土佐の漁師ジョン万次郎のお話の続きです。クジラ漁の途中遭難し、アメリカの捕鯨船に救出された万次郎。ハワイで待つ4人の仲間と日本に帰るため、捕鯨船に乗り、お金を貯めることに。今回は、いかにして万次郎が”ジョン・マン”と仲間に認められていくかというのが、主題になっています。超人的な視力でクジラ出僕の見張り役として、頭角を現してきた万次郎。徐々に英語も理解し、航海に関する知識も教えてもらえるようになっていく。そんなとき、極寒の南氷洋で仲間の一人が船から転落する。ここで、万次郎は、正確に落下場所まで船を誘導し、極寒の海に飛び込み、仲間を助ける。このことが、船員全員に認められ、”ジョン・マン”と尊敬の念を込めて呼ばれるようになる。
この航海の途中、アメリカの船員達が土佐沖で日本の捕鯨を目の当りにし、勇敢でなおかつ、クジラへの感謝の念を忘れない日本人の行動に対し、尊敬にも似た念を抱き、自分達の漁にも反映させるという場面が描かれている場面では、現在の捕鯨問題にも触れているように感じました。