余白のメモ

詩と短歌と好きな本
指の上で四季はほほえむ

掲げた

2021-10-27 00:50:58 | ウイルス時代(短歌)
掲げた
ものの変貌が
上空で
気付かない間に
名がすり替わる
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毛糸

2021-10-23 22:41:03 | 写真の扉の詩
連想されるつながりを
散らばる欠けらに願いを込めて
怒りにも似た歓喜は
苦い味となり
毛穴からは鋭い棘が
安らかな眠りは一体何処へ
救いを求めた透明な糸
絡まりながら
ほつれながら
紡ぎながら
心には貴女を結びつける糸
細く強くきつい糸
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暗がり

2021-10-23 22:38:29 | 水声の詩
先月 私は暗がりにいた
夜を導く月光さえ届かない
航海士の頼る星さえ見えない

前日 私はまだ暗がりにいた
ぼやけた灯り
あれは松明だろうか
それとも懐中電灯だろうか

いつの間にか眠っていた
眼を明ける
朝の光
起き立ての太陽の光が
窓をすり抜けて
私に挨拶をする
暗がりにいる私を優しく包むように

私は今日を起き上がる
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歩み

2021-10-23 22:37:44 | 水声の詩
一歩 歩んでいくごとに道は出来ていく
その瞬間瞬間によって道は出来ていく

一歩 足を出すたびに未来が創られていく
未来があるのではなく
過去と現在で成り立ち
僕らの未来はお腹にくっついている
姿を見せることの無い未来は
輝かしい光と泥臭い闇の両極を持ち
決して有る筈の無い道標
止むこと無い秒針はどこかカラクリに見える

決められるのは歩幅だけ
決められるのは速度だけ
操れるのは筋力だけ
あなたを見たのは己だけ

僕は一歩 足をあげ
僕は一歩 足をおく
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間違いの肯定

2021-10-23 22:36:52 | 水声の詩
全部を全部
肯定しようと試みたら
頭がパンクしてしまった

やるせなさだけが残ってしまい
やる気なさが口をつぐんで
破裂して粉々になって
どっかに跳んで行方知らず
そんなもの探すわけもなく
ゆううつな日々が続いている

苦いコーヒーを飲んでも目がさえないし
甘いチョコを頬張っても頭がおきない

笑ったあとに虚しくて
眠ろうとすると不安で
孤独が僕を寒くする
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