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山名実・由良町長、任期1年切る 明言避けるも続投に意欲の構え 〈2023年7月1日〉

2023年07月01日 08時30分00秒 | 記事


住民との対話を重視する山名実町長


 山名実由良町長(67)=当選1回・吹井=は、任期満了(来年5月18日)まで1年を切った。就任当初から「住民との対話」を重視し19地区で地区懇談会を開催し、子育て支援、高齢者福祉の増進など住民目線での町づくりに取り組む。次期町長選への出馬については明言を避けたものの「今のままでは終われない」と続投に意欲を見せており、正式な表明は今秋以降になりそうだ。

 令和2年に執行の町長選は現職の引退に伴い新人同士の三つどもえ戦で、元町議による一騎打ちとなり、山名氏が211票差で激戦を制し初当選。「若人が集う実りある町づくり」「子育て世代にやさしい実りある町づくり」「高齢者にやさしい実りある町づくり」を掲げ、町政のかじをとってきた。
 就任時、新型コロナウイルスの感染拡大により3年間はコロナ対策に追われる日々で、ワクチン接種、国の交付金を活用し事業者の経済支援や住民の生活支援などにあたった。
 そんな中、力を入れてきたのが子育て支援。人口減少が進む中、由良から人が流出しないようにと、新婚世帯への住宅補助、出産祝い金(1人につき10万円)、紙おむつ購入費を増やし対象商品を拡充、ファミリーサポートに加盟し子育てしやすい環境づくりの整備に取り組んだ。
 高齢者福祉では、80歳以上等が対象の福祉タクシー券を利用しやすいよう100円券(150枚綴・1万5000円)に変更など。防災・減災では一時避難場所の整備へ補助、大規模災害の発生に備え近隣市町だけでなく、かつらぎ町や岡山県総社市と防災協定を締結するなど自治体の枠を越えた連携も。
 また、農漁商工業者の所得を増やそうと、ふるさと納税の活用を推進し、7000万円余りの寄付が寄せられているという。地域おこし協力隊の活用にも力を入れ、現在4人の隊員を採用、外部人材を登用し観光協会の事務などを担う地域プロジェクトマネージャを新たに採用、アイドル・由良ゆらさんを初の町観光大使に任命。定住・移住対策では町外の人を対象に空き家を購入した人に補助(上限80万円)するなど人口増に取り組む。
 3年間の自身の取り組みを振り返り、町長は「子育て支援では旧中央保育所の公園整備、各地区の自主防災会に補助を行い行政ではできないことをやって頂けるような体制づくり、ふるさと納税の寄付額を増やすなど、やりたいことはまだまだあります」と話し、続投の公算は大きい。


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