長い長い長い夢です。うざいくらい長いです。
夢は見てすぐに要点をメモっておくと、後でこの程度には再生できます。
夢は曖昧なので、数時間たっただけで、メモと記憶はずれていきますので、記録こそが大切かもしれません。
『3Dのつくりごと』
私は、妹或いは実在の友人を思わせる女性と、近所のOZという実在のスーパーの横にいるようだが、
周りの風景は現実とは違う。
向かい側には巨大なシネコンの建物があるのだが、夢の風景では何も無い感じだ。
私の視界には、PC上の、まるでマトリックスの緑というか、近代兵器の画面のような線画現れて、
そこにある動きの指示が加えられる。
それは完全な私の視界として目に映りながらも、
夢の私の意識は、それが誰か他者の意識による指示による画面だということを感じ取っている。
誰かの意識は、車が通る目の前の道に、頭だけの人間を渡らせる指示を与える。
可愛い少女のだったか?頭は車に轢かれる寸前ぎりぎりを渉っていく。
奇怪だし、見るも危ないのだが、もしかしたら、その車すらも誰かが作っている幻かもしれないと私は思う。
同伴していた妹か友人は無言で同じ物を見ている。私は彼女が驚いているだろうと思う。
(私は誰かが指示している証拠の映像のような視点は、自分だけが見ていると思っている)
私も驚いてはいるが、私はこれが誰かの意志による、つくられた怪現象であることを知っている、
というか、そうなのだと疑いなく思い込んでいる。
私たちは慌てず事態を見つめている。
クラッシックな水色の無人自転車が道路を横断していく。
また同じ誰かのツクリゴトだろうと思う。
ふと上を見ると、今度は、PIXERの映画、『カーズ』のような顔がついた、オレンジのヘリが空を飛んでいる。
水色のロボットみたいな空飛ぶ船のようなロボットも現れてバトルを展開するようだ。
さすがに顔のついたヘリコプターはやりすぎというか、映像もチャチでいよいよ嘘っぽい。
「バーチャル」という言葉が浮かぶ。
少し離れた空を見て、同じものが映写されていることに気付く。
一つだけの場所で映しているものではなかったのだ。
私は同伴の女性にその事を教えたと思う。
私の視界からは、おそらくそれらを3D映写した誰かの指示画面は消えている。
「何故こんなことをしているのだろう?」
原発事故に対する政府の対応に抗議する意味で、この世に怪現象を引き起こしているんだな…
夢の私はそう考えているが、
何故このような怪現象を起こすことが原発事故への抗議に繋がると私が思っているのか
よくわからないと同時に思ってもいる。
『実家の白いご飯と納豆』
私は一人で家に帰るが、帰った先は実家であった。
夢の私はお腹がすいている。冷蔵庫の中に納豆と冷凍ゴハンが入っていた。
納豆は古いような気がする。
家の中は散らかっていて無人のような感じだが、兄の位牌がある部屋に
現実では海外で生活中の妹がいるのではないかと私は思っている。
私は何故か食堂ではなく、リビングテーブルの上にチンしたご飯と納豆を置いたと思う。
多分冷めるのを待っていたのだろうが、再びリビングにもどると、
私のご飯はほとんど食べられていた。
私は怒った。大声を出して怒るが、発散するとスッキリもする。
きっと妹が食べてしまったんだと思いながら、僅かな残り物を私は食べる。
我ながら情けなくアサマシイ姿とも思う。
食パンが残っていたように思うが、それが現実の記憶なのか、夢の冷蔵庫のことなのか疑わしく思う。
私は食事なんかしなくても良いのだと思う(多分ここが夢であることを思いなおして)。
あんなにお腹がすいていたのに、空腹感は消える。
私が家から出ようとすると、リビングテーブルの下に、多分妹であろう女性が、
隠れていたのか、入っているのに気がつくが、特に声もかけなかったかもしれない。
私はご飯を食べられてしまったことで、妹を疑って怒ったことを悪かったと思っている。
妹が食べてしまったという証拠はないし、
仮にそうだとしても、私が自分のために用意した物を彼女が食べたくて食べたのだったならば、
私にとってもそれで良かったのだ。
『坂と階段の多い街』
私は現在住む大泉の近所の団地に似た場所を歩いている。
黒人やヒスパニックのように見える人たちばかりが歩いている。
(現実にはご近所でそういう方々は滅多に見ません。)
アフロヘアーを伸ばしたような髪型が男女子供共に流行っているようだ。皆同じ髪型だ。
大泉の近辺は坂と階段が多い町だが、夢はそれ以上の不思議な空間だ。
私は面白さを感じつつも、この地域は貧しそうに見えて怖いと思い、
同時にそう思う自分のステレオタイプの偏見に情けなさと仕方なさも感じている。
私は、私の夢の視点が目のみなので、自分のルックスがどんなであるかわからないのだが、
何と私は、私の恋人(全く知らない男)である黒人男の生首を持って歩いている。
切り口は綺麗で皮膚でくるまれており、腐らない。
それでも男の首を持って歩く行為が、夢の住人達にとっても異質であることを私は感じ取っている。
私は自分が生首を持って歩いていることを、人びとに知られたくないと思っている。
親子連れや、ギャングかもしれない男性の3人組などとすれ違うたびに私は緊張する。
隠せないかなと思い、スーパー袋のようなものに入れたように思う。
『地下のスーパー』
迷路のようなコンクリートの団地街から続く、大きな階段を下って地下のショッピングパークに入る。
ここは、規模が大きい。池袋にあるサンシャインシティの地下街より大きいかもしれない。
かつて行ったNYのメイシーズの傍にあった巨大なモールみたいな店にも少し似た場所だった。
人種が様々な人びとが沢山あつまり、ぶち抜きのホールではショーもやっている。
先ほど、3Dの怪奇現象を見たからだろうか。
様々なアクロバチックなショーを見ながらも私は、
これも何らかの意志で誰かにつくられた幻想だろうと思っている。
いつのまにスーパーの袋に入れた恋人の生首は見せても大丈夫な素敵な商品に変わる。
それは女性的な綺麗な可愛いラッピングされたオミヤゲの類だ。
私はほっとしている。
それでも私の異質さに気付く人間もいる。
一人の太った、子連れではないのだが、おそらく若い母親であろう、
黒人女性が私の持つ袋を疑いの目で見つめている。
私は彼女が絶対に私のトリック?を見破らないだろうと自信があったが、悪いいたずら心だったのか、
その袋を彼女の視界からあえて隠すようなわざとらしい事をする。
突然黒人女性は、私が袋の中に問題のある物を入れているはずだと騒ぎ出す。周りに人が集まる。
それぞれ髪の色の違う(一人は赤毛)痩せた二人の白人中年女性がやってくる。
白人は少し珍しかった。彼女たちはガードマンなのかもしれない。
私は人の立会いの下ならば、袋をオープンにしても良いと黒人女性に伝える。
殆どの人は付いてこなかった。 私の袋の中身には感心がないようである。
私たち数人は別室に入る。そこは木造の壁で、中世ヨーロッパのような木のテーブルがある。
ファンタジーゲーム中の部屋みたいだ。
私は袋の中身を出しても良いと思う。勿論、男の頭は何処にもないからだ。
目覚めて思い返しても、見苦しい醜い行動だと思うが、私は黒人女性に
「中身を出しても良いですが、私は自分の持ち物に何も問題が無い事を自分で知っています。
何も出て来なかった時には、あなたはどう責任を取りますか?」と、かなりきつい調子で聞く。
黒人女性は、一瞬私に不愉快な感情を向けるが「では結構です」と言う。
私はダメ押しで「謝って」と彼女に言う。何故か私はその時涙ぐんでいる。
勿論彼女にあらぬ疑いをかけられて傷ついたからではない。
私の方が彼女を陥れている事に私自身が傷ついているんだろうかと私は考えている。
彼女は「ごめんなさい」と素直に答えて去っていく。
部屋には二人の白人女性と私が残される。
私は黒人女性の態度は見事だと感心し、そのことを白人女性たちにも伝える。
そして自分のことを考える。私の異質さに敏感に気付き、疑いの目を向けた黒人女性に、
あえて、袋を隠すようにも見えるわざとらしい挑発行為をしたのは、私の方である。
私は一体彼女に何をしようとしたのだろうか。
ハッタリ屋的な行動をした後味の悪い私は、
優れた資質を持つ彼女
(夢の世界で私が生首を持っていることを感づき、そこに倫理を問う健康で熱い人)と、
何かしらの直接的印象的な強い接触を持ちたかったのでは?
私はそんな疑いを自分自身に持ってみる。
だけど彼女は見事に気持ちを切り替えて、
私のハッタリ部分を一切相手にせずに行ってしまったのではないか。
私は夢を観ている自分が、夢の中で非常に孤独を感じている事に気が付く。
私は自分がこの世界にとってのヨソモノなのだと思う。
私は彼女みたいなイキイキした、
やばい生首を隠し持つ私の正体も見ぬけるような、鋭く正しい友が欲しいのかもしれない。
私の彼女への行動は全く醜く愚かで間違っていたと夢の私は思う。
別の方法をとるべきだったと私は思ったが、夢の中で思考がまとまりにくのもあり、
では彼女にどう接するべきだったのかというアイデアが混乱して全くでなかった。
(目覚めた今もどうするべきだったのか思いつきません)
白人女性たちは、黒人女性があきらめて去ったことを満足しているように見える気がする。
私は何かここで、私が彼女たちと何かしらの共犯関係を持ってしまったのではないか?
自分がしたことは色々な意味で間違いがあったのではと疑う。
『中世の迷路』
地下のショッピングパークは何処に行ってしまったのか、
木の扉を開けた先は、同じような木と石でできた中世ヨーロッパを思わせる部屋だ。
部屋の中は薄暗い。
私はもう買い物袋も生首も持っていなかったと思う。
人が集まって興行を見ている部屋もある。
電気の光ではないが、そこだけは明るい。
人形劇や見世物をやっている。
私はそれも幻であろうと思っている。
別の部屋に行くと、角にある古い透明度の低いガラスの入れ物の中にベッドがあって、
ナポレオンのような古風な格好の、青い顔の男が死んでいるか眠っている。
私は彼に恐怖と興味を感じる。
色々な部屋に行ってみるが、何度かその部屋に戻ったと思う。興行もいくつか見る。
戻るたびに部屋の様子は若干変わる。位置も変わっているようにも思う。
青い顔の男は、この中世のような空間の支配者なのかもしれない。
彼を守る家来も出てくるが、全員古風ないでたちで、古風な武装をしている。
私は死体の目が開くのを見たような記憶がある。
私が何度も出入りするから、彼を起こしてしまった、
あるいは私は彼を起こしたかったのかもしれない。
彼らは庶民が楽しんでいる芸能が嫌いなようだ。
日本の江戸時代でも贅沢な服を着る、自由な芝居をするなどが、禁じられた時もあったのだから、
そういう事もあるのだろうと私はおもう。
でも皆、ここでこそ楽しんでいるし、こういう事でこそ、政府に対する不満などを表現しているのだとも思う。
何よりも私も危険を侵しても、それが時に死に値する罪とされる事だったとしてもショーが見たい。
皆が楽しんでいる物をやめさせたくないと思う。
幽霊のような武装団体が攻撃をしてくる。
ドアを開けるとハリボテのような武器が飛んでくる。
これも幻だと私は思っている。
幻なりにゲームのように動きのパターンや出現タイミングのパターンがある。
飛んでくる斧、やり、舞台などをかわしながら、幽霊達の部屋とショーの部屋を行ったり来たりする。
全ては幻なので私は怖いと思わない。
多分それは私一人だけの戦いで、もしかしたら他の人には、幽霊や亡霊が見えてなかったのかもしれない。
ゲームのような楽しい戦いの中で一人の地味だけど感じ良い少年と何度かすれ違う。
私は彼だけに特別な好意を持つ。
『操り人形』
中世のような部屋の角に木製のベッドがあって私はそこにくつろぎ横になっている。
幽霊達はどこかに行ってしまったのだろうか。
あれから時間も経っているような気がする。
ベッドの横に4人の中世の庶民風のいでたちの男性たちが立っている。
私は彼らの中の一人を選ばなければならないようだ。
初めから選ぶ男性はわかっている。何度かすれ違った少年が成人した姿の男だ。
私は彼と抱き合うのだが、初めは上手くいかない。
夢の中で逃げる時などに、
まるで水中やスローモーションにいるかのように手足の重さを感じる時があるが、
それと似た感覚のように思う。
私はこれが夢とはいえ、彼との行為を成し遂げなければいけないと、強い意志を感じる。
私は夢の中で身体を動かす集中力の場所や感覚を見つけて彼と抱き合うことに成功する。
同時に夢で使える集中力を見つけたことに面白さも感じている。
新しく来た別の男たちのように思える、裸の数人の男性がベッドの脇で立っている。
彼らの存在が奇妙には思うのだが、夢だからか、見られている自分が恥ずかしいとは思わない。
初めの彼は私と抱き合った後、消えてしまった。
夢を観る私には彼との行為の記憶が全く無い。
現実でも、良かったセックスほど、記憶なんかと無関係になっていくので、
それで良いと夢の中でも思って浸っている。
裸の男たちはまだいる。全部で4人だと思う。
意識が夢に戻った私は、ようやく彼らの姿を見てみるが、私の好きだった美しく思えた男性に比べると、
何とまあ、何だか笑っちゃうバケモノみたいだなとも思う。
人種は様々なようで、彼らの精神性などが何処にあるのか全くわからない。
一人のスキンヘッド男はずーっと張り付いたような笑いを浮かべ、
まるで筋肉増強剤でも飲みまくって顔の表情筋までこわばってしまったのか?という感じで、
驚くほどに不気味だが、あまりの奇妙さが幻であることを強調させるせいか、怖いとは思わない。
初めの彼が肉体と精神を持つ人間ならば、この人たちは滑稽な操り人形みたいに見える。
私は彼らの内面に全く興味が無いし、今後彼らを人として愛することも無いだろうなと思う。
だけど彼らも幻だと思いつつ、彼らのほとんど人工的な男らしい肉体は嫌いではない。
私は彼らの奇妙な顔立ちや、立派なのかそうじゃないのかよく解らないペニスよりも、
太い腕や胸板の厚さなど、筋肉に目がいっているようだった。
私は彼らともベッドで二人づつ順番に楽しむことにする。今度は記憶がある。
抱き合う事で、彼らはイキイキ人間じみて、一人一人の表情や個性が見えてくるようにも思える。
初めの印象よりは愛着が出てくる。
私は夢から目覚めていく。
『終わり』
久しぶりに記録を残したい夢でした。
私は何度も夢の中で、対象が幻、幻、と思いつつ、私だけは幻ではないように思っているかの処が
ちょっと笑ってしまいます。
無人で車道を渡る自転車。
恋人である男性の生首を持ちながら歩いている私。
ガラスの棺おけの男の死体。
操り人形のような、表情の無い裸の男たち…
死の世界を歩き続けているみたいで、恐ろしくも面白くもありました。
何度か夢であることを忘れてしまう所も面白いというか。
幽霊の武器をかわすところや、好きな男性を抱き合う処とか、
動きの中で夢にとらわれてそれが夢だと忘れてしまったところほど、具体的な記憶が曖昧になっています。
夢を観ているという自覚の現実的思考、夢の思考、夢の記憶にも残らないエクスタシーの思考、と
普段は二層が多いのですが、三層くらいは区切れて自覚できたのが面白いです。
かつて見た、夢の中で眠って夢を見た夢を思い出します。
(映画『インセプション』みたいですね)
生首は時々夢に出てくるモチーフで、ほとんどの場合、大変強い印象を持っています。
コミュニケーションを取りたいのに、首の起こし方が判らないという夢が多いです。
今思うに、もしかしたら出会った黒人女性が起こすヒントを知っていたかなーとか…
謎解きゲームみたい。
画像はラフガキ。