KU Outdoor Life

アウトドアおやじの日常冒険生活

八ヶ岳・阿弥陀岳北稜

2019年02月03日 | アルパイン(積雪期)
日程:2019年2月2日(土)~3日(日)一泊二日
同行:K村さん(我が社の山岳部)
 
一日目 天候:
行程:美濃戸口10:45-行者小屋14:45ーテント設営後、阿弥陀岳北稜偵察-テント泊16:00
 
 さて、今週末は我が社の山岳部で初級冬山勉強会。
 いつもの相方ヒロイ嬢は先週からの風邪が長引いているので今回はお休み。代わりに、まだ冬山経験の浅いK村さんが参加したいと手をあげてくれた。その意気や良し!
 
 冬山勉強会といえば本来は雪上訓練・・・なので、当初、木曽駒の千畳敷か谷川岳の天神平で基礎的訓練をし、天気が良ければ翌日登頂というプランを予定していたが、予報ではどちらのエリアも今週は風が強いらしく登頂は厳しそう。
 というわけで、天気次第で何かと融通が利く八ヶ岳に変更。ちなみにK村さんは冬の八ヶ岳はこれが二回目。他にいくつか雪山を経験しているが、どれほど登れるのかわからない。
 一緒に行ったことがあるメンバーからここなら楽しめるのではとアドバイスをいただき、阿弥陀岳北稜に決定。
 
 土曜朝発だが、今週も中央道は渋滞が無く、快適に登山口の美濃戸口に着。
 今週半ばに少し降ったようで、ひと月前に較べるとさすがに回りの雪も増えていた。


 
 
 本日は南沢沿いの道を通って行者小屋まで。
 赤岳鉱泉までの道に較べると、行者小屋への道の方が若干登りがキツく、時間もかかる。
 
 行者小屋へ着いてみると、意外にもテントは少な目。かつては冬の期間の週末ともなれば、けっこうな数のテント村ができていたのだが。
 たぶん整地された空スペースがあるだろうと甘く見てスノースコップを置いてきてしまったが、お陰でフカフカの新雪を掻き分けてテントを設営し終わるまでしばらく時間がかかってしまった。
 そうこうしている内に自分たちの後からパーティーが続々やってきて、気がつけばそれなりのテントの数。
 歩いている時はそれほど感じなかったが、午後3時を過ぎる頃にはけっこう冷え込んできた。
 
 とりあえず阿弥陀北稜へのアプローチにトレースが付いているか、念のため偵察に行く。
 トレース確認後、すぐにテントに戻り、あとはせっせと水作り。
 このところ山での夕食はいつも相方任せだったため、久々に自分で作るとなるとなかなか思い通りにはいかない。
 随分と雑な夕食となってしまい。少し反省。帰ったら漫画「山と食欲と私」でも見て自分でも少し研究するかな。
 
 夕飯を作りながらケータイでネットにつなぐと、何とfacebookで旧知のjuqcho氏が至近距離の行者小屋にリアルタイムで居るという。
 うーん、やはり山の世界は狭い!壁に耳あり障子に目あり。これだからヘタなことはできません。(笑)
 
 予報に反してその夜は風も無く静かな夜だったが、けっこうな冷え込みで、K村さんは夜中何度も寝返りを打っていた。
 朝になって聞いたら、寒くてほとんど眠れなかったとのこと。
 自分も夜半にトイレに起きた後はなかなか寝付けなかった。

 
 
二日目 天候:のち
行程:起床4:00-出発6:45-北稜第一岩峰8:10-阿弥陀岳頂上9:45~10:10-文三郎道分岐11:35-行者小屋12:10~13:00-美濃戸口16:00
 
 朝4時起床。
 昨夜のうちにたっぷり水を作っておいたにも関わらず、出発準備にけっこう時間がかかってしまう。
 自分は昨夜はちゃんと使えていたヘッデンが急に点かなくなったり、デジカメの予備バッテリーをどこにしまったか忘れ右往左往するなど反省点多々あり。

 
 ヘッデン不要の明るい時間になってから出発。
 文三郎道を少し進み、すぐに分岐。
 何となく昨日の偵察時より分岐が近い気がしたが、きちんとトレースはあるし、自分たちの少し前に出発した四人パーティーが引き返してきてこちらのトレースに合流したので間違いはないだろう。
 
 阿弥陀の北稜も人気だが、やはり冬は赤岳主稜が大人気。
 今朝4時に起きて外を見たらもう文三郎道の上部から取付きへ向かうヘッデンパーティーがいくつも見え、おそらく2時起きぐらいなのでは。

 
 四人組と前後しながら高度を稼ぐが、やはり自分がこれまで北稜を登った時と違うようだ。
 いずれにせよ第一岩峰手前のジャンクションピークで合流するが、今回は下から見て右側の稜を登ってしまったようだ。
 ジャンクションかせらそこそこ気を使う岩と雪のミックスとなり、ロープを出すタイミングを見計らいながら第一岩峰まで。

 

 
 先行する四人組が2組に分かれ越えて行った後に、自分たちもロープを結んでスタート。
 今は立派なハンガーボルトが要所要所に打たれ安全快適だが、一番最初にここを登った時はフリーソロで、しかも何も知らなかったから楽な左側面の凹角ではなく立った正面を登ったはずだ。いやはや若気の至りとは恐ろしい。

 
 
 すぐにビレイポイントに着き、フォローにコール。
 K村さんは手袋が岩に滑るようでちょいとテンション気味だったが、それでも落ち着いて登ってくる。
 12月に丹沢・広沢寺で基本的マルチの手順やアイゼントレをやっておいて良かった。
 
 岩と雪のミックス、第二岩峰、そしてほんのちょっとのスノーリッジと繋いで阿弥陀岳の頂上へ。
 先行パーティーは既に下山を開始していたため、快晴無風の山頂はしばらく自分たちだけで二人占めとなった。
 K村さんはこれが冬の八ヶ岳二回目。阿弥陀は夏冬通じて初めてらしいが、絶好のコンディションに恵まれ良かったです。

  

 
 
 十分休んだ後に下山開始。冬の阿弥陀岳の下りはむしろ北稜よりも核心となることがあるが、本日はそこそこの深雪でそれほどスリップの危険は感じなかった。
 K村さんの足取りもしっかりしていたが、せっかくロープを持ってきているので途中、懸垂下降も交えて下る。
 
 条件が良いならそのまま赤岳を越え地蔵尾根から下山の予定で稜線伝いに進むが、二人とも途中からダルくなってくる。
 お互いに聞いてみると「ま、いっか。」と意見が一致。結局、文三郎道の分岐まで来て、そこから行者小屋へと下る。(笑)

 
 
 行者小屋に着いた時はまだ正午だったが、既に小屋は閉まり、テントも我々のを含めて僅か三張を残すのみ。
 みんな帰るの早いねぇ。もう明日の仕事のことを考えているのだろうか。
 我々もコーヒーなど飲みながらゆっくり撤収。無事に美濃戸口まで下山した。

 
 
 〆は久々に「もみの湯」。途中、楳図先生の「まことちゃんハウス」など見学して帰る。グワシ!


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ぴょん太郎)
2019-02-16 13:33:01
今シーズンは現場監督さんとニアミスする機会が多く、テン泊場で、御会いできないかってずっと思っていたのですが、今回も、もう一週ずれていれば...残念です。
現場監督とは、1度御会いして、ヒマラヤ初登の話や山の話など色々とお話しを聞きして勉強したかったですよー。
いつか僕も山ご一緒させてくださいね。
返信する
ごぶさたです。 (現場監督)
2019-02-20 21:30:06
ぴょん太郎さん、こんにちは。
八ヶ岳に行ってたんですね。お会いできずに残念です。私の方は一昨年、職場が変わったことから山に登る環境もすっかり変わり、夏の海外遠征が行けなくなって、すっかりウィークエンド・クライマーになってしまいました。まぁそれでも与えられた環境の中で楽しめればそれで幸せなのかもしれません。
デナリいよいよですね!がんばってください!
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。