紀州新聞 THE KISYU SIMBUN ONLINE

和歌山県の御坊市と日高郡をカバーする地方紙「紀州新聞」のウェブサイトです。主要記事、バックナンバーなどを紹介。

御坊市 戸別訪問成果、家具固定申請最多 〈2025年1月26日〉

2025年01月27日 08時30分00秒 | 記事


家具転倒防止金具、感震ブレーカー取り付けを


 御坊市が大規模地震発生時の人的被害軽減を目的に平成29年度から実施している家具転倒防止金具取付事業の今年度申請数は過去最多の137件に上り、令和5年度から続けている一人暮らし世帯への戸別訪問の成果が表れている。来年度は65歳以上の複数(二人以上)世帯1325戸の訪問を行うとともに、新たに65歳となる一人暮らし世帯への訪問も続け、事業の活用を推奨していく。
 三浦市政は防災対策を重点課題と位置づけ、2期目は各家庭での家具固定や個別避難計画策定、自主防災組織の連携強化と未設置地域での組織設立等に力を入れている。家具転倒防止金具取付事業は65歳以上一人暮らし・複数世帯、障害者世帯に推奨しているが、平成29年度から令和4年度まで6年間の総申請数は94件にとどまっていた。
 民生委員の協力で令和4年10月から12月にかけて65歳以上の一人暮らし約2200世帯を対象に初の実態調査を行い「自己負担ゼロなら活用したい」と答えた人が506人いたことから防災対策課職員が戸別訪問した結果、5年度申請数は88件と大幅に増加した。
 6年度は民生委員調査後の5~6年度に65歳となった一人暮らし1768戸を対象に専従の会計年度任用職員と再任用職員が戸別訪問。対面できた759人のうち、検討する意向を示した381人(固定済み14人含む)にチラシや申請書を渡し、137人から申請があった。2年連続で過去最多を更新し、地道な活動の成果が表れている。戸別訪問することで安否確認、熱中症予防を呼びかける機会にもなっている。
 次のステップとして来年度は、65歳以上の複数世帯1325戸を対象に戸別訪問を行うほか、来年度中に新たに65歳となる一人暮らし世帯への訪問も続け、事業の活用を推奨する。
 事業は1世帯あたり家具3竿(たんす、食器棚、本棚が対象)の転倒防止金具取り付けを補助。金具代(金具は市が指定)と取り付け費用をあわせて1世帯あたり9500円を上限に補助するため、自己負担はいらない。今年度申請は今月末まで受け付けている。問い合わせは防災対策課(電話23・5528)へ。

相乗効果で申請過去最多89件
感震ブレーカー設置補助事業
 戸別訪問では、家具転倒防止金具取付事業とあわせ感震ブレーカー設置事業の活用も推奨し、今年度は過去最多となる89件の申請を受け付けている。
 今年度予算は40件80万円で、すでに予算を使い切っているが、他の予算を流用し、目標だった80件を超えた。今年度申請は今月末まで受け付けている。
 感震ブレーカーは地震を感知すると自動的にブレーカーを落とし、電気を止める装置で通電火災対策に効果的とされる。
 対象者は家具転倒防止金具と同じで、1世帯当たり購入費と設置費用で2万円を上限に補助。事業を始めた令和3年度は24件、4年度は22件、5年度は19件と伸び悩んでいた。


 その他の主なニュース

美浜町三尾のご当地「みおラーメン」店舗プレオープン

管内6町含む県内18市町で令和6年度孤立集落通信訓練

日高広域観光協企画の「海からの熊野古道」コース好評

日高地方労働組合連絡協議会が御坊市で日高地区春闘旗開き