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含み飲み

2020-05-27 08:08:00 | 高齢文化 高齢者の学び シニアライフ

「朝起きる。コップ一杯の水を飲む。」




どこかの小誌で、そう書いた。二度書いた。




今日は、この「水を飲む」ということについて書く。



「朝起きる。コップ一杯の水を飲む。」というのは、もう少し細かく言うと、「朝起きるお手洗いに行く生ぬるいお湯で口をすすぐ(数回)水をゆっくり飲む」ということになる。



①生ぬるいお湯で口をすすぐというのは、寝ている間に口の中に繁殖した雑菌を口外に出すということと、実際に飲むまでからだに冷水の刺激を与えないということを意味する。



②水をゆっくり飲むというのは、いきなり冷水で内蔵を冷やすのは良くないということばかりではなく、むしろ、寝起きのからだが水を吸収しやすくするためでる。



三枝龍生は、「体は何でも知っている」の中で『知って得する「含み飲み」』と「高級ワインは唾液と一緒に飲むべし」のチャプターで、次のように書いている。




「含み飲みとは、どんなものでしょうか?一般的には、水を少し口に含んでから、やおら飲むことぐらいにしか思われていませんが、本格的にはもう少しややこしいものなのです。」




中略




「だから、冬場に水をそのままガバガバ飲んでも、体に吸収されず、単におしっこに変身するだけになってしまうのです。そのときに飲む水を、体の敵ではなく、仲間なんだよと体内に教えるには、唾液という調整役のコーディネーターが付いていないといけません。そうして初めて、水の吸収力が良くなるわけです。




ですから、これから述べる含み飲みとは、唾液をいかに水に絡ませて飲むかという技術だと思ってください。」





「まずはじめに、少な目の水を口に含み、できたら一分ほど口の中で遊ばせます。そうすると、どろっとした濃いめの唾液が出てきますので、これを一回、下品ですがペッと吐き出してしまいます。こうすることにより、体は水分受け入れの準備に真剣になりだすわけです。」





「次に、舌の裏を湿らせるように少量の水を口に含み、しばらくおいてからゆっくり飲み干します。確かにこんなことをしていると、コップ一杯の水を飲むだけでも五分以上かかってしまいますが、その効果たるや歴然です。」





(おまけ。以下、おまけで引用。「たとえば、ワインのソムリエが試飲するときには決まってと言っていいほど口をグジュグジュとしたあと、唾液を混ぜてワインを飲み干します。ワインは、唾液入りの味で競うのです。もし、あなたの恋人や友人が高級なワインを含み飲みもしないで、がぶがぶ得意げに飲んだのなら、アホと思ってください。」)





朝起きて、コップ一杯の水を飲むという行為が何となくわかってきたように思うのですが・・・。