![](/.shared-blogzine/decokiji/deco1005_rain/header.gif)
毎日、お暑おす~。
心配していた台風の影響が京都にはなくホッとしてある女将さんに
「台風、来んと、よろしおしたね。」と申し上げると「当たり前どす!
昔から京都には台風も来ん様になってますのや!」と言われ
なぜか、妙に納得しました。
昔から不思議な京都・・・。
今日は不思議な京都の心温まる怪談話をひとつ。
『子育て幽霊飴』、ご存じの方も沢山いはると思います。
私は小さな頃に『日本昔ばなし』で見た記憶が有ります。
ある飴屋に夜な夜な青白い顔をした女が飴を買いに来るお話。
飴屋の主は怪しく思いましたが女がいかにも悲しそうな声で
一文銭を差出し頼むので飴を分けてやったのです。
毎日毎日、来る日も来る日も、女は飴を買いに来たそうどす。
しかし、とうとう7日目の晩に「もう、お金が無いので、これで飴を売って
欲しい」と羽織を差し出しました。
翌日、女の羽織を店先に干していると、通りががった人が入ってきて
「この羽織は、先日死んだ娘の物ですがどこで手に入れられたのですか」
と聞くので主は先日からの一件を話して聞かせました。
通りがかりの人は慌てて娘を埋葬した墓地に行くと墓の中から赤ちゃんの
鳴き声が聞こえてきました。
掘り起こしてみると娘の亡骸の腕の中には生まれたばかりの赤ちゃんが
抱かれていて娘に持たせた三途の川の渡し賃の六文銭は
なくなっており、赤ちゃんは飴を食べていたという。
「わしがこの子をしっかり育ててやるからな」と父親が言うと女の亡骸は
頷く様に頭をガクッと落としたそうです。
のちにこの赤ちゃんは立派な僧侶になられたそうどす。
そんな、死んでもなを我が子を愛してやまない怪談話しどす。
その、飴 いっぺん食べてみたい事おへんか?