KYOKO - HAN

Kyoko日和

龍短歌会 全国大会 『京都うた紀行』

2015年10月04日 20時26分23秒 | ブログ

 私は『短歌』をしています。
 短歌は5・7・5・7・7の言葉の組み合わせどす。季語はいりません。
 『龍短歌会』という結社に入っていますがこの会の全国大会が今回は京都で行われる事になり
私たち京都支部の『あほひ(あおい)の会』は8名にて約、80名の皆様をご案内、ご接待することになりました。
 ハラハラ、わくわく、ドキドキの始まりです。

 今回、私たちは『なんど色』のおそろいのカーディガンをユニホームにいたしました。

   
  

 気合を入れて、まずは河原町御池のフォーチュンガーデンにて、ウエルカムランチ会と永田和宏先生の講演会どす。

  

 永田先生は『NHK短歌』にも、ご出場の歌人で現在も色々な方面でご活躍です。
 今回の旅も永田先生と今は亡き奥様の河野裕子先生の著書『京都うた紀行』を参考に、歌にまつわる色々な場所を皆様にご案内しようと
企画致しました。

 暫し皆さんにも私のブログにて旅のお付き合いを宜しくお願い致します。

 まずは移動の車窓より、

 ①鴨川(三角公園)
 
 ◍ 亀石の頭を踏んで渡りゆく出町デルタの向こうとこちら 【永田和宏】

 かもがわは、高野川との合流までが『賀茂川』、その下流を『鴨川』とする説もあるらしおす。

 ②出町柳(鯖街道口)

 同じく車窓から・・・
ここは、福井県の小浜からの海産物を京都へ運んだ『鯖街道』の起着点でもあり、賀茂川橋の西詰めにはその碑が建っています。
 ◍ 輪郭がまたやせていた 水匂う出町柳に君が立ちいる  【永田紅 (永田先生と河野先生の長女)】

 ③吉田山
 
 ◍ 秋の空 神楽个丘の松原の、け近く晴るゝ見つゝさびしき 【釈迢空】

 吉田山は元は、『神楽が丘』、『神楽岡』と呼ばれていたらしおす。古代は神のよります神坐であり、『神坐岡』が『神楽が丘』となったらしいのどす。又、ここには在原業平の塚があります。
前日に女性二人で下見に行ったときは塚を探すのに苦労してしまい迷ってしまいました。困り果てて一緒に行っていたルツコさんがおもわず、
「業平さ~ん」と呼ぶとあらあら不思議、あっという間に導かれ塚に到着してしまったのです。流石 平安のプレイボーイ!

  

この日はこの後 『六盛』にて夕食をとられてお宿の方にお戻りです。


 ≪2日目≫

 ④ ◍ しら珠の数珠屋町とはいづかたぞ中京こえて人に問はまし 【山川登美子】

 朝一番に皆さんは数珠屋町を散策に行かれました。
数珠屋町が何処に有るか知っている京都人も今は少なくなったことどすやろね。

 8:15Am 私はこの日はここからの参加

 ⑤ 祇園白川

    

 あまりにも有名なこの歌碑は、布団を着て寝たる姿を思わせる鞍馬の石が選ばれました。

◍ かにかくに祇園はこひし寝るときも枕の下を水のながるる 【吉井勇】

又、この近くには巽稲荷という小さな御社が有るのどすけど、今は昔まだ携帯電話がない時代には好きな人への付文をこのお社の石の下に置いて交換をしたらしおす。アナログ・・・素敵どす

 ⑥ 琵琶湖

 

 雨が降らず本当に良かった!
皆様にこの景色を見て頂く事が出来ました。

 ◍ たつぷりと真水を抱きてしづもれる昏き器を近江と言うヘリ 【河野裕子】

 しかし、琵琶湖が600万年前には三重県の伊賀にあったというのには驚きました。

 ⑦ 比叡山

 ここにも牧水の歌碑が有ります

  

 又、比叡山を詠んだ歌に
◍ 比叡山の古りぬる寺の木がくれの庭の筧を聞きつつ眠る 【若山牧水】

 二日目はこの後いったん、閉会式に移ります。
小見山輝代表の挨拶の元、次年度担当者にバトンタッチし無事に会を締めくくることが出来ました。
そして、ここからはオプショナルツアーになります。
この後、壬生寺に行きお待ちかねの夜の祇園へ・・・。

 ⑧壬生寺

 壬生狂言で有名なお寺どすね。
ここでは牧水がこの様に歌っています。

◍ あすの夜の旅を ひかへ、つかれをり。 熱もちて思ふ。壬生の念仏を

皆様ドレスアップの為いったんお宿へ。
そして、夜6時『菊乃井さん』へ・・・いざいざ。



 ⑨今回の旅のしおりに色々と書いて頂きました。

 一流のおもてなしに、最高のお料理。
そんな中で楽しく芸舞妓さんと遊んで頂く事が出来ました。

  

『虎虎』や『金毘羅ふね船』でお遊びして負けたら敗杯して頂きます。
グラスを飲み干すと芸舞妓さんたちが声を合わせて「お姉さんはお強い!ええ女や!別嬪さんや!」と言うので皆さん喜んで下さり、たいへん盛り上がりました。
「竜宮城にいるみたい!」とか「浦島太郎の気持ちが分かる~」などいってくださり私も本当に嬉しかったです。

◍ ひとにそひて今日京の子の歌をきく祇園清水春の山まろき
と、与謝野晶子が歌いました。100年の時を経て晶子が夢見た思いを皆様も感じて頂く事が出来ましたでしょうか・・・。

 ≪3日目≫ 最終日
 
 ⑩9:00Am 高台寺 集合!

 皆様、昨夜の余韻がさめやらず、嬉しそうなお顔で「昨日は良かったわ~有難う!」と言って下さるので改めて嬉しくて本当に良かった!と思いました。

  

 高台寺にも本当に久しぶりに寄せて頂いたのどすが年を重ねるたびに景色を美しく感じられる気がします。
ちょっぴり秋の気配を感じながらお散歩を楽しめました。

 ⑪続いて 『広隆寺』は少し離れているせいか人が少なくてほっとします

  

沢山落ちていた銀杏が丸々ととても可愛かったです。

◍あさひ さす しろき みかげ の きだはし を さきて うづむる
【会津八一】

 ⑫大原の神社

   

 この神社も初めて寄せて頂きました。

◍花の寺より大原のに下る道はよし喜びとりきたらの太き芽  【土屋文明】

 花の寺(勝持寺)は西行法師が世を捨てた後にこの寺で出家したと言われ、法師手植えの桜は『西行桜』として今も親しまれています。

 ⑬いよいよ旅もフィナレー 『浅葱斑の藤袴畑』

浅葱斑は旅する蝶です。
春は南から北 台湾→滋賀県 長崎→韓国  秋は北から南へ 福島県→台湾 
和歌山県→高知→中国 等に約2,420㌔、83日間 藤袴をもとめて旅をします。

  

 この日、私のような素人が蝶々の写真を撮れるくらい沢山の蝶が飛んでいましたが、前の日は二匹くらいしか飛んでいなかったそうです。
ラッキーどした。
中には羽にマーキングしてある蝶もいて、すごな~なんて感心してしまいました。

 今回の旅を終えて、

 今回おいで下さった皆さんは私より少しお姉さまな方がほとんどなのですが、本当に皆様アクティブで好奇心旺盛で感心させられるシーンが多かったのです。
永田先生が仰った様に 人生に『歌』があるのは本当に幸せだと。
毎日同じように時が流れていてもその『時』に関心を向けるか、向けないかでは生活が全然変わってくると私も思います。
暑い、寒い、月や星の輝き、風や雨の匂いなど・・・何でもない事を感じられる自分でいられる様になりたいです。
お姉さま方にあやかります様に・・・。

 楽しかった旅に感謝。