松本町長に校旗を返納する松下瑞歩さん
スライド上映で学校活動を振り返る
学校統合に伴う日高町の比井小学校閉校式は28日、同校体育館で開催。卒業したばかりの6年生も含めた全校児童や地元民ら関係者140人が出席して、学校活動協力者へ感謝状を贈ったり、学校活動をスライド上映して振り返るなどし、児童代表から町長への校旗返納で146年6カ月余りの長い歴史に幕を閉じた。児童は4月から統合先の志賀小へ通う。
松本秀司町長が「比井小はこれまで多くの児童を育ててきた。歴史、伝統は絶えることなく、児童達の中に受け継がれていく。今後、児童は志賀小学校に通うことになるが、地域の皆様にも変わらぬ温かいご支援、ご指導をお願いしたい。長い間ありがとうございました」と式辞。
森順教育長が「比井小は明治7年9月16日に創立開校し、昭和27年の火災により校舎が焼失したことにより、それ以前の詳しい資料は残っていないが、明治、大正、昭和、平成、令和と長い時を地域住民とともに歩んだ」と述べ、昭和48年に現校舎が建設され、49年に100周年記念式典を開催、平成6年に阿尾小と比井小の統合、7年の阪神淡路大震災で義援金活動を展開、10年に校舎耐震化工事を終え、16年に現体育館が完成、学校給食も始まったなどと経過報告。
令和2年度同校活動に協力があった学校運営協議会の塩崎貢さん、宮本雅文さん、玉置雅孝さん、塩嵜隆弘さん、東吾和佳さん、農業体験指導者の皿山守さん、表具陽一さん、浜口正人さん、狩野治夫さん、熊野古道散策指導者の木村泰史さん、深海泰治郎さんの計11人に対する町長感謝状を代表して、同協議会長を務める塩崎さんが受けた。
この後、米作り体験や運動会、夏合宿、修学旅行などをスライド上映して学校活動の様子を振り返り、児童を代表して5年生の松下瑞歩さんが松本町長に校旗を返納、最後に録音の校歌を流して名残を惜しんだ。
松下さんは「校旗を返すときは感謝の気持ちを込めました。比井小がなくなることは寂ししゃい気持ちでいっぱいですが、志賀小へ行っても勉強を頑張り、友だちをたくさん作りたい」。昭和41年度卒業生の塩崎さんは「母校の思い出が多くありすぎて寂しさはひとしお。学校は地域の文化だった。今後は残った校舎を活用できるように検討してもらえれば」と話した。
閉式後、出席者で記念撮影。予定していたバルーンリリースは雨のため中止して風船を配った。
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