残業数が最も多い総務課(写真)の業務改善へ
御坊市は、職場環境・業務改善など働き方改革の一環で新たに総務課が担当している代表電話交換業務と職員年末調整業務を民間事業者に委託し、職員出退管理はシステム導入によるDX化を進めている。課別の職員一人あたりの月別残業時間平均が圧倒的に多い総務課の業務改善・効率化を図り、職員の負担を減らすのが目的で、年末調整業務委託では早くも効果が出ている。
働き方改革として昨年7月から勤務時間外業務を他課の職員が自主的に応援するワークシェアリング制度、8月から即戦力として期待できるスキルや知識、経験を身につけた早期退職者の復職に門戸を開くキャリア・リターン制度導入したのに続き、総務課の代表電話交換業務と職員年末調整業務を民間事業者に委託し、職員出退管理のシステム化を進めている。
総務課職員一人あたりの月別残業時間平均は令和5年度42・6時間、4年度32・3時間で他課より圧倒的に多いことから業務改善を図る。年末調整業務は職員全員分の控除額を電卓で計算するなど手作業で行い、ピーク時は毎晩午後10時過ぎまで残業していたが、昨年11月から民間事業者に書類審査事務を委託した結果、職員2人の11月、12月の残業時間数が5年同期比で112時間減少した。
代表電話交換は平成19年度末まで電話交換手1人を採用していたが、その後は総務課職員が担当。代表電話は8回線あり、7人で対応しているが、多い時で1時間に30本以上、少ない時でも10本程度の電話があり、そのたび業務は中断。会議等で職員が少ない時は電話の対応に追われることもあるという。
日常業務に集中できるようにするため、経験豊富なオペレーターを確保している民間事業者のコールセンターに委託。コールセンターでは人が応対し、一般的な内容は想定問答集をつくって対応し、専門的な内容は各課につなぐ。2月17日から試験運用し、3月1日から本格実施する。委託は代表電話のみで、各課の個別電話は従来通り。
出退管理は紙の出勤簿に職員それぞれが押印し、毎月、出勤簿を見ながら休暇取得や超過勤務等をチェックしているが、約300人分の出勤簿を確認するには労力と時間がかかるため、新庁舎移行に伴い全職員が持っているICカードを使い、民間事業者の出退管理システムを活用してペーパーレス化を図る。今月末に職員説明会を開き、2月から試験運用、3月から本格実施する。
電話交換業務委託は年間で約800万円、出退管理システムは初期投資100万円と年間ランニングコスト約200万円、年末調整業務委託は11月から3カ月間で約160万円。
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