爺さんが伝えたいこと

寡黙に生きて来た爺さんが、一つの言葉ででも若い人達の役に立つならば、幸いです。

貧乏神を近づけない

2022-05-04 10:32:33 | 日記
貧乏をしている人に「あの人には、貧乏神がついているね」と言うのは、大きな間違いである。

貧乏神は、貧乏な人にくっついているのではない。

むしろ、お金持ちにくっついて、お金持ちを苦しめるのである。

では、どんなお金持ちに、貧乏神がつくのか。

自分が稼いだお金を、自分の快楽や贅沢だけに使う人に、天から貧乏神が下りてきて、ぴったりとくっつく。

そして、こんなエゴのお金持ちには、決して安楽を与えない。

逆に福の神は、人の為にどんどんお金を使うお金持ちがいると、天からさっとやって来て、その人に味方して、幸せを守ってくれる。

貧乏な人でも、たとえいささかでも「人の為」にお金を使う人には、素敵な福の神がつくのだ。

「道に志す」という「道」とは、天道である。

天道は、利己的な考えで生活をしている人には、少しも力を貸してくれない。

お金が有ろうと無かろうと、誰であろうとかれで有ろうと「人を思いやり、人に尽くす人」に協力してくれる。

二宮尊徳は、貧乏のどん底に生まれた。

幼少から始まる寺子屋へも、月謝がなくて行けなかった。

母親はお盆に砂を敷いて、箸で字を書いて教えた。

ある日に嵐があって、堤が破れ洪水になった。

その時に村をあげての堤防工事に、父親は重病で手伝いに行くことが出来なかった。

尊徳は夜なべでわらじを作り、作業中にわらじの破けた人に配った。

彼は青年時代になると、大欲を抱いて働き、大きな富を得たが、自分の生活は質素を守り、倹約した資本を元に、多くの困窮した村民を救った。

彼は武士も敵わぬ偉業を、次々と達成した。