クロカメ日記

カメを中心に読んだ本のこと、見た映画のことや日々感じたことを書いていきます。

老人と海  ヘミングウェイ

2021-01-07 20:29:00 | 読書
この本をなぜ今再び読もうと思ったのか?子供の頃に読んだイメージが今の僕の状況に似ていると感じたから。
大海原の中、老人はとてつも無く大きな魚、恐らくカジキマグロだと思うのですが、この魚の当たりを感じる。孤独の老人は、小さな船にたった一人。唯一この孤独の老人に親しく寄ってくる少年も居ない。この大きな魚と孤独の老人の戦いが始まる。無理に引き上げると綱が切れてしまう恐れを感じた老人は、持久戦に持ち込む。綱を引く訳でもなく、かと言って緩め過ぎる事もなく、ギリギリのせめぎ合いが何日も続けられる。老人と魚お互い不眠不休の中いつ日も対峙し続ける。老人の中でいつしかこの魚との間に友情が芽生え始める。何とか仕留めたが、この小舟には乗せる事が出来ず、曳航しながら寄港を目指す。しかし、この老人の友達の匂いを嗅ぎつけたサメ達が次々と魚に襲いかかる。徐々に食い散らかされていく友を尻目に、命からがら寄港した頃には、魚は頭と嘴としっぽになってしまっていた。
終わりのない時間、襲い来る見えない敵。100年前の老人の話しが、今、現実に眼下に迫って来ている様に感じる。
コメント
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