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KYOKO - HAN

Kyoko日和

弘道館の『ゆらり咄』

2014年06月09日 19時14分49秒 | ブログ
 
 
  昨日、恐ろしく降ったゲリラ豪雨の中、御所のホン近くの『弘道館』の
  『ゆらり咄』に寄せて頂きました。
 
  Photo
   



    『ゆらり咄』
 
  お蝋燭の灯りの中で聞く落語どす。
  噺家さんは『桂吉坊さん』 米朝師匠の孫弟子さんに当たらはるらしおす。
  お題は『柏木』・・・。
  そう、あの源氏物語の柏木どす。
  源氏物語の『柏木の段』・・・。
  皆様、覚えてはりますか?
  私も源氏物語は今から〇十年前に読んだきりで、柏木=死んだ。
  ナンで死んだか・・・思い出せしません。
  と、お残念な記憶どす。
  そんな事も有ろうかと今回は落語に入る前に、京都大学准教授の
  『金光桂子先生』のお話が有り、まずは『柏木の段』のおさらい会から
  この会の始まりどす。
  源氏物語 第36帖  『柏木』
  光源氏、48歳初老の頃のお話。
  親子ほど年の違う三宮を正室にもらった光源氏。
  そのため、仲の良かった若紫との仲もギクシャクし始めるのでした。
  そんな中、源氏の屋敷で蹴鞠をしていた柏木は、三宮が飼っていた猫が
  御簾から飛び出すと言うハプニングで三宮のすがたを見てしまうのでした
  三宮はそれは美しく、一目で柏木は恋に落ちてしまうのです。
  しかし、光源氏と柏木の間柄は甥っ子と叔父さん。
  柏木は光源氏の前の正妻の兄の子にあたるのです。
  あってはならぬ恋、ありえない恋なのですが柏木は自分を抑える事が
  出来ずとうとう女官に渡りをつけさせ三宮の寝室に忍び込むのでした。
  その日、柏木は無理維持する気はなかった様なのですが、自分の描いて
  いた気高く、気位の高い女性と三宮はかけ離れてざっくばらんで気さくな
  女性だった様で、結局その日二人は結ばれてしまうのでした。
  気さくでざっくばらんと言いますが実はこの女性は全くの無知で
  身分が高いせいか、自分の事も自分で決められないと言うお粗末な
  女性だったらしいですね。
  蹴鞠の場で夫以外の男性に姿を見られると言う失態は当時考えられな
  かった上にその時、事も有ろうか立ち姿で有った事も有名です。
  (当時、身分の高い女性はいざって(膝で歩く)歩いて決して他人には
  立ち姿は見せなかった様です。)
  そんな様子から三宮はあまり賢くない女性と言う意味で書かれているので
  しょう。
  柏木が寄こした文を慌てて座布団の下に隠し、そのままその文の事を
  忘れてしまったために光源氏に二人の間柄がばれてしまい・・・
  これまたお粗末。
  そうこう、している間に三宮が身ごもっている事が分かります。
  柏木の子です。
  柏木のは今さらながら、恐怖のあまり床に伏して・・・
  亡くなってしまいます。
  三宮は、出家し最愛の紫の上も亡くしてしまうと言う光源氏 人生の
  下り坂に差し掛かる段。
  思い起こせば、光源氏も若かりし頃、義理の母に恋をし柏木と同じように
  自分の子を宿させたと言う因果をいまになって受ける羽目に
  なるのでした。


  落語のお話は平安時代よりずっと後、大阪のお話。
  光源氏は元気光と言う御三味線の検校。
  内弟子の柏木、妾の紫、正妻の三宮のお話どす。
  落語にして少し暗いお話。
  一時間余りの長いお話を蝋燭の中聞かせて頂きました。
  その後はお茶会どす。
  約、60名近くのお客様に全員、別茶碗と柏木をイメージしたお菓子の
  嗜好で楽しませて頂きました。
  しかし、京都人は源氏物語が好きやな~とあらためて思う今日この頃どす
  おあとが、よろしいようで・・・。

 
 






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