五木寛之に白秋期という本がある。
本のタイトルは
「白秋期」〜地図のない明日への旅立ち
最初、白秋期の意味が分からなかった。
調べてみると
古代中国では陰陽思想が主流で、季節や方角は、色彩に紐づけて考えられていた。古代の日本人もそのまま受け入れて応用していたようだ。
例えば、次のような方位もその影響である。
[東:青龍][南:朱雀]
[西:白虎][北:玄武]
さて白秋期だが、五木寛之は次のように分けている。
- 青春:誕生~25歳頃まで
- 朱夏:25歳頃~60歳頃まで
- 白秋:60歳頃~75歳頃まで
- 玄冬:75歳頃~
次のようなまえがきがある。
人生を、青春、朱夏、白秋、玄冬の四つの時期に分けて考えれば、白秋期とは五十歳から七十五歳あたりまでの二十五年間である。その季節を私たちはどう生きるのか。
白秋期は晩年ではない。フィジカルにはさまざまな問題を抱えていたとしても、いまの五十歳から七十五歳までの時期は、むしろ人生の収穫期ではないかと、私は思っている。
50代からはじまる「白秋期」に収穫の実りを得るためには、毎日とどう向きあうか。
誰もが避けられない3K問題(健康、経済、老後の孤独)と、どのようにつきあえばよいか。
87歳の五木寛之が、自らの生の実感を込めて人生後半の生き方のヒントを書いている。
※まえがきには、「50代からはじまる」と書いてあるが
目次には、
1章 白秋期は人生の黄金期――六十代からはじまる黄金時代
目次には、
1章 白秋期は人生の黄金期――六十代からはじまる黄金時代
と書いてあるから白秋期とは、年齢で言えば、
60歳頃~75歳頃までをさす。
(私的には、白秋期:60歳頃~80歳頃まで 玄冬期:80歳頃~ で良いと思うのだが。人生100年時代だから。)
まだまだ動ける。まだまだ創れる。まだまだ楽しみが待っている。
雑感35
人が学ぶのは、そこに感動があるからだ。》シニアの仲間たちと何年間か芭蕉の勉強をした。↑これは、その時の合言葉だ。
《芭蕉と富士》
霧しぐれ富士を見ぬ日ぞ面白き
富士の山蚤が茶臼の覆かな
雲を根に富士は杉形の茂りかな
富士の風や扇にのせて江戸土産
富士の雪慮生が夢を築かせたり
目にかかる時やことさら五月富士
雑感36
1986年、英仏米の歴史ドラマ。『ミッション』(The Mission)の音楽。
曲名「ガブリエルのオーボエ」
ガブリエルとは、映画の中に出てくるイエズス会宣教師ガブリエルのこと。