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御坊市 エンディングノート来年度配布へ 〈2024年9月20日〉

2024年09月20日 08時30分00秒 | 記事


権利擁護推進協議会でノートの内容を決定


 御坊市介護福祉課は、自分自身に万一のことがあった時に備え、自分に関するさまざまな情報をまとめておく御坊版オリジナル「エンディングノート」を令和7年度からアクティブシニア世代を中心に全世代の希望者に配布する。自分を見つめ、考える「自伝史」のような意味合いを持つノートにしており、今後、地方紙や広報誌、SNS、チラシなどでPRに努め、市内への普及に力を入れる。
 高齢社会で全国的に認知症や障害等で生活のしにくさを抱えている人、身寄りのない人らが増え、権利擁護のニーズが高まっている中、個々の判断能力が低下する前に自分自身の将来について考える必要があるとし、元気なうちに自分に関するさまざまな情報をまとめておく「エンディングノート」を作成。
 一般的に自分の死後、家族が困らないように財産や口座の情報、葬儀等に関する希望を書き留めるが、市は自分自身の将来を考えるきっかけづくりとして「言葉で伝えられなくなった時に自分の意志を伝えられるノート、自伝史のような意味合いを持つノートにしよう」と、市権利擁護推進協議会メンバーの意見を聞きながら独自のエンディングノートを検討してきた。
 18日に開いた同協議会でノートの最終案を示し、了承を得た。「つなぎたい想い」と題し、プロフィール(名前、生年月日、趣味、特技、好きなことなど)や家族等の連絡先リストのほか、介護や医療が必要になった時の希望(病名や告知、延命治療の意思表示、最後を迎えたい場所)や財産(預貯金、年金、保険、不動産等)葬儀・お墓の希望などを記してもらう。
 自伝史として出生~10代や20代、30代と年代別の振り返り、これからやってみたいこと・続けていきたいこと、行ってみたいところ、会いたい人、大切の人へのメッセージなども書き込めるようにした。家族と相談して書いたり、好きなページから書きこんだりと自由に活用でき、定期的に書き直しもできる。極力かさばらないように配慮し、A4サイズの15ページ(表紙、裏表紙除く)にした。
 配布対象は市民。主にアクティブシニア世代(おおむね55歳以上)や障害者に印刷・製本したノートを配布するが、希望があれば全世代に配布する。市外の希望者はホームページからダウンロードできるようにしたり、製本ではなくカラープリントでよければそれを配布。各種PR活動のほか「エンディングノートを書こう会」の開催なども検討しており、来年度から市民への普及に力を入れる。


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