常生活に紛れて忘れてしまったり、煩わしさに口をつぐんでしまったり……。法律や制度にも、逆らわずにやり過ごしていれば、とりあえず面倒なことにはならないだろうと。そんな傾向が確かに私たちの中にもあるのではないでしょうか。

 例えば3.11の原発事故についても、事故直後は自分たちにも危害が及ぶかもしれないと、首都圏でも反原発一色になったのに、今は、「あれは福島の事故だ」と引いて見ている人が多いようですね。だから「そろそろ原発を再稼働してもいいんじゃない」となる。沖縄の基地問題も、力で反対の意思をくじこうという、明らかに日本の民主主義の理念に反することが行われているにもかかわらず、沖縄の話だから、と他人事のように見てしまう。

 私は、原発事故が起きた時、「ああ、茶色の朝が来てしまった」という感覚をもちました。原発を以前から危険視する見方はあったし、故障や不具合が繰り返されるなど予兆もあったのです。それでも私たちは、積極的に賛同はしないまでも「大事故は起きないだろう」とたかをくくって、現実を直視することから逃げてきてしまった。「茶色の朝」は、決して突然訪れるのではなく、それまでの小さなやり過ごしの積み重ねの結果なのです。

写真=深澤慎平

“共謀罪”で、権力による監視体制が完成に近づく

――“共謀罪”とも呼ばれる「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案の成立に向けた議論の中では、「本当にテロ対策になるのか」「一般人も対象になるのではないか」といった疑問や不安の声が上がっています。

高橋 実際に罪を犯さなくても、計画段階から罪に問われる可能性がある共謀罪には、市民一人ひとりの心の中に踏み込んだ監視、捜査が歯止めなく行われていく懸念があります。これによって、権力による市民の監視体制が完成に近づくことを感じます。

 多くの人は、「自分はテロを計画しないから関係ない」と傍観しているかもしれませんが、警察、権力側が何をもって捜査対象と判断するのかが問題です。法務大臣が、ビールと弁当を持っていたら「花見」、地図と双眼鏡を持っていたら「犯行現場の下見」などと説明しているくらい基準がいい加減なんですから。拡大解釈や法改正を経て市民を弾圧する道具となった治安維持法と本質的に変わらないんじゃないか、と言っている人もいます。

写真=深澤慎平

 国策への反対意見を委縮させることも危惧されています。今でさえ、例えば沖縄の基地建設反対運動では、中心人物の一人がブロックを積み上げたという理由で何カ月も拘留されました。これは国際的に非難されましたが、日本ではほとんど報道されなかった。今後、反基地や反原発など国策に反対する活動の関係者がどんどん捜査対象にされることを懸念する見方もあります。

 特定秘密保護法、安全保障関連法、憲法9条の改正論議といった流れの中で見たとき、そこに“共謀罪”が加わってできる体制がどういうものであるか。戦前、戦中には、個人の自由や人権を奪い、体制への批判を封じ込めようとする法律や制度がありました(※2)。それらと同じ影響が懸念される法律や制度が、昔と全く同じ形ではないにしても、今また、そろってしまうという感が否めません。

※2:戦前に制定された法律には、治安警察法(1900年制定、1945年廃止)、治安維持法(1925年制定、1945年廃止)、国家総動員法(1938年制定、1946年廃止)などがある。

自分の頭で考え、声に出して、動いてみる。そのことが、社会を変える力になる

――大きな政治の動きに対して、なかなか国民の声が反映されにくいといわれています。「茶色の朝」を迎えないようにするために、私たちはどうすればよいのでしょう。

高橋 考えることをやめてしまう、つまり思考を停止してしまうのが一番怖いですね。とにかく自分の頭で考え続けること。考えたら声に出してみる。動いてみる。誰かに話してみる。

 『茶色の朝』の主人公も、最後に自分が捕らえられる番になって、ようやく「抵抗すべきだった」と後悔しますが、考えることをすべて他人任せにして、「こんなはずじゃなかった」「だまされた」と言っても後の祭り。それが、本書が一番伝えようとしていることです。

 例えば、太平洋戦争でアメリカと戦闘を始めた時にも、日本が勝てるわけないと分かっていた人も一部にはいました。でも、いざ開戦となったら、国中がたちまち熱狂に包まれてしまった。ヒトラーを支持したドイツ人も、先の先までは考えていなかったでしょう。当時に比べ、今は情報があふれて簡単に手に入る時代です。だからこそ、本当にその情報が信頼できるのか、どこまで信用できるのかを自分で調べて、判断する冷静さが必要ですね。

 考えるきっかけは、ごく個人的なことでいいんです。なんでこんなに生きにくいのだろうとか、なんで希望している通りにいかないんだろうとか。例えばふだんの買い物で食品を選ぶことだって、社会のしくみを考えるきっかけになる。そうして考えていくうちに、報道を通して伝えられてくるような国際情勢についても、原発や基地や憲法の問題も、全て自分につながっているということを理解できるようになるのだと思います。

写真=深澤慎平

 こんなドイツ人の牧師の言葉があります。「最初、彼らは共産主義者を攻撃した。私は違うから黙っていた。次に社会主義者を攻撃した。私は違うから黙っていた。次に自由主義者、次にユダヤ人……最後は自分も攻撃される側になったが、誰も助けてくれなかった」

 今、日本で起きていることは全て、多数の有権者が支持する内閣の下で行われていることです。結果は自分たちに跳ね返ってくる。逆にいえば、今が社会を変えるチャンスかもしれません。問題が大きくなるほど関心を持つ人も増える。より多くの人が考えて、参加することが、社会を変える力になります。原発も米軍基地も実は自分たちの問題であるということをどこまで考え続けられるか。それを私たちは問われているのだと思います。

茶色の朝

物語/フランク・パヴロフ(藤本一勇訳)
絵/ヴィンセント・ギャロ
メッセージ/高橋哲哉
(2003年、大月書店)

これは昔々ある国に起こったおとぎ話ではない。

フランスで100万部突破のベストセラー。

世界10ヶ国以上で出版。「ごく普通の」国家が、日々の生活に知らぬ間に忍び込み、人びとの行動や考え方をだんだんと支配するようになるさまを描いたショート・ストーリー。

日本語版のためにヴィンセント・ギャロが描いた「Brown Morning」14点と、哲学者・高橋哲哉のメッセージが加わった日本だけのオリジナル編集。

原著者/Franck Pavloff
原著名/Matin brun

tetsuya-takahashi

Interviewee

高橋哲哉
たかはし・てつや

1956年福島県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科教授。哲学者。現代世界の諸問題について、深く鋭い思索と問題提起を行っている。著書:『「心」と戦争』(晶文社)、『記憶のエチカ―戦争・哲学・アウシュヴィッツ』(岩波書店)、『歴史/修正主義』(岩波書店)、『テリダ―脱構築』(講談社)、『戦後責任論』(講談社)、『逆光のロゴス』(未来社)など。

取材・文/高山ゆみこ 撮影/深澤慎平 構成/編集部

 

 

 


【共謀罪】閣議決定 野党「安倍政権が作ろうとする恐ろしい社会」  〔田中龍作ジャーナル 3.21〕

2017-03-22 02:33:12 | 共謀罪 治安維持法

http://tanakaryusaku.jp/2017/03/00015562より転載

【共謀罪】閣議決定 野党「安倍政権が作ろうとする恐ろしい社会」

参加者たちは冷たい雨に打たれながら「共謀罪(の国会上程)を閣議決定するな」と訴えた。=21日朝、首相官邸前 撮影:筆者=

参加者たちは冷たい雨に打たれながら「共謀罪(の国会上程)を閣議決定するな」と訴えた。=21日朝、首相官邸前 撮影:筆者=


 真冬に逆戻りしたかのような寒い朝、政府は「平成の治安維持法」の国会上程を閣議決定した。

 法案が提出されれば、可決成立する可能性が高い。特定秘密保護法、労働者派遣法、戦争法制などがそうだった。憲法に違反していようがお構いなしなのである。

 「閣議決定させてはならない」。けさ早くから市民たちが冷たい雨の降りしきるなか首相官邸前に集まり、抗議の声をあげた。

 野党議員も傘をさして参加した。日本共産党の藤野保史・衆院議員が問題をズバリ指摘した。

 「特定秘密保護法で政府のやっていることを国民に隠し、盗聴法と共謀罪で国民が何をしようとしているのか監視し逮捕する。安倍政権が作ろうとしている恐ろしい社会だ」。

 共謀罪(テロ等準備罪)の危険性は、安倍政権にとって目障りな勢力を一網打尽にできることだ。

「社会運動は抑圧しない」という警視庁の見解を掲載した戦前(1925年)の新聞。

「社会運動は抑圧しない」という警視庁の見解を掲載した戦前(1925年)の新聞。


 日弁連共謀罪法案対策本部・副本部長の海渡雄一弁護士は、沖縄平和運動センターの山城博治議長が微罪で逮捕され、5ヶ月以上も勾留された例をあげた。

 山城議長は、キャンプシュワブのゲート前にブロックを積んだことで、威力業務妨害罪に問われた。事があって10ヶ月も経ってから逮捕したところに警察の意図がありありだった。

 海渡弁護士は「組織的・威力業務妨害罪をこれに適用しようとしている」と危機感を強めた。実際、山城議長のそばにいた人物は逮捕されている。

 安倍首相らがふたこと目に言う「一般の人が対象になることはない」は大ウソである。歴史がそれを証明している。

 1925年(大正14年)、治安維持法を制定した際も当時の政府は「社会運動が抑圧されることはない」と言っていた。(当時の新聞参照)

 だが治安維持法は猛威をふるい、社会主義の書物を持っていただけで思想犯として投獄され拷問に遭った。獄中死は枚挙に暇がない。

 集会に参加した男性(60代)は、共謀罪施行後の社会を強く憂う。

 「こうやって声をあげることができなくなってしまう。一番気の毒なのは若者たちだ。ヒトラー政権時のように皆、服従した社会になってしまう」。

  ~終わり~


   
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政治

 

 


“共謀罪” 閣議決定にほくそ笑む金田法相と公明党の不作為 〔日刊ゲンダイ 3.21〕 …森友騒動のウラで希代の悪法は着々と進められていた。

2017-03-22 02:25:30 | 共謀罪 治安維持法

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/201862/1より転載

“共謀罪” 閣議決定にほくそ笑む金田法相と公明党の不作為

2017年3月21日

金田勝年法相(左)と山口那津男・公明党代表(C)日刊ゲンダイ 
金田勝年法相(左)と山口那津男・公明党代表(C)日刊ゲンダイ

 

 森友騒動のウラで希代の悪法は着々と進められていた。共謀罪を盛り込んだ組織的犯罪処罰法の改正案が21日、閣議決定した。“籠池劇場”や石原喚問の陰に隠れてしまった感があり、これにほくそ笑んでいるのは金田法相と公明党だ。

 安倍政権は「テロ対策」や「五輪開催」をこじつけ、今国会での成立をもくろむが、1月からの国会審議は紛糾の連続だった。所管の金田法相は答弁のたび、ボロが出る希代の珍大臣。2月8日の衆院予算委では、観念したように、「私の頭脳が対応できなくて、申し訳ありません」と開き直るありさまで、大臣辞任は時間の問題だった。

 ところが、だ。政界関係者が「金田法相にとっては絶好のタイミングで森友問題という“神風”が吹いた」と言うように、2月9日に朝日新聞が国有地売却問題を報じて以降、国会は森友一色に。金田法相への追及は弱まり、いつしか、予算委にも呼ばれなくなった。本人もまさか、共謀罪の閣議決定まで大臣でいられるとは思ってもみなかっただろう。

■公明党の政治スタンスが問われる一大テーマ

 公明党にとっても共謀罪は難題だった。

「創価学会の牧口常三郎初代会長は治安維持法違反で検挙され、獄死しました。“平成の治安維持法”と呼ばれる共謀罪は、公明党の政治スタンスが問われるテーマ。カジノ法案のように党内を二分してもおかしくないのに、森友騒動に世間が注目する中、当初案の微修正でアッサリ了承です」(前出の政界関係者)

 この対応に落胆する創価学会員は数多い。現役の会員が内情を明かす。

「安保法と同じく、共謀罪への賛成は、創価学会のアイデンティティーを否定するものです。うすうすおかしいと思っている学会員もいますが、学会幹部は開き直っています。政権与党にいることを最優先し、一昨年の安保法容認以降、20万人程度の“信者離脱”はやむなしと考えているようです」

 大メディアもせめて籠池理事長を追っかけ回すパワーの10%でも共謀罪に回せば、世論も変わるのに……。

■関連記事

 

 


3月21日 「テロ等準備罪」新設法案を閣議決定!~法務大臣さえも理解していない法案が閣議決定。ブラックジョークか!!

2017-03-22 00:54:02 | 共謀罪 治安維持法
YK #共謀罪  絶対反対!YK #共謀罪 絶対反対! @YK49150270  

NHK10時のニュース。 「テロ等準備罪」新設法案を閣議決定。
 

 
 
誰をどんな理由で逮捕し処罰するか決めるのは独裁政権だし、その過程は特定秘密保護法で隠蔽される。
計画に合意したとみなされただけで全員処罰。
 
 

法務大臣さえも理解していない法案が閣議決定。ブラックジョークとしか思えない。
AEさんFB:写真は3月21日報道ステーションより)
画像に含まれている可能性があるもの:1人、座ってる、テキスト


 

毎日新聞  http://mainichi.jp/articles/20170321/k00/00e/010/140000c

要件絞り閣議決定 テロ対策、野党「乱用の恐れ」

 政府は21日、組織犯罪を計画段階で処罰可能にする「共謀罪」の成立要件を絞った「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案を閣議決定した。各国が協力して組織犯罪を未然防止する「国際組織犯罪防止条約」締結のための法整備が目的。政府は2020年の東京五輪・パラリンピックに向けたテロ対策の一つと強調し、今国会中の成立を目指すが、野党側は「捜査当局の乱用の恐れがある」などと反発している。

 同条約は国内で「重大犯罪の実行の合意」を犯罪化することを求めている。このため、政府は03~05年に「共謀罪」新設の関連法案を国会に3度提出。当時の法案は適用対象を単に「団体」とし、犯罪を合意(共謀)しただけで処罰できる内容だったため、「一般の民間団体や労働組合も対象になる恐れがある」などと野党が批判し、いずれも廃案になった。

 こうした経緯から、テロ等準備罪は、適用対象を重大な犯罪の実行を共同の目的とした「テロリズム集団その他の組織的犯罪集団」と条文に明示。凶器購入の資金調達や犯行現場の下見といった犯罪の「実行準備行為」を新たな要件に加え、犯罪の合意を「共謀」から「計画」に言い換えた。その結果、組織的犯罪集団の活動として、2人以上で具体的で現実的な犯罪計画を作り、計画に基づいた準備行為があった時点で初めて処罰できるように要件を厳しくした。

 テロ等準備罪は「呼称」の位置付け。2月末に与党に示した改正案には条文に「テロ」の文言がなく、野党側から「テロ対策との印象操作だ」などと批判されたため、組織的犯罪集団の例示として「テロリズム集団」を加えた。対象犯罪は当初の676から組織的犯罪集団の関与が現実的に想定される277に絞り込んだ。 <iframe style="height: 0px; width: 100%; margin: 0px; display: block; border-image: none; padding: 0px;"></iframe>

 条約は00年に国連総会で採択され03年に発効。日本も同年に国会承認した。現在、187の国・地域が締結しており、経済協力開発機構(OECD)の加盟35カ国で未締結は日本のみ。政府はテロを含む組織犯罪の未然防止に向けた国際協力の枠組みに入ることで、捜査共助や逃亡犯罪人の引き渡し、組織犯罪関連情報の入手などが容易になるメリットがあるとしている。【鈴木一生】

■テロ等準備罪を新設する改正案の骨子

犯罪主体 テロリズム集団その他の「組織的犯罪集団」の団体の活動として、当該行為を実行するための組織によるもの

対象犯罪 (1)テロの実行(2)薬物(3)人身に関する搾取(4)その他の資金源(5)司法妨害--の5分野277個

実行準備行為 計画をした者のいずれかにより、その計画に基づく資金または物品の手配、関係場所の下見その他の計画をした犯罪を実行するための準備行為

法定刑 死刑や10年を超える懲役・禁錮を定めた犯罪の計画は「5年以下の懲役・禁錮」、4年以上10年以下の懲役・禁錮を定めた犯罪の計画は「2年以下の懲役・禁錮」

 犯罪の実行着手前に自首した場合は、刑を減軽または免除


Copyright 毎日新聞

 

 

 

 


【共謀罪】名前を変えてもレッドカード! …3月世論調査:1月調査を逆転、反対派は45%、賛成は33%

2017-03-15 00:40:16 | 共謀罪 治安維持法

 

画像に含まれている可能性があるもの:1人、テキスト

 

fusae @FATE_SOSEI 

大阪弁護士会館から大阪市役所に向かう ものすごい人数です。昼休みを利用したデモっていいね。見てる人がたくさんいる。


 

東京新聞 TOKYO Webhttp://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201703/CK2017031302000121.htmlより転載

共謀罪「反対」が多数 1月調査を逆転 45%、賛成は33%

 共同通信社が十一、十二両日実施した全国電話世論調査によると、大阪市の学校法人「森友学園」に国有地が土地評価額より格安で売却された問題について、86・5%が「適切だと思わない」と回答し、「適切だと思う」の6・6%を大きく上回った。理事長退任の意向を表明した籠池泰典氏を国会招致し、説明を求めることに「賛成」との回答が74・6%に上った。

 内閣支持率は前回二月より6・0ポイント減って55・7%。不支持率は3・5ポイント増の30・7%だった。共謀罪の趣旨を含む組織犯罪処罰法改正案については、反対が賛成を上回った。

 国有地払い下げの経緯に対し、政府が十分に説明していると思うとの回答は5・2%にとどまり、「思わない」は87・6%に達した。学園との関係を巡る安倍晋三首相のこれまでの説明を「納得できない」としたのは58・3%になった。

 共謀罪の構成要件を変えた組織犯罪処罰法改正案については反対が45・5%、賛成は33・0%だった。賛成42・6%、反対40・7%だった一月調査とは賛否が逆転。政府はテロ対策が目的だと説明しているが、与党に当初示した条文案に「テロ」の表記がなかったことなどが影響したとみられる。

 天皇陛下の退位を巡る法整備に関し、政府方針の「一代限定の特別法」の支持は27・6%にとどまった。

 戦前の教育の基本理念を示した教育勅語を巡り「精神を取り戻すべきだ」とした稲田朋美防衛相の答弁を、71・8%が「防衛相としてふさわしくない」とした。

 政党支持率は、自民党が前回比0・8ポイント減の43・8%で、民進党が同2・1ポイント増の9・4%。公明党2・8%、共産党3・7%、日本維新の会2・0%、自由党0・3%、社民党0・8%、日本のこころ0・3%。「支持する政党はない」とした無党派層は36・0%だった。

自動代替テキストはありません。