疾風ロンド

東野圭吾原作と言う事で、しなやかなサスペンスを思い描いていましたが、まさかのコメディー。紛失した生物兵器にもなり得る細菌を探すという単純なストーリーの中で、離れてしまっていた父と息子の距離がどうなるのか？最後の最後まで目が離せませんでした。

ボクたちはみんな大人になれなかった 燃え殻著

40歳を超えた主人公が、ふとしたことから、電車の車内で昔の彼女のFacebookに友達申請をしてしまったところから、物語が始まる。歓楽街でもがき苦しんでいたあの頃。歯車にさえなれず、夢を持つ事も無く、ただただ、毎日を悶々と過ごしていた日々の事を思い出す。同じ思いをしていたと思い込んでいた彼女が、実は違っていた事を知る。
　どうだろう？現実と非現実の間の微妙なところ。読み終わった時、ありそうで、それでいて、無さそうな。そんな不思議な感覚を味わいました。