DV加害者更生プログラム(既婚、未婚、問わず)

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ノーストローク

2012-07-28 02:25:19 | 交流分析
                    e-Mail:liaison-chofu@mail.goo.ne.jp

  
  ノーストロークとは、いわゆる無視のことです。
  この無視は人の心に大変なダメージを与えます。
  無視がどのような効果があるか、人はその昔から実験という形で
  試してきています。

  古くは恐怖の実験で有名な1200年代に活躍した
  フリードリヒ2世(神聖ローマ皇帝)です。
  彼は多言語の中で育ち、自分もバイリンガルでもありました。そこで、
  人が 一番最初に話す言葉はなんだろう?と疑問を持ったのです。

    孤児院から赤ちゃんを集め(20数名といわれています)看護士に条件を付けて
  育てさせました。
  その条件とは、赤ちゃんの目を見ない、泣き声がしても、関わらない、
  声をかけない、抱っこをしない、など、衣食住はちゃんとさせても、
  他はまるっきりの無視でした。

  さあ、赤ちゃんたちは、何語を話したのでしょうか?
 
  答えは、残念なことに何語も話さずに全員が
  死んでしまったのでした。
  人は、いくら衣食住があっても、ストロークなしには
  生きられないのです。

  まだまだ残酷な実験は続くのです。

 アメリカの小児科医である、ルネ・スピッツ博士は
   
  スイスで第二次世界大戦後に、孤児になった55人の乳児を対象に、
  幼い時期に施設へ入ることによって、  
  母性が得られない状況(ホスピタリズム)について研究したのでした。

  Aグループ 食事時に抱っこや頬ずりを行う。

  Bグループ 食事時にノーストローク、食事を与えるだけ。
        抱っこなし、ふれあいなし。

  Aグループは、身長体重、順調に育つ。
 
  Bグループは、言葉、身体的にも遅れる。

  さあ、どうなのでしょう。フリードリヒ2世の時は
  すべての赤ちゃんが死んでしまいました。

  この赤ちゃんたちは生き延びることができたのでしょうか?
 
  答えは、27人が2年以内に病気で死亡し、残った乳児も
  17人が成人前に亡くなっているということです。

  11人は成人後も生き続けましたが、その多くには
  知的障害や情緒障害がみられたと言われています。

  ストロークが、いかに人が生きるにあたって
  なくてはならないものであることが
  多くの可哀想な赤ちゃんたちの犠牲によって
  証明されたのです。

  親の多くはこの無視のダメージの大きさを
  知らずにいます。

  親自ら、子どもを無視したり、
  困ったことは、いじめの起きている現場に
  逃げるなと子どもの背中を押す親がいることです。

  集団から無視を受けるような現場は、子どもの
  生きる力を奪っていきます。

  子どもたちは学校の中で、一日の大半を過ごします。
  私は、集団シカトを受けることは、心の殺人現場と思っています。
  もしそんな状況にわが子が陥ったら、親は頑張れと背中を押すのではなく、
  どうか抱きしめて、「逃げよう!」と言ってあげてほしいのです。
  選択肢はこれから一緒に考えればいいのです。立ち向かうだけが
  方法ではないのです。

  ノーストロークの現場からは、どうか逃げてください。
  どうぞ親は、知っておいてください。

  ノーストロークの場所を作らないこと、がもっとも
  大事なことであることは、言うまでもありません。

次回は、ノーストロークが、虐待のネグレクトに匹敵するという
  説明をしたいと思います。









 
  
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