石器の時代から時が過ぎ・・・青銅・・鉄・・・鋼と、製鉄技術が進化して・・・
武器や道具が造られ・・・文明が大きく広がって来ました・・・。
建築の中でも・・・道具が生まれ、組み立てる技術や・・・施工精度を上げる部材が生まれ・・・
蔦や藁などを編んで組み上げていた道具や、木組みだけで造られた住まいが・・・
釘や金物で複雑な造りとなって行きました・・・。
釘と言っても・・・今のような丸い釘では無く・・・鉄を熱して叩いて造った四角柱の「和釘」・・・
強く粘りのある丈夫な釘で・・・一般的に言われる「洋釘」とでは・・・
50年・・・100年過ぎるとその差は歴然で・・・同じように錆びていても・・・
洋釘のように、簡単にポキリと折れる事はありません・・・。
日本刀が「玉鋼」と言われる純度の高い鋼・・・たたら炉法で造られる日本古来の製鉄技術・・・
が無くては造れないと聞けば・・・日本の技術の奥深さを感じますが・・・
その技術が・・・大工さんが使う、ノミ(鑿)やカンナ(鉋)に使われているのをご存じでしょうか・・・?
砥ぎ10年・・・と言われる世界・・・その繊細な作業に見合う道具は、当然手入れの行き届いた道具で無くてはダメで・・・
技術が上達していけば・・・おのずと道具にもこだわりを持ち・・・それを手入れする砥石や道具を造る職人さんにも・・・
レジェンドが生まれて来ます・・・。
精密な木組みの世界を支える・・・道具を造る技術者の方々・・・
日本刀で言えば「政宗」・「村正」があって・・・
鑿や鉋なら・・・「国弘」・「義廣」・・・・
こだわりの世界は・・・こんな所にもあるんですね。