参院選必勝に向けて決意を述べる二階氏
7月執行の参院選和歌山選挙区(改選1)に自民党公認で立候補する二階俊博元幹事長の三男・伸康氏(47)=御坊市出身・田辺市在住=が6日、和歌山市の党県連事務所で会見を開き「有権者の声をしっかり受け止め、それを形にして実現したい。自民党の議席を確保するのが使命」と決意を述べ、落選した昨秋衆院選の雪辱を誓った。保守分裂選が予想されることには「率直に残念」と述べた。
二階氏は昨年10月の衆院選和歌山2区から党公認で立候補したが、参院から鞍替えした世耕弘成代議士(62)に敗れた。選挙後、衆院選への再挑戦や参院選への転身を勧める声、保守分裂を回避するために世耕代議士との関係構築を求める声など「多くの皆さんからいろいろな声をいただいた」とし、自問自答する中で「一刻も早く和歌山のために力を尽くしたい。有権者の声を形にしたい」との強い思いから参院選出馬を決意したと述べた。
参院選に向け「衆院選の結果、有権者の皆さんの声を謙虚に受け止め、足らざるところは補い、反省すべきところは改める」と述べた上で「和歌山が輝けば全国の地方が輝く。そしてこの国の形が変わると信じている。政権与党とのパイプをしっかり確保し、安全、安心に暮らせる和歌山をつくりたい。政治に求められるのは有権者の心の叫び、声なき声をしっかり受け止め、それを形にして実現すること。まずは自民党の議席確保が私に課せられた使命」と決意を示した。
公約として(1)ガソリン価格の引き下げ。暫定税率廃止を訴える(2)半島防災、防災強靭化。5年間で20兆円規模の予算確保を訴える(3)食糧安全保障と一次産業の不安軽減(4)観光から世界と和歌山をつなぎ、県内企業のチャンスを拡大(5)ネットでの誹謗中傷対策――を挙げながら「県下30市町村をくまなく回り、有権者の声をしっかり聞き、形にするため全力で走り続けたい」と話した。選挙事務所は和歌山市内に開設する。
県連の公認候補予定者を争った前有田市長の望月良男氏(52)が世耕派の支援を受け無所属で立候補する意向を固めたことには「報道ベースでしか知らない」と前置きした上で「私のところには今、保守分裂をしている場合ではないとの声が大きく、重く伝わってきている」とし、県連投票時に提出した「結果の如何に拘らず自民党候補の必勝に尽力する」との誓約書が反故にされるなら「率直に残念」と述べた。
望月氏は今月下旬に出馬表明を行う見通し。世耕代議士の支援を受ける望月氏が出馬すれば、衆院選に続き、二階氏との激しい保守分裂選になるのは必至。このほか、立憲民主党新人の村上賀厚氏(65)、参政党新人の林元政子氏(50)、無所属新人の末吉亜矢氏(53)が出馬を表明。日本維新の会や日本共産党の動向も注目される。
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