老朽化で大規模改修事業に着手する市斎場
三浦源吾御坊市長は28日の定例記者会見で、7日開会の3月定例議会に提案する議案25件を発表。令和7年度一般会計当初予算は150億6156万4000円で前年度比13・2%。旧議会棟解体工事と新庁舎外構工事、斎場大規模改修事業、スケートパーク建設事業などハード事業が多く、過去3番目(平成以降は2番目)に大きい規模。2年ぶりに財政調整基金から1億1500万円を取り崩した。同基金残高見込額は33億7800万円。
新規では斎場大規模改修事業に着手。平成元年供用開始以降、大部分が未改修で老朽化に加え、3つある炉のうち大型炉は1炉しかなく、年間約380件の火葬、大型化している棺サイズに対応困難な場合もあるなど問題が多かった。トイレの洋式化、駐車場や庭園の地盤沈下、排水路の改修なども急務なため、令和11年度までの5カ年かけて大規模改修を行い、施設の長寿命化を図る。
7年度は火葬炉設備改修工事1億3288万円(別途、債務負担行為で1億9932万円)と実施設計2200万円を計上。プロポーザル方式で工事と実施設計を一括発注し、7年度と8年度で3つの炉を製作する。3つとも大型炉にして9年度と10年度で順次取り替える。11年度は建物の外壁・屋上防水や内部改修、合併浄化槽やトイレ・空調改修、地盤沈下対策など外構改修を行う。総事業費は約4億5800万円。
子育て支援では、新たに妊娠届出時に出産応援給付金10万円を支給。国の給付金5万円に市独自で上乗せする。出産祝い金を支給している自治体は多いが、届出時の支給は県下市町村で初めて。出産時の国給付金5万円とあわせば計20万円の経済的支援になる。
高齢者予防接種事業では新たに定期接種となった帯状疱疹ワクチンの自己負担額を無償化する。
新たなふるさと産品づくりに取り組む事業者を支援するふるさと産品創出エール補助金、空き家バンクに登録された空き家の売買・賃貸を支援する仲介手数料補助金を創設。仲介手数料は貸し手、買い手・借り手それぞれ売買は上限10万円(補助率2分の1)賃貸は上限5万円を補助する。
このほか、市消防本部で管内初の女性消防隊員誕生に伴う本部庁舎の女性対応施設(トイレ、風呂、仮眠室)整備に2000万円、内水浸水想定区域図作成に3212万円、消防自動車3台購入(薗、熊野、楠井各分団)に3900万円、消防救急デジタル無線更新に9553万円など。
新庁舎建設事業は旧議会棟解体工事に7億4389万円、外構等工事に2億3000万円、工事監理等に3461万円計上。残り8年度分外構工事予算9420万円は債務負担行為。
スケートパーク1億6千万円
4月から幼保給食費無償化も
当初予算には、御坊総合運動公園パターゴルフ場(約2800平方メートル)に建設するスケートパーク整備事業に1億6413万円、小中学校に続いて4月から実施する幼稚園・保育園等給食費無償化に1724万円を計上した。
スケートパークは県下最大規模で上級・中級者の多種多様なセクション、初級者コースを設ける。専門家や市スケートボード協会との協議を積み上げながら計画したのは全国でも珍しく「他に誇れる充実した施設」になるという。工事費は1億4300万円、設計監理は1810万円。令和7年度に建設し、8年4月オープンをめざす。
幼稚園・保育所等給食費無償化は、3~5歳児全員対象(幼稚園約100人、保育園約250人)。昨年10月から始めた小中学校給食費無償化は県の補助事業を活用しているが、園児は子育て支援施策として市が独自に実施する。年間で幼稚園4万260円、保育所6万2400円の負担軽減になる。県下9市では海南市に続いて2番目。
その他の主なニュース
● 由良町議会正副議長選 議長に玉置一郎氏、副議長は山本大氏
● 消防庁長官表彰 功労章に印南町消防団長の岡本正雄さん
● 県立高校入試最終出願 日高や紀央館で定員割れ
● 日高花き連が高校3年生に花束、メッセージカードでエール