すみれ棟周辺の調査ポイントに鋲を設置
建物(駆体)に付帯する外構部等で地盤沈下が疑われている御坊市の公営住宅グリーンハイツすみれ棟周辺で地盤調査が始まった。32地点のポイントで9月末から2月末までの半年間にわたり月1回測量を続け、建設当時の地盤の高さと比較するなどし、地盤沈下の有無を検証する。今年度末に結果が判明し、地盤改良工事など対策が必要と判断されれば長寿命化事業で対応する考え。
グリーンハイツは大洋化学(株)東側の堤防道路(都市計画道路・道成寺天田橋線)そばにあり、すみれ棟やコスモス棟、カトレア棟などが建設されている。このうち、すみれ棟は平成9年度に完成。鉄筋コンクリート造3~4階建ての建物が10棟ある。3年前に地中に埋設していたガス管からガス漏れが発生している恐れがあったことから応急対策としてガス管を地上に出して対応している。
地震対策で地中埋設に戻すことを考えているが、ガス漏れの原因が分かっていないため、昨年度で簡易調査したところ、建物に付帯する外構部や排水桝周りの一部に沈みがあることが確認された。これまでに壁に亀裂が入ったり、部屋の扉が開閉しにくくなったなどの事例がないことから「建物自体への影響はない」としているが、周辺の地盤沈下が疑われるため、今年度で本格調査を実施する。
調査を行うのは、すみれ棟周辺の30地点と、建設時にボウリング調査を行っているコスモス棟周辺、カトレア棟周辺各1地点のあわせて32地点。各地点に水準点の鋲が設置され、今月末から測量を始める。2月末まで半年間続け、月1回測量を行い、建設当時の地盤の高さと比較して地盤沈下の有無を調べるほか、地盤変化観測も行い、沈下しているなら現在も進行しているかなども検証する。
市住宅対策課によると建物は、地下に杭を打って建てたのではなく、地下5メートル付近にある支持層の上に基礎を乗せる形で建設されているとのことで、仮に建物を含めた広範囲で地盤が沈下しているとなると、大掛かりな地盤改良工事が必要になってくるという。来年3月末に結果が判明するため、同課は「結果を待つしかない」としている。地盤調査は、(株)ウエスコ和歌山営業所=和歌山市=が346万5000円で請け負っている。
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